【拡張ラテン文字辞典】カテゴリです。
基本ラテン文字【Z z】を取り上げます。
日本語ヘボン式ローマ字の考案者ジェームス・カーティス・ヘボン James Curtis Hepburn が1867年に『和英語林集成』初版 ( http://www.meijigakuin.ac.jp/mgda/index5b_j.html ) で《Z》を中舌母音化した“ウ”[ɯ̈]を示す母音字として、SZは《ス》, TSZは《ツ》, DZは《ズ/ヅ》とサ行・タ行のウ段を表記するを採用したが、第2版では母音字のZは現行ヘボン式と同じ《U》に変更された。
中国語のラテン化新文字では、《Z》単独でピンインの《ZI》に対応する ズ(ー) /ʦɿ/ [ʦz̩ ツ(ー)]音を表す音節文字として使われる。
日本・三重県の津 Tsu[ʦɯ̈] 市では1994年にローマ字表記を《Z》一文字で表記できるように提案したことがある。
基本ラテン文字【Z z】を取り上げます。
- 拡張文字は拡張ラテン【Z】を参照してください。
文字名称 | (英)ゼット, ゼッド; (米)ズィー / ZED; ZEE |
大文字 | (半)Z、(全)Z |
小文字 | (半)z、(全)z |
ラテン語名 | ゼータ / ZETA |
IPA | No.133 有声歯茎摩擦音 |
NATO式呼称 | ズールー / ZULU |
異称 | イザード, エゼッド / IZZARD, EZED |
セム系文字原義 | 武器 |
源流フェニキア文字 | ザイン / ZAYIN《𐤆》 |
源流ギリシャ文字 | ゼータ / ZETA《Ζ ζ》 |
源流古イタリア文字 | ツェー / ZE《𐌆》 |
ユニコード(半角) | (大)U+0059、(小)U+0079 |
ユニコード(全角) | (大)U+FF39、(小)U+FF59 |
文字参照(半角) | (大)Z、(小)z |
画数 | (大)3画あるいは1画、(小)3画あるいは1画 |
仮名転写 | ズ[z]、(ドイツ語の)ツ[ts]、(イタリア語の)ヅ/ズ[dz]、(スペイン語の)ス[θ]、(トルクメン語の)ズ[ð] |
モールス信号 | --・・[ツーツートントン] |
点字 | DOTS-1356《⠵》(U+2835) |
ローマ数字数価 | (中世ヨーロッパ)2000 |
スモールキャップ | ᴢ (U+1D22) |
上付き文字 | ᶻ (U+1DBB) |
下付き文字 | ユニコード未登録 |
イタリック | Z z 《𝑍 𝑧》(U+1D44D , U+1D467) |
ドイツ文字 | ツェット / ZETT《ℨ 𝔷》(U+2128 , U+1D537) |
フレイザー | ヅァ / DZA《ꓜ》(U+A4DC) |
異体字 | Z WITH STROKE《Ƶ ƶ》(U+01B5 U+01B6)、EZH《Ʒ ʒ》(U+01B7 U+0292) |
英語ラテン文字第26字母(ラテン語ラテン文字では第23字母)で、最終字母である。
ラテン文字が誕生した当初は第7字母だったが、一旦廃字となるが、ギリシャ語からの借用語表記用として紀元前1世紀に再利用され、ラテン文字最後の字母となった。
ラテン文字が誕生した当初は第7字母だったが、一旦廃字となるが、ギリシャ語からの借用語表記用として紀元前1世紀に再利用され、ラテン文字最後の字母となった。
日本語ヘボン式ローマ字の考案者ジェームス・カーティス・ヘボン James Curtis Hepburn が1867年に『和英語林集成』初版 ( http://www.meijigakuin.ac.jp/mgda/index5b_j.html ) で《Z》を中舌母音化した“ウ”[ɯ̈]を示す母音字として、SZは《ス》, TSZは《ツ》, DZは《ズ/ヅ》とサ行・タ行のウ段を表記するを採用したが、第2版では母音字のZは現行ヘボン式と同じ《U》に変更された。
中国語のラテン化新文字では、《Z》単独でピンインの《ZI》に対応する ズ(ー) /ʦɿ/ [ʦz̩ ツ(ー)]音を表す音節文字として使われる。
日本・三重県の津 Tsu[ʦɯ̈] 市では1994年にローマ字表記を《Z》一文字で表記できるように提案したことがある。
筆記体大文字は《3》に似た形状のもの(アメリカ式)、大文字活字に忠実なもの(ベルギー式・チェコ式)、ストロークを付加したもの《Ƶ》のもの(ドイツ・ラテン式)、EZHに似た字形にストロークを付加したもの(コロンビア式)、ロシア語キリル文字筆記体《З》に《Q》の下部に似たループが付加されたもの(ウルグアイ式。大小とも)がある。
DOTS-1356《⠵》が基本字形。世界各国の諸言語のラテン翻字は一部を除き、これに沿っている。
ハンガリー語はDOTS-126《⠣》で点字S《⠎》の上下逆、ラトビア語はDOTS-345《⠜》で点字Sの逆になっているように、点字Sの派生を採用している。
マルタ語ではDOTS-12356《⠷》で、本来の点字Zは[z]音を表すドット付きZ《ż》に当てている。
ベトナム語点字では方式がかなり変遷しているが、現行のものでは[z]音を示す《D》に対して点字Zを当てているため、DOTS-6《⠠》を左に置いて表している。
ハンガリー語はDOTS-126《⠣》で点字S《⠎》の上下逆、ラトビア語はDOTS-345《⠜》で点字Sの逆になっているように、点字Sの派生を採用している。
マルタ語ではDOTS-12356《⠷》で、本来の点字Zは[z]音を表すドット付きZ《ż》に当てている。
ベトナム語点字では方式がかなり変遷しているが、現行のものでは[z]音を示す《D》に対して点字Zを当てているため、DOTS-6《⠠》を左に置いて表している。
- チェロキー文字では字形のみを借用したNO《Ꮓ》がある。
- カナダ音節文字の一種であるキャリアー文字では小文字《z》を借用したCARRIER Z《ᙆ》とINITIAL Z《ᙇ》がある。
- シンハラ文字では小文字《z》を借用した字母*1があり、[s]音を表すダンタジャ・サヤンナ DANTAJA SAYANNA《ස》の後に小文字《z》を借用した字形を置いて有声音の[z]を示す連字〈සz〉[zʌ, zə]を生成し、ダンタジャ・サヤンナに母音記号や補助記号を付加して音節文字を作成した後に《z》記号が置かれる(例:〈සූz〉[zuː])。なお、ユニコードではラテン文字《z》と統合されている。
- スモールキャピタル【Z】?を参照。
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