最終更新:ID:pFzcz7LkJg 2011年02月26日(土) 00:24:31履歴
「よいしょっと。…それじゃ、行ってきますね。」
「おう!頑張ってこいよ!」
「はい。」
そして俺は、今はすっかり我が家となった家を出る。
「さ〜て、まずは杉田さんの所か…」
そんなことを呟きながら、歩いていた時だった。
俺の目の前に、一筋の暖かい光が差し込んだ。
その光は次第に人の形になっていき、やがてその光が色をつけ始める。
そして、完全に色づいたその光は、
「ひ、久しぶり…小波さん…」
「…!?」
消えてしまったはずの、貴子ちゃんの姿になっていた。
「な…な…!?」
俺は驚きのあまり、腰を抜かしていた。
正直なところ、これは夢であるとしか思えない。
「えっと…その…こ、これは…どういう…?」
今の俺には、こう言うのが精一杯だった。
「実はね?あの世では、7月7日のみ好きな人に会っていいっていう法律があって、
その日だけはここにも降りてこられるの。驚いた?」
「それはもう。気絶するかと思ったよ。」
「ふふっ。さ、家に帰りましょ。今夜は私のフルコースを御馳走するわ。」
「それは楽しみだなあ。頼んだよ。」
実を言うとこの時の俺は、抱きつきたい、という気持ちと、夢なんじゃないか、という気持ちとで、
押しつぶされそうだった。
それでも、隣にいるのが貴子ちゃんだということで、少しはマシだった。
「ただいま戻りました!」
「おう!早かったじゃねえか。それに嬉しそうだな。なにかあったのか?」
「はい!…入っておいで、貴子ちゃん!」
「はーい!」
うん。いい返事だ。
「久しぶり!お父さん!」
「……!!??」
お父さんも腰を抜かしているようだった。
それから、涙を浮かべて、
「た…貴子…!たかこぉ・・・!」
と、抱きついた。
…くっ。俺だって抱きつきたいのに…
「あーほらお父さん!泣かないの!小波さんの前よ!」
「はっ!そ、そうだったな。ぐすっ…」
「さ!晩御飯にしましょ!」
そうして、今夜の晩御飯が始まった。
…時間軸がおかしい?いやいや、きちんと配達はしましたよ?
今日は2つだけだったんだよ。いや本当に。
「いやー、おいしかったぁ!」
「ふふっ、お粗末さま。」
「ガツガツムシャムシャ…これが貴子の味だったなぁ…ぐすっ…」
「お父さん、まだ食べてるの?片付けちゃうから早くね。」
貴子ちゃんも嬉しそうだ。
そりゃあそうか。一時期はみんなに見えなかったわけだし。
それだけ、お父さんに自分の姿が見えているのがうれしいんだろう。
「あ、そうだ。お父さん。」
「ん?」
「今日は、小波さんと一緒に寝るね。いいよね?」
「む…まあ、久しぶりだしな。いいだろう。」
あまり気乗りはしていないようだったが、とりあえずは許してくれたようだ。
…って、
「ええっ!?一緒に寝るの!?」
「いいじゃない。久しぶりなんだから。ね?」
「…うう。」
彼女の吸い込まれるように美しい瞳に見つめられた俺は、断ることもできなかった。
お風呂や何やらを済ませて、布団の中に入る俺。
「それじゃあ、何かあったら呼ぶんだぞ。」
「はーい。」
そう言いながら、布団の中に入ってくる貴子ちゃん。
何か話でもしようか、そんなことを思っていた時だった。
「ねえ…小波さん。」
「うん?」
「私…怖いの。」
彼女が、こんなことを言ってきた。
「何がだい?」
「確かに今日一日はみんな私のことが見えていた。
でも、明日になったら誰も私が見えなくなる…
それが、どうしようもなく怖いの。」
「……」
なにも、言えなかった。
そうだ。貴子ちゃんは今日一日だと言っていた。
つまり、明日になったら、もう見えなくなる。
「ねえ…私、どうすればいい…?」
「大丈夫。」
つい、そんな言葉が口をついて出てきた。
「大丈夫だ。誰も見えなくなっても、俺がいる。
たとえ全世界の人が君を見失なっても、俺だけは君を見つけてやる!
