ヤクルトえごま療法は、朝1番にヤクルトを半分飲んで、次にえごま1番(創健社製)を10ml程度入れて、良くかき混ぜて飲むだけのものです。ヤクルトは医者も認める最良の乳酸菌飲料で、L・カゼイ・シロタ株のNK細胞活性(下がると感染しやすくなり、発ガンの可能性も高くなる)の上昇力は魅力的です。また、オリゴ糖も入っています。荏胡麻(えごま)油はしそのみ油のなかで胡麻の風味がある最高級品で、かつては平安貴族に愛されたものです。もし、えごま1番が手に入らなければ、杉山薬品その他で市販されている、しそのみ油でも同様の効果があります。それは、荏胡麻油、しそのみ油ともに、その有効成分の50%程度がα-リノレン酸だからです。ただし、リノール酸も30%程度入っていますが、α-リノレン酸は、ほぼしそのみ油系でしかとれません。
不飽和脂肪酸はα-リノレン酸系 (α-リノレン酸と、α-リノレン酸から体内で合成されるEPA(いわしのあぶら) およびDHA(まぐろのめだま)(n-6系)とリノール酸系 (リノール酸と、リノール酸から体内で合成できるγ-リノレン酸およびアラキドン酸)(n-3系) の二つのグループに分けられます。
n-3系リノール酸より体内で作られるアラキドン酸、は少量ならば必要なものですが、多くなると血管の収縮やアレルギー反応を引き起こします。花粉症の原因の一部にも関与します。リノール酸は紅花油などの安い植物油に多く含まれています。かつては、健康によいとされてきましたが、間違いです。不飽和脂肪酸ではn-6系が重要で、EPAは、中性脂肪を減らし、アラキドン酸代謝を競合的に抑制して、血液の循環を改善しますし、花粉症、アトピー、喘息にも有効です。EPAはもうすでに、医薬品として使用されています。持田製薬のエパデール(商品名)がそれです。海外でも魚油として市販されています。エパデールは10数年前には、閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍・疼痛・冷感の改善。で主に使用され、現在は、高脂血症で中性脂肪を低下させる安全な薬剤です。
EPAが体内で変化するとDHAとなるのですが、DHAは脳、神経、網膜などの機能を維持するために有用ですので、将来、エパデールは神経領域の痴呆症や糖尿病性神経障害の治療薬となりそうです。糖尿病性神経障害に有効であることは、著者の研究でも明らかです。つまり、DHAは頭を良くするので、学生にはまぐろのめだまがよいのです。ヤクルトえごま療法は、糖尿病の合併症(特に糖尿病性壊疽、糖尿病性腎症)や慢性腎炎、また脂肪肝の方にも有効です。専門外ですが、クローン病、潰瘍性大腸炎にも有効です。ただし、血液をさらさらにしますので、抜歯など出血が予想される場合には、3日前より中止してください。その後出血が止まれば再開して下さい。また、医者が有効という場合60-80%位の方に効くと考えてください。
ヤクルトえごま療法は、ためしてみて有効と感じた人が一生続けるべき療法ですが、いくら貴方によかったからといっても、この本を買っていない人には勧めないで下さい。
昨年のことでしたが、しそのみ油がやせるとテレビで放送された途端に売り切れてしまい、しそのみ油が患者さん達の手に入らなくなった事件がありました。著者ですら手に入りづらくなりました。ですから今まで本にしなかったのです。この療法が下手に有名になっても、えごまの増産は簡単ではありませんので、あまりヤクルトえごま療法を広めないでください。また品薄となってしまっては大変です。
ヤクルトえごま療法は医学的な効果は確実にある、すなわち、使用法を誤ると生命に関わるものです。最後にもう一度、使用上の注意を示しますので、よくおぼえてください。
**ヤクルトえごま療法は、血液をさらさらにしますので、抜歯など出血が予想される場合には、3日前より中止してください。その後出血が止まれば再開して下さい。ためして嫌な感じがした場合には中止して下さい。また、出血傾向のある方は医師に相談してください。その時には、持田製薬のエパデール(商品名、EPA)とほぼ同じ作用ですので、エパデールは飲んで良いですかと聞いて下さい。
自著の抜粋です。
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