On30鉄道模型、アメリカンな森林鉄道OKリバー鉄道の活動を記録します。OKリバー鉄道はOKリバー沿岸に広がる森林地帯に延びる鉄道で、支流ごとの支線や伐採前線から下流の製材所まで縦横に路線が延びています。モデルは各支線、ジャンクションを数名のメンバーで楽しんでいます。2006.3開設

15.バックウッズのSelect-a-Kit 0-6-0のキットメイク

1.キットの概要


HOバックマンスペクトラムの0-6-0をベースにしたBackwoods Miniatures製のキット。
0-6-0をベースにしていますが、先輪・従輪を加えて0-6-0から2-6-2までのタイヤアレンジやサドルタンクとサイドタンク、キャブ2種など選択によって多種のバリエーションになるキットです。それぞれのバリエーションはキット注文時に選択しますので、1つのキットでいろいろというわけにはいきませんが、選ぶ楽しみがありますね。

今回の注文ではメインの選択を、0-6-0のリアエントリーキャブ、サイドタンクにしました。

選択した完成写真はこちら(バックウッズのサイトから)


ベース車となるスペクトラムの0-6-0はこのところ品切れが続いていました。
ネット通販で5000円ぐらいで手に入ったので何台か買っておこうと思った時は後の祭り、重い腰を上げた時はすでに品切れ状態でした。

この夏に再生産したようで、ネットでちょっと高いのがヒットしはじめ、よくよく見るとDCC付きで再生産されたのでした。


こちらとしてはサウンドデコーダーをセットする関係からデコーダー付きはあまりメリットはないのだけど、3000円弱の値上がり程度で手に入るのでバックウッズのキット購入に至ったという次第です。

キットの説明書と比較すると、DCC化された0-6-0はモーターの押さえ部分が若干嵩上げされています。
1.5mm程度なのだけど当たってしまうようで、仕方なくモーターの押さえをカットしテープで押さえることにしました。
製品のキャラメルモーター自体をマシマ製に変更することも考えましたが、ウォームが外れず断念^^;

このキャラメルモーターは12V仕様ではなさそうで、モーターの端子には抵抗がはんだ付けされてます。結構荒っぽい配線だけど、こんなもんですかねぇ、一応スペクトラムといっても中身はこの程度か^^;

作成中の画像はしばらくお待ちください。
…ついつい工作にのめり込んでしまうので写真を撮り忘れてしまいます。

現在はスピーカーの選択を行ったところです。
記事もすぐに追いつきます。

2010.10.30

2.製作開始


種車となるHOの0-6-0、煙突下の大きなネジを外すだけでボディが外れます。(若干キツイけど)
1/87の車両ですから、外側に着いているディテールは1/48のOナローでは使えません、ほとんど丸裸にしてモーターと車輪だけ使うことになります。


写真では前部(右側)はすでにパーツが着いてますね。すでに前部の行程はかなり進んでます。

モーターを止めている黄色のビニールテープがモーター押さえパーツを欠き取った変わりの押さえです。
ビニールテープの右に見えているのが配線基板です。DCCデコーダー付きのこの車はこの基板にバックマン製のデコーダーがハンダ付けされていました。
バックマンのデコーダーは配線が全部黒なので目印を付けて外さないと後後使い物にならなくなります。

 
キャブとサイドタンクをセットしてみました。
どちらもエッチング板を90度折り曲げハンダ付けするだけ、作業はとても簡単です。

サイドタンクを乗せるとモーターとの隙間はほとんどなくなり、サウンドデコーダーの配線ですら通す隙間を探すのが難しいところです。
今のところサウンドデコーダーの設置場所はキャブ内の窓下辺りが候補地です。

スピーカーは20mmの小さいタイプにすることにしました。
テストはプラバンで屋根下に薄いスピーカーボックスを試作して行いました。



このぐらいの薄さでもエンクロージャーに入れるとなかなかいい音がします。
小さなスピーカーなので、中心部分だけ少し深めのエンクロージャーにすれば多少ともいい音になるでしょうか。

で、サウンドデコーダーの設置場所ですが、この写真を見て下さい。


サイドタンクの中はスカスカです。
とはいえ、サイドタンクの外板をハンダ付けしてしまうと手出しができなくなる場所でもあります。

ここに設置するなら片側のサイドタンク下の板は取り外しできるようにしないといけません。
キャブ下でも黒く塗れば見えにくくなるのですが、ここで一手間かけると見栄えが随分良くなりますね。

