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第二十二景 二輪 (ふたわ)

あらすじ

四名の虎眼流剣士の首を縦に割ったのは同門の興津であり、その興津に制裁をしたのはやはり同門の藤木源之助。恐るべきは同門といえども、命を賭して剣技を競う虎眼流、市井の風評はそのような形に落ち着いた。しかし、四十九日ぶりに覚醒した虎眼は、興津の裏切りを聞くと憤怒の形相に変わり、牛股と源之助を検校の飼い犬と決め付け、それ以上の説明は不可能となっていた。さらに、口では何とでも言い訳できる、武士なら二輪にて身の証を立てろと命じた。二輪を命じられた源之助は、中元の茂助に葛湯を丼鉢で申し付けた。丼鉢で申し付けられる葛湯は岩本家特製の下薬が混ざっており、源之助は一息で飲み干ししばし瞑想。厠へ入り腹腔の内容物を空にする動作を三回。

翌朝の道場、虎眼流の竜虎と呼ばれた両名が手にしているのは木剣ではない。牛股も源之助と同じ寄与目を行っており、虎眼は弟子への猜疑心の表れか剣を握っている。そんな中虎眼流二輪が始まる。二輪とは虎眼流秘太刀の型であり、型とは定められた攻防の手順を呼吸を合わせて行うことで、剣の術理を体に覚えこませるもの。しかし二輪は精妙な太刀筋を恐るべき速度で行い、その致死率は真剣勝負以上。虎眼がいといきたりとも留まってはならないと吼える中、疲労によりお互いの呼吸が乱れ、そのような中で最後の方は互いを目視出来ぬ体制から、緊急停止不可能の流れ一閃。
一命をとして、市の命じた二輪を待った忠弟二人、互いの目には涙があふれていた。

同夕刻、岩本家の厳寒に手紙を携えた中間が訪れた。その男の鼻の横には葡萄ほどの、、、
舞台
掛川宿?虎眼流指南岩本道場?
道具
?丼鉢?葛湯?下薬?手紙?日本刀?
主要単語
市井、武士、二輪、厠、晦まし、型
詳細

掲載ページコマ文字
チャンピオンRED 2005年7月号
単行本5巻
30ページ117コマ文字

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最終15巻

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