彼女と距離が近づいたのは、海で一人きりの彼女を見かけて話してから。
ヘルガ自身か他人が、彼女は最後まで軍人であると言っていたが、
その日から徐々に幸せ島以外のことや間抜けな軍人など、会話が
豊かになって普通の女性のように見え、微笑することも度々会った。
その日何があったかというと、俺が未来で禁止されている未来のことを話した。
「・・凡人はすぐ都合のいい未来を浮かべる・・」
最初はこういっていたが、ドクターのその後や未来の文明、など色々な
話をしていくうちに、彼女の目が徐々に驚きに包まれていった。
ホラ話なら、質問攻めに合えばすぐ崩れるものと思っていた彼女だが、
全く嘘らしい表情を浮かべずに答えるのを見て本当だと信じたらしい。
そうして毎日過ごしていく内に徐々に俺の前だけでは彼女は変わって行き、
いつしか互いに思わずにはいられない状態になっていた。
だがその最中反乱が起きて彼女は幽閉され、死刑の身になった。
そしてその実行日から三ヵ月後・・・・。

「おはよう、ヘルガ。」
「ん・・んん・・・ああ、シュウジ、おはよう」
小さなテントの中で軍服ではなく、原住民と似たような薄布をまとった
服装をしたヘルガがうっすらと目を開け、微笑んだ。
ここは原住民以外誰もいなくなった幸せ島だ。死刑直前、なんとかヘルガを
助けるため、兵士の目をかいくぐって彼女を外に連れ出した。死ぬかと
思ったが逃げている最中に、原住民達がかくまってくれたのだ。というのも
彼女はマコンデと違い、原住民の女性に対して被害を掛けないように
していたために評判はよかった。そして今こうして生きながらえている。
「あれから・・・三ヶ月か。なんだか・・寂しい・・感じだな。」
確かにそうだ。厳しくはあっても兵士は兵士、労働者は労働者同士が
集まってにぎやかにしていたのだ。今はもうすべての施設が止まり、
廃墟となることを待つのみだ。
「ふうん、ヘルガ・・俺より他の人が寂しいんだ。」
「なっ・・そ、それは・・違う・・誤解をするな・・」
「・・・嘘だよ、へるが・・かわいい。」
「っ・・・・・そのいいかたは・・よせ・・」
ぷいと横を向いて、顔を赤らめるヘルガ。威圧的な彼女がこうも変わるとは
さすがの自分も思っていなかった。どれくらい変わったかといえば、
俺の前で結構素直になり、慌てたり困ったりと表情が豊かになった。
彼女との距離が近づき始めた頃、食事の時は拷問室につれてかれて彼女の
なかなか旨い手製料理を味わい、ヘルガ以外は入る事のできない地下室で、
過去の話をして大いに盛り上がった。そして・・・

「んんっ・・!?」
地下室で談笑していた時、彼女にキスされたときは驚いた。冗談で未来を
変える一番の方法は、好きな相手にキスをすればいいと日本のまじない
にあると言ったら、瞬間じっとこっちを見つめ、
そのまま近づけながら唇を合わせた。
「ヘ・・ヘルガッ?!」
彼女を笑わせるつもりでいったのだが、こうなることは予想外だった。
「んっ・・あ、・ああ・・いや・・だったか・・。
すまない・・私は・・・どうしても・・変えたくて・・」
驚く俺に悲しそうな目で静かに話すヘルガ。
「そ、そんなことないよ。ヘルガが俺の事思ってくれてたんだって
分かったから。ありがとう。」
なんとかアドリブで冗談をごまかす。
「そうか・・・、い、いや・・思っていた・・わけじゃなくて・・
そ、その・・・」
俺の言葉に急にどぎまぎしだすのは何度目だろう。普段の軍服で
乙女のように恥ずかしがる姿は、ギャップが非常にあって見ていて
とてもかわいい。実を言えば彼女の方が年下なのだ。
年は23,4くらいで、普通の女性なら働いたり、きのみ気ままに
遊んでいるのに、彼女は軍服をまとい、殺風景な日常を消費している。
「・・いいよ。それに困ってるヘルがもとってもかわいいから。」
「そっそれは・・っいうな・・・・・?っ!!?」
今度はこちらからキスをしてゆっくりと彼女を抱きしめる。
「シュ、シュウジ・・・っ・んんっ・・く・・」
そのままソファの上にゆっくりと彼女を下ろし、俺もまた彼女の上に
覆いかぶさった。