2010.10.31

3.仮組みとDCC組み込み


水タンク内を設置場所としたいサウンドデコーダー、キャブにスピーカーを設置するにしても、組んだ後で他の部品の取り付けに支障をきたすようでは問題です。
まず仮組みして他のパーツとの関係や設置方法など考えないといけません。

キャブと水タンクを乗せてみました。キャブ内にはボイラー焚き口を仮置きしてみました。


キャブ内にデコーダーを設置できないこともなさそうですが、キャブ内のパーツをすべて取り付けないと判りません。
水タンク内に設置する場合には、水タンクとキャブに配線を通す穴を開ける必要があります。また、キャブと水タンク、スピーカーの関係で、どこかで配線を外すことができないといけません。

キャブ内にスピーカーの2線コネクタを設けるのが一番簡単そうです。


さて、配線やデコーダーの設置でなかなか進行しませんが、ここで先日作ったポーターの3号機(Harry)と大きさを比べてみました。

このキット意外に小さいです。


デコーダーの置き場に苦労するのも理解できますね。

結局、水タンク内にデコーダーを設置することにして、水タンク内側の板にある2つの楕円の穴を一つにつなげてデコーダーを出し入れできるようにしました。
ま、一度設置すれば壊れるとか不具合の場合以外には取り出すこともないので、少々設置しにくくても問題はありません。水タンクは結構大きいので、配線も少々長めにしてとぐろを巻かせても大丈夫ですからね。

2010.11.1

4.キャブ内ディテール


デコーダーとスピーカーの設置場所が決定したので、その前にやっておくべき作業、キャブ内のディテール取り付けを行いました。

 

Oナローのキットということもあって、キャブ内のディテールパーツもそこそこ準備されています。
スロットルのラチェットなど歯も判ってちょっと楽しくなる作業です。

ボイラーは真鍮の板を折り曲げた上にホワイトメタルのパーツを貼ります。パーツ3つで雰囲気はできてしまいます。
ここにエッチングの小パーツを付けるのですが、接着するにはイマイチな取り付けステーだったりして、穴を開けたり真鍮線で補強したりと、そこそこ楽しめました。

2010.11.3

5.スピーカー変更と設置


キャブ内もまとまっていよいよスピーカーの設置になります。
その前に、最後のテストを行ないました。

テスト映像・・・愛用の古いiPodを使ってサウンドデコーダーのサンプル音を出力しています。


音量のテストは先に作ったフォーニィのテンダーと比較してみました。

結果は、圧倒的にフォーニィの勝ち・・・というか、全然大きさが違いました。
20mmスピーカー、単独ではそこそこと思いましたが、格好を気にせずに大きなスピーカーに変えることにしました。

変更したエンクロージャーとスピーカー。


28mmスピーカーと20mm、スピーカーのカバーも4本のネジできっちり隙間なく止めるようにしました。
テスト結果も上々、フォーニィほどではありませんが、かなり改善されました。

エンクロージャーはキャブ屋根の裏側に接着しますが、スピーカーは押さえを外せば換えられるようにしました。屋根に接着するだけで音量が少し変わります。
さらに、エンクロージャー自体をキャブ内側ギリギリの大きさにして、屋根板をキャブにセットしずれないようなガイドにもなっています。

2010.11.5

6.スピーカー組み込みの様子


屋根に組み込んだスピーカーをキャブにセットして外からの見え具合を検証しました。

真横から・・・サイドの窓からはほとんど見えません。       ちょっと下から覗くと見えてきます。
 

キャブサイドの窓は前方に開け放った状態にしているのでスピーカーエンクロージャーの一番下、プラバン一枚分が見えてますね。
Oナローといってもやっぱり上から見ることが多いので下から見上げて見えてもほとんど問題になりません。

屋根まで乗せられるようになったのでまたまた仮組してみました。
今回はエンドビームを仮設置、雰囲気が出てきましたね。



2010.11.6

7.カプラー交換


エンドビームを仮設置する際にカプラーを選択しました。
バックマンの車両は全体にしっかりしているのだけど、標準で装備されているケーディー互換タイプのカプラーの機能面で不満があります。
No5よりちょっとシャンクの長いバックマンのカプラー、No5ni変わるウィスカータイプのNo14にするか、ロングシャンクのNo46にするかテストしてみました。

0-6-0のフレームに収めたWhiskarタイプのNo.14


No.14袋入り

バックマンのカプラーはケーディーより少し厚さが少ないようで、そのまま交換するとカプラーの動きが悪くなるのですが、この車は問題なしでした。改善されたかな?