だから、大丈夫。」
自分でも、無責任だとは思う。
俺が望まなくとも、彼女は明日には見えなくなっているのだから。
「…うん…」
彼女は小さくうなづき、それから俺のシャツをつかんで、体を震わせていた。おそらく泣いているのだろう。
「大丈夫だ、大丈夫…」
俺はそう何度も呟きながら、彼女の頭を撫でていた。
しばらくして。彼女はようやく泣き止んだようだった。
「ねえ…」
「ん?」
「どうせあの世に行っちゃうんだったら、何か思い出に残るものがほしいの。
だからさ…私と…その…」
「…ああ、分かった。」
彼女にとって、それが一番の思い出になるのなら。
俺は、そう思った。
「やっぱり…その…」
「どうしたんだい?」
「は…恥ずかしいね…」
「…言わないでくれ。俺だって恥ずかしいんだ…」
俺たちは互いに全裸で抱き合っている。
時間はすでに11時過ぎ。もう1時間もない。
「あの…さ。時間がもったいないから…愛撫はいいよ。」
「…いいのか?初めては痛いらしいぞ?」
「うん…大丈夫。あなたと繋がれるんだったら…」
「…分かった。」
その決意を見せられたら、俺も覚悟を決めるしかない。
「…いくぞ。」
「うん…来て!」
俺は少しずつ、モノを入れていった。
「あ…ぐぅぅぅ…んっ!はぁっ、ふっ…!」
彼女はかなり辛そうだった。
無理もない。高校生というまだ未発達な体で止まっていた彼女に、滑りを良くする液体もない。
痛くない方がおかしいというものだ。
「大丈夫か?」
「う…うん…大丈夫。だから…続けて…」
「…分かった。」
これ以上彼女の苦しむ姿は見たくなかったが、ここで止めたら彼女の望みが叶わない。
俺は彼女の思いを無駄にしたくなかった。
更に少し腰を進めると、何かを破るような感触とともに、暖かい血の感じが伝わった。
「よく頑張ったよ…もうすぐ気持ち良くなるから…」
「う…うん…!」
彼女は汗だくの顔で頷いた。
それを見てから、再度俺は腰を動かす。
「んぁっ!ふぁっ!はぁっ、んんっ!」
一回ごとに、彼女の表情が和らいでくる。
「ふぅ!んっ!ひっ!はぁ、あああっ!」
どうやら感じてきたようだ。一突きごとに、彼女が可愛らしい声を上げる。
「あんっ!ふっ、はっ、んっ!くっ、はぁぁっ!」
「くっ…」
俺もそろそろ限界だった。
「ごめん、貴子ちゃん、俺もう…出そう…!」
「中に、出して…!この感じ、忘れたくないの…っ!」
「…分かった…っ!」
「ふぁぁぁぁっ!」
「くぁぁぁぁっ!」
俺たちは同時に果てたようだった。
「はぁ、はぁ、小波さん…」
「なんだい…?」
「あの時、言えなかった、こと…
…大好きよ、小波さん…」
「…ああ、俺もだよ、貴子…」
そして、俺たちは眠りに入った。
「…ん…」
目覚めたのは、次の日の昼だった。日曜なので、仕事はない。
「おい小波!いつまで寝てやがるんだ、もう昼だぞ!」
お父さんの声が聞こえる。
隣には貴子ちゃんはいない。…やはり見えなくなってしまったのか…
「小波さん、お昼ごはん、できてるわよ。
ふふっ、寝ぼすけね。」
声のした方に顔を向けると。
そこには、貴子ちゃんが立っていた。
「ええっ!?な、なんで!?」
「うふふ、実は昨日ので子供ができたみたいで…
それでね、特別に生き返らせてもらったの。」
その時の俺は、きっと吹き出してしまうような顔をしていただろう。
「たっ…貴子っ!ううっ…たかこぉっ!」
だけど、仕方ないじゃないか。
「ああ、もう、お父さんみたいな泣き方しちゃって。
もうどこにも行かないから、安心して。ね?」
これからはずっと、貴子と一緒なんだから。
「おう!頑張ってこいよ!」
「はい。」
