秦人がつくる城柵は円形だった
現代中国の広東省(かんとんしょう)と福建省(ふっけんしょう)、江西省との狭間に1500メートル級の山脈がある。山間部に円楼(えんろう)と呼ばれる円形の城郭(木造)を作って集団生活をしているのが客家と呼ばれる人々である。彼ら客家も始皇帝の末裔とされ、北方から来てここに定住した。(*注)彼らは中国古代音を残す客家方言を話す。数字の読み方は、日本と一番近く、いっ、にー、さむ、しー、うん、るっ、ちっ、ぱっ、きぃぅーと読み上げ、中国のいー、あーる、さん、すー、うーとは言わない。客家の意味は外来の客、ゲストという意味で、その名前からして転移住者であった。彼らは集団自衛生活が特徴であり、五家族をもって連帯責任を課している。一人の違反者がでると、全員が処罰される。