「は・・っああっんん・」
軍服の上から胸をさすり、もう片方の腕で彼女の手のひらを掴む。
「やめとく?・・今ならまだ止められ・・」
「!いっいや・はなれないでっ・くれ・・!・・このまま・・一緒に・・。」
「うん、はなれないし、・・とめないよ?」
そのままボタンを外し、中からゆっくりと胸を弄る。
「はっうう・・、ん・・・・ん・・。」
いきなりのセックスにも彼女はあまり抵抗せず、嫌がりもしなかった。
胸の方は軍人なだけあって筋肉もあるが、それによって脂肪と調和が
とれており、普通の女性にはない淑やかで凛とした触り心地だ。
「服、しわになるけど・・いい?」
「ん・・替えは、あるから・・そのまま・・はぁっ」
手から太股の内側を掴み、さすりながらゆっくりと片足を広げていく。
「はぁ・・はぁ・・・、あ・・う・そんなに・・やさしく・・なくとも・・」
「そう?じゃあ・・・」
「ん・あ・・、ああぁんっ」
ちゅる・・ちゅるる・・・
胸のボタンを外し、タンクトップと同じ色をした黒いブラジャー脱がし、
ゆったりとあらわれた彼女の胸を舌でちゅぱちゅぱと吸う。
「おいしいなぁ、一気に両方やっちゃおうか。」
「んんっはぁっ、それはっ・・あぅう!」
両方の乳首を中央に寄せ、いじめるような感覚で左右交互に吸い上げる。
そのまま胸のほうもゆっくりと揺らしたり、握ったりと自由に弄った。
「はぁっ・あんっ・・やっぱり・・あ!・んんっ」
彼女の顔がとろんとするまで愛撫した後、股の辺りをズボン越しに
片手でゆっくりと上下にさする。
「気持ちいい?こうやって中指だけ食い込ませると・・・」
きゅう・・くに・・しゅに・・
「んんっ!あっはぁ、・シュウジ・・・か、体がっ・熱くて・・・」
恥ずかしそうに自分の体を抱きしめて耐えるヘルガ。丁度中指が割れ目に
食い込み、大きな刺激と快感を彼女に与える。
「ほら・・・今度は指先でここをくすぐったら・・。」
「ひやぁっ!あ・・やめ・、よ、よすんだっ・・きゃぁっ・・!」
指先の早い動きで、さっき以上に痺れるような感覚に甘く喘いでいる。
なんというか司令官に近い彼女を軍服のまますることは、
こっちがなにか悪い事をしているようで内心少しぞくぞくしていた。

彼女が未来に見切りをつけたのは、一緒にいた間抜けな・・恋人の兵士
がいなくなってからだった。若い頃から一緒に辛くとも支えあっていた
その最中、味方だった筈の兵に裏切られ、彼は彼女を逃すために死んだ。
彼は死ぬ前日に、ヘルガと婚約を交わしたばかりであった。

「あっ・・・・シュウジ・・・、だきしめて・・・くれないか・・・」

悲しみにくれた彼女は自らを責め、甘えも希望も捨て去った氷の心を持った。
世界の裏側を見るたびにその壁は厚くなり、人が死のうとも顔色一つ変えずにいた。
だが、それでも・・寂しかったのだ。そんな自分が、捨てきれない彼や未来への思いが。

「シュウジ・・今度は・・・・あなたを信じても・・・いい・・?」
「もちろん・・。ずっとだよ・・。」
「そうか・・・・・うれしい・・・。」

微笑んだ目は小さな雫が光っていた。彼女の涙を見るのはこれが初めてだ。
誰も信じないでいられる人生もある。でも、誰だって信じていたいし明るく
暮らしていたい。こんな泥臭い施設の中で、内心ずっとそのように
人一倍そう願う彼女だからこそ、俺は未来法を破り、
彼女と添い遂げる決意をした。

「ああっ・・はぁ・・そんなに・・掻き回したらっ・・」
ズボンと下着を取った彼女の秘所を指がふやけるくらい掻き回し、
入れても痛くないようにした。
「ヘルガ。いくよ・・。」
ソファで互いに横になって抱きしめながら愛撫していた俺は、彼女を
仰向けにして足を開き、そのまま用意に入った。
「あっ・・はぁ・・、お願い・・入れて・・。」
そのままゆっくりと己のそれを彼女に埋没させ、ゆっくりと・・始めた。