そして俺は、今はすっかり我が家となった家を出る。
「さ〜て、まずは杉田さんの所か…」
そんなことを呟きながら、歩いていた時だった。
俺の目の前に、一筋の暖かい光が差し込んだ。
その光は次第に人の形になっていき、やがてその光が色をつけ始める。
そして、完全に色づいたその光は、
「ひ、久しぶり…小波さん…」
「…!?」
消えてしまったはずの、貴子ちゃんの姿になっていた。
「な…な…!?」
俺は驚きのあまり、腰を抜かしていた。
正直なところ、これは夢であるとしか思えない。
「えっと…その…こ、これは…どういう…?」
今の俺には、こう言うのが精一杯だった。
「実はね?あの世では、7月7日のみ好きな人に会っていいっていう法律があって、
その日だけはここにも降りてこられるの。驚いた?」
「それはもう。気絶するかと思ったよ。」
「ふふっ。さ、家に帰りましょ。今夜は私のフルコースを御馳走するわ。」
「それは楽しみだなあ。頼んだよ。」
実を言うとこの時の俺は、抱きつきたい、という気持ちと、夢なんじゃないか、という気持ちとで、
押しつぶされそうだった。
それでも、隣にいるのが貴子ちゃんだということで、少しはマシだった。
「ただいま戻りました!」
「おう!早かったじゃねえか。それに嬉しそうだな。なにかあったのか?」
「はい!…入っておいで、貴子ちゃん!」
「はーい!」
うん。いい返事だ。
「久しぶり!お父さん!」
「……!!??」
お父さんも腰を抜かしているようだった。
それから、涙を浮かべて、
「た…貴子…!たかこぉ・・・!」
と、抱きついた。
…くっ。俺だって抱きつきたいのに…
「あーほらお父さん!泣かないの!小波さんの前よ!」
「はっ!そ、そうだったな。ぐすっ…」
「さ!晩御飯にしましょ!」
そうして、今夜の晩御飯が始まった。
…時間軸がおかしい?いやいや、きちんと配達はしましたよ?
今日は2つだけだったんだよ。いや本当に。
「いやー、おいしかったぁ!」
「ふふっ、お粗末さま。」
「ガツガツムシャムシャ…これが貴子の味だったなぁ…ぐすっ…」
「お父さん、まだ食べてるの?片付けちゃうから早くね。」
貴子ちゃんも嬉しそうだ。
そりゃあそうか。一時期はみんなに見えなかったわけだし。
それだけ、お父さんに自分の姿が見えているのがうれしいんだろう。
「あ、そうだ。お父さん。」
「ん?」
「今日は、小波さんと一緒に寝るね。いいよね?」
「む…まあ、久しぶりだしな。いいだろう。」
あまり気乗りはしていないようだったが、とりあえずは許してくれたようだ。
…って、
「ええっ!?一緒に寝るの!?」
「いいじゃない。久しぶりなんだから。ね?」
「…うう。」
彼女の吸い込まれるように美しい瞳に見つめられた俺は、断ることもできなかった。
お風呂や何やらを済ませて、布団の中に入る俺。
「それじゃあ、何かあったら呼ぶんだぞ。」
「はーい。」
そう言いながら、布団の中に入ってくる貴子ちゃん。
何か話でもしようか、そんなことを思っていた時だった。
「ねえ…小波さん。」
「うん?」
「私…怖いの。」
彼女が、こんなことを言ってきた。
「何がだい?」
「確かに今日一日はみんな私のことが見えていた。
でも、明日になったら誰も私が見えなくなる…
それが、どうしようもなく怖いの。」
「……」
なにも、言えなかった。
そうだ。貴子ちゃんは今日一日だと言っていた。
つまり、明日になったら、もう見えなくなる。
「ねえ…私、どうすればいい…?」
「大丈夫。」
つい、そんな言葉が口をついて出てきた。
「大丈夫だ。誰も見えなくなっても、俺がいる。
たとえ全世界の人が君を見失なっても、俺だけは君を見つけてやる!