前部のカプラーもウィスカーに変えましたが、下の写真のようにホワイトメタルのフロントビームが付いて1mmほど奥まってしまうのと、No14自体がバックマンのカプラーよりもシャンクが短いことから、カプラーの支点を2mmほど前にずらしてタップを立てています。


さて、後部についてもホワイトメタルのエンドビームが付くのですが、こちらは奥まってもギリギリ機能するようなのでそのままにしました。
カプラーの雰囲気はこっちのほうがいいと思います。
エンドビームを接着してカプラーをセットしました


490Rに乗せてカーブの様子をみました


カーブの雰囲気もしっかり締まっていい感じ、かな?

連結面のアップ


2010.11.7

8.煙室・ヘッドライト・バックライト


細かなパーツを除いて最後の組み立て部分は煙室部分です。
これまでにも仮組で何度が出ている大きなキャストの煙室に扉と煙突、ヘッドライトをセットして台枠からネジ止めします。

煙室関係のパーツ


殆どがキャストですのでエポキシ接着剤で接着していくのですが、その前にヘッドライトとバックライトの電気関係をやっつけておかないといけません。

今回はチップタイプの電球色LEDを使ってライトケーシングにLEDを収めてしまいます。

チップLEDはLEDパラダイスさんから通販です。


バックライトのケーシングはダヴェンポート改造キットから流用します。ダヴェンポート用には4mmパイプで小さめのライトケーシングを作りました。
・・・というか、4mmで作ったら小さかったんだけどね^o^>

バックライトのLEDは2012、2mmx1.2mmというとても小さなLEDですが、結構明るいんですね。進歩したものです。

ヘッドライトには3528、3.5mmx2.8mm、厚さも2mmぐらいあります。
キットのヘッドライトキャストパーツはオイルランプなのですが、そのまま中に電球を入れたという設定で^^;、電球色のLEDを組み込むことにしました。
こちらは大きいのでPC基板を6φに切り出してLEDを組み込みました。

6φに切り出した基板にLEDをハンダ付け、バックライトは端子にリードを直接ハンダ付けしています


ヘッドライトを点灯させてみました。明るいですね。


この後、レンズを貼りつけます。レンズは0.3mmのガラス板にエポキシを垂らして作ってます。できるかどうか・・・まだ作成中。

レンズを貼り込んだら煙室の組み立て、バックライトはキャブ屋根に取り付け、そして塗装が待っています。

2010.11.8

9.仮組み


ヘッドライトができて外装のパーツ類はほとんど取り付けできる状態になりました。
接着はエポキシ接着剤、混ぜたら無駄のないように一気に取り付けてます。

煙突は歪んでいたので別途作業中です


煙突がないと産業用ロコのようですね。

バックビューです


ヘッドライトは煙室扉の上部に0.6mmの穴を開けて煙室を通して配線しています。
バックライトは直下から屋根下に導き、キャブ内に持ち込んでいます。そのままキャブ内でデコーダーからの配線とコネクタで接続の予定です。

バックライトはキットにはないものですが、どうでしょうね。
バック運転時にライトがあると楽しいのでいいかな? 自分としては格好いいかなと思っているのだけど。

キャブの後ろ側、リアエントリーなので大きく開いているのだけど、両側の妻板をどうアレンジするか迷っています。
上半分はガラスを入れて少し曇らせる、というのでアリかなとは思うのだけど、下半分、キットでは塞ぐように板が入っています。

実は、ここを塞ぐとサイドタンクを取り付けるのにちょっと面倒になるのです。(ネジ止めにしたため)

塞ぐのは塞ぐのだけど、外れるような塞ぎ方を考えながら次の作業に入ることにしましょう。

煙突を付けてみました…キットのものです


そういえば、フロントビームに付けたステップは0-4-2サイドタンクコンバージョンに入っていたオプションです。
本来は元々ここについていたHOのステップを付けるのだけど、こちらの方が大きくて様になります。

前面をもう一枚


実は、この角度で判るのだけど、ヘッドライトのチップLEDが妙に目立ちます。
かっこ悪いですね。

いずれ工夫します。

2010.11.9

10.デコーダーの組み込み


  組立はほぼ終了、仮組でも大きな問題はありませんでした。
  ここで塗装の前にデコーダーを組み込んで走行や配線のテストをしました。

  水タンク部分を乗せずにデコーダーむき出しでテスト
  

  種車の配線基板を残して、水タンクの内側にある隙間にユニバーサル基板を切り出し端子を7つセットしました。
  デコーダーにはNMRAの8ピンコネクターが付いていますが、これは使わずにそれぞれの配線に1穴の端子を付け基板の端子に挿すことにしました。
  とても狭いスペースなのでできるだけスペースを有効に使えるようにしたつもりです。(ちょっと怪しい^^;)