「あっ・・くうぅ・・んん!」
眉を顰めて破瓜に耐えるヘルガ。彼女の威圧的な性格により、誰とて男は
手を出さないでいたようだ。そのまま上の口でキスをし、舌を絡め、
両手で愛撫する。
「んんっふっ、ちゅ・・んんっんっ・・っんん!」
だんだんと喘ぎ声に変わり、俺の背中に腕を絡めて抱きすがるヘルガ。
ツプッヌプッ・ジュクッジュプッ・・!
「ヘルガ・・とっても顔がうれしそうだけど?」
「えっ?・はあっ!・そ、そんなっ・・んっ・・だって・・あなたが、
 ・・あなたがっ・・ああんっ!」
彼女の太股を広げ、もっと深くまで突いていく。裸の彼女は軍人とは
思えないほど綺麗な肌で、彼女が揺れるたびに乱れる髪はとても色っぽかった。
「ああっおくまで・・っ、んぁあっはあ・・!」
なるべくゆっくりと動かし、身も心も長く快感に浸れるようした。
「次は・・ちょっと立って・・」
「くっ・・、ふうっんんっ・・ぁあっ、はぁんっ・・ぁっ・」
ソファの背もたれに手をかけたヘルガをそのまま後ろから入れる。
「あっ、ふぅっ・・んんっ・・おくまで・・はいってるっ・・」
チュプッヌプッ・・ツプッ・・
深く埋没するたびに彼女の甘い声が聞こえ、息づかいが強くなっていく。
[どうする、ちょっと激しくする・・?」
「ああっおねがぃ・・、はあぁ!っう、あっあぁあ!ああん!」
再びヘルガをこちらに向かせ、そのまま彼女の足を持ち上げ彼女の腰を
ゆっくりと自分のものに埋没させ、そのまま腰を動かした。
(ヘルガ、意外と軽いんだ・・・)
「はあっ!あぁ!シュウジッ、・・シュウジ・・!からだがっ・・あぁあ!」
自分は立ちながら彼女を下からやさしく、徐々に激しく突く。密着した彼女の
胸から彼女の鼓動が伝わってくる。その鼓動につられてそのどくどくと動く音に
合わせてピストン運動を繰り返す。
ジュプッジュプッジュプッ、ズプッズプッパンッパンッパンッ!
「うぁああ!はぁあっつよいっ・・あああっ!だめぇ!」
ちょっとまだ彼女には刺激が強かったみたいだ。
「はぁっはぁんっ・・はっくっんっんっ・・シュウジっ・・!私・・もう・・!」
「うん、一緒に・・・!」
ラストスパートに激しく腰を振り、そのまま本能のままに絶頂に向かった。
「あっああ!頭が・・もう、わからないっ・・!うっ・・あああああああ!!」
そのままどくどくと白い液が彼女の中へ入っていき、ヘルガは俺の体にもたれた。
「う、・・あぁ・・・シュウジ・・・」
そのまま余韻に浸りながらヘルガは俺を見ながら微笑した。
その顔は誰かに自らを任す事ができて、やっと安らかに休めるような
そんな幸せそうな顔だった。その顔を見て、何があろうとも彼女のために
自分の人生のすべてをかけて守ろうと、俺は心に誓った。

そうこうして三ヶ月が経ち、彼女と俺はここにいる。
テントの外はもう昼に差し掛かるあたりで、目に映る砂浜がまぶしい。
「あの牢屋に捕まった時は、本当に・・怖かった。ありがとう・・シュージ・・。」
昔は伝えられなかった思いを、今はまっすぐ彼女は伝えてくれる。
「はは、ヘルガが信じてくれてたから何とか助けることができたんだ。」
「そ・・、そうか・・。そうだな・・私は・・何とかあきらめずにいれたんだな。」
「でもちょこっとだけ・・あの日の事・・考えてなかった?」
「っ!・・だ・・っだれが・捕まってる最中に淫らな事など・・・!」
「・・・俺そんなこと、な、に、も、いってないけど?」
「・・もう・・・・いじめるなっ・・・慌てた所を見られるのは・・・、
・・は、恥ずかしい・・からっ!!!」
いてもたってもいられず砂浜へ駆け出すヘルガ。
「おいっまてよぉっ!」
俺もその後を追う。今日も空と海は真っ青だ。その紺碧の中でぽつんとそこにいる
幸せ島で・・・俺もヘルガも・・・ずっと・・幸せに・・・・。

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