だから、大丈夫。」
自分でも、無責任だとは思う。
俺が望まなくとも、彼女は明日には見えなくなっているのだから。
「…うん…」
彼女は小さくうなづき、それから俺のシャツをつかんで、体を震わせていた。おそらく泣いているのだろう。
「大丈夫だ、大丈夫…」
俺はそう何度も呟きながら、彼女の頭を撫でていた。
しばらくして。彼女はようやく泣き止んだようだった。
「ねえ…」
「ん?」
「どうせあの世に行っちゃうんだったら、何か思い出に残るものがほしいの。
だからさ…私と…その…」
「…ああ、分かった。」
彼女にとって、それが一番の思い出になるのなら。
俺は、そう思った。
「やっぱり…その…」
「どうしたんだい?」
「は…恥ずかしいね…」
「…言わないでくれ。俺だって恥ずかしいんだ…」
俺たちは互いに全裸で抱き合っている。
時間はすでに11時過ぎ。もう1時間もない。
「あの…さ。時間がもったいないから…愛撫はいいよ。」
「…いいのか?初めては痛いらしいぞ?」
「うん…大丈夫。あなたと繋がれるんだったら…」
「…分かった。」
その決意を見せられたら、俺も覚悟を決めるしかない。
「…いくぞ。」
「うん…来て!」
俺は少しずつ、モノを入れていった。
「あ…ぐぅぅぅ…んっ!はぁっ、ふっ…!」
彼女はかなり辛そうだった。
無理もない。高校生というまだ未発達な体で止まっていた彼女に、滑りを良くする液体もない。
痛くない方がおかしいというものだ。
「大丈夫か?」
「う…うん…大丈夫。だから…続けて…」
「…分かった。」
これ以上彼女の苦しむ姿は見たくなかったが、ここで止めたら彼女の望みが叶わない。
俺は彼女の思いを無駄にしたくなかった。
更に少し腰を進めると、何かを破るような感触とともに、暖かい血の感じが伝わった。
「よく頑張ったよ…もうすぐ気持ち良くなるから…」
「う…うん…!」
彼女は汗だくの顔で頷いた。
それを見てから、再度俺は腰を動かす。
「んぁっ!ふぁっ!はぁっ、んんっ!」
一回ごとに、彼女の表情が和らいでくる。
「ふぅ!んっ!ひっ!はぁ、あああっ!」
どうやら感じてきたようだ。一突きごとに、彼女が可愛らしい声を上げる。
「あんっ!ふっ、はっ、んっ!くっ、はぁぁっ!」
「くっ…」
俺もそろそろ限界だった。
「ごめん、貴子ちゃん、俺もう…出そう…!」
「中に、出して…!この感じ、忘れたくないの…っ!」
「…分かった…っ!」
「ふぁぁぁぁっ!」
「くぁぁぁぁっ!」
俺たちは同時に果てたようだった。
「はぁ、はぁ、小波さん…」
「なんだい…?」
「あの時、言えなかった、こと…
…大好きよ、小波さん…」
「…ああ、俺もだよ、貴子…」
そして、俺たちは眠りに入った。
「…ん…」
目覚めたのは、次の日の昼だった。日曜なので、仕事はない。
「おい小波!いつまで寝てやがるんだ、もう昼だぞ!」
お父さんの声が聞こえる。
隣には貴子ちゃんはいない。…やはり見えなくなってしまったのか…
「小波さん、お昼ごはん、できてるわよ。
ふふっ、寝ぼすけね。」
声のした方に顔を向けると。
そこには、貴子ちゃんが立っていた。
「ええっ!?な、なんで!?」
「うふふ、実は昨日ので子供ができたみたいで…
それでね、特別に生き返らせてもらったの。」
その時の俺は、きっと吹き出してしまうような顔をしていただろう。
「たっ…貴子っ!ううっ…たかこぉっ!」
だけど、仕方ないじゃないか。
「ああ、もう、お父さんみたいな泣き方しちゃって。
もうどこにも行かないから、安心して。ね?」
これからはずっと、貴子と一緒なんだから。
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