  スピーカーとバックライトの配線は水タンクを経由してキャブに引き出し、それぞれの配線に1穴端子を付けキャブ屋根からの配線には0.5mm真鍮線をはんだ付けしました。
  屋根をキャブにセットする直前に端子を接続します。

  この状態で走行テスト、購入後まったく走らせていないのでしばらく慣らしが必要でした。
  慣らした後はスペクトラムの走りになりました。このモーターでもしっかり走るものですね。

  走行を確認した後は、長すぎたケーブルを短縮したり、当たりを取るなど最終の調整をして、もう一度組み直し。

  塗装前の最後のテスト
  

  例によってライトは明るすぎですね。
  LEDの輝度が上がったので蒸気機関車に組み込むには明るくなりすぎたのかもしれません。レンズをグレーにするのもいいでしょうか。

  サウンドの音量は期待したほどではなく不満が残ります。
  サウンドFXデコーダーなのでサウンド自体の音量を上げることも可能ですかねぇ??
  音は完成後も追求しなくてはいけません。

2010.11.16

11.塗装


最終のチェックも終わっていよいよ塗装。
わが家のコンプレッサーは音が静かでいいのだけど、圧がちょっと弱いんです。なもので、ラッカー系は不得意、さらにちょっと濃いと吹いてくれないT_T

ほとんどが真鍮とホワイトメタルな車体なので全体にプライマーを吹く必要があります。
今回はアサヒペンのものを使ってみました。スプレー塗料なのだけど、通常車などに使うものなので半端じゃない量が噴き出して、あっという間にビショビショ…。
垂れる塗料をティッシュで受けながら乾燥させました・・・この時点で成功の可能性が低くなっている^^;

ラッカー系は不得意なので、プラ用を吹いてます。
すぐにひび割れができたりして厳しい〜^^;

ま、なんとか。。 マスキングテープには耐えたのでドライブラシにも耐えるかと思いますが、どーでしょー。

カーブモジュールに乗せるとそれなりですね


煙室扉付近が白いのは、デカールのトップコートにフラットベースを混ぜ過ぎで粉粉になったのであります。<塗装下手!

塗装後のデカール貼りもつつがなく終了、21号機として形は整いました。

すこし上から


実は、屋根は落として埃まみれにしてしまい、ペーパー掛けて塗り直してます^^;

正面と反対サイド、ウェザリング前のピュアな姿です。
 

こうやって写真にしてよーく見ると、煙突の曲がりが気になります。
キットのメタルパーツは全体にひしゃげて、さらに歪んでいました。気になったので挽き直ししようとしたのですが、面倒になって止めたのがいけなかったですね。
ぱっと見るだけなら判らないんだけど。。

次回はウェザリングです。
その気になったら煙突やり直すかもしれません。

2010.11.18

12.ウェザリング


最後の最後でミスをしてしまうとかなり落ち込みます。。
以前からあまり調子のよくなかったエアブラシなのだけど、こんなことになるなんてぇ〜T_T

前も粒子が粗いと書いたことがありましたが、バフが粒粒になってしまいました。。。
近々、シンナーにドボンでしょうか。。。あぅぅ


この大きさで見るのがギリギリか?

ウェザリングは、ドライブラシはなしにして、部分的に錆色をチョイチョイ。
ステップや水タンクの注水口などには新兵器のウェザリングマスタースティックをつかいました。
*スティックは水性のクレヨンのようなもので、粘土のように付けたら水を含ませた筆などで伸ばして使うと書いてあります。

ウェザリングマスタースティック


埃の表現は例によってアクリル塗料のバフを足周りを中心に吹きました。
これが・・・

最後にパステルで汚しています。

とりあえず落成。。いろいろ直しは必要だけど、いずれまた。

.13シメ!


バックウッズのキットは簡単に組めていいですね。
このキットは上回りは丸丸作るようになっていますが、構造もシンプルで作りやすいキットでした。
動力に市販品を使うことで走りに関するトラブルはほとんどないのもGoodです。
この車の種車もスペクトラムの機関車ですから走りはとてもスムーズです。

Cタンク機ということで、OKRRでは入換えや区間運転などユーティリティプレーヤーになるのだけど、しっかりした走りは運転が楽しくなる要素です。
ロギングの小編成を引かせたり、山への貨物やワークカーなどを牽かせても絵になりますね。

この機関車、コールバンカーがないから足元に薪を積み上げて走るのでしょうか、列車を牽かせる時は、1両目につないだ貨車や客車に薪を積んだりするのかも知れませんね。


この章完了です。
2010.11.28

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