ラテン文字などの拡張補助文字や人工文字、ユニコード絵文字など特殊文字に関するウィキです。

拡張ラテン文字辞典】カテゴリです。
ラテン文字の源流となった古イタリア文字を取り上げます。
(※OLD ITALICに対応したユニコードフォントが必要です)

概要

エトルリア文字, オスク文字, ウンブリア文字, ファリスク文字, ラエト文字, ヴェネト文字などといったギリシャ文字派生の古イタリア系文字は、ユニコードでは“OLD ITALIC”カテゴリに含まれ、字形は統合されている。
Quiviraフォントでの古イタリア文字は、現在のラテン文字にほぼ近づけているようなセリフ字形に変化している。

アルファベット

古イタリアアルファベット画像はこちら

A【𐌀】

ユニコードU+10300
文字参照𐌀
源流ギリシャ文字Α
使用言語
  • ヴェネト[a]、ウンブリア[a]、エトルリア[a]、オスク[a]、北ピケーネ、クマエ、ファリスク[a]、マルシリアーナ、南ピケーネ、メッサピア、ラテン[a]、ルガーノ

BE【𐌁】

ユニコードU+10301
文字参照𐌁
源流ギリシャ文字Β
使用言語
  • ウンブリア[b]、†エトルリア[b]、オスク[b]、北ピケーネ、クマエ、マルシリアーナ、南ピケーネ、メッサピア、ラテン[b]

KE/GE【𐌂】

ユニコードU+10302
文字参照𐌂
源流ギリシャ文字Γ
使用言語
  • エトルリア[k, ɡ]、オスク[ɡ]、北ピケーネ[ɡ]、クマエ、ファリスク[k]、マルシリアーナ[ɡ]、南ピケーネ[ɡ]、メッサピア、ラテン[k]

DE【𐌃】

ユニコードU+10303
文字参照𐌃
源流ギリシャ文字Δ
使用言語
  • †エトルリア[d]、オスク[d]、北ピケーネ、クマエ、ファリスク[d]、マルシリアーナ、南ピケーネ、メッサピア、ラテン[d]

E【𐌄】

ユニコードU+10304
文字参照𐌄
源流ギリシャ文字Ε
使用言語
  • ヴェネト[e]、ウンブリア[e]、エトルリア[e]、オスク[e]、北ピケーネ、クマエ、ファリスク[e]、南ピケーネ、メッサピア、ラテン[e]、ルガーノ

VE【𐌅】

ユニコードU+10305
文字参照𐌅
源流ギリシャ文字Ϝ
使用言語
  • ヴェネト[v]、ウンブリア[w]、エトルリア[w, v]、オスク[v]、北ピケーネ[v, f]、クマエ、ファリスク[w]、マルシリアーナ[v, f]、南ピケーネ[v, f]、メッサピア、ラテン[w]、ルガーノ[w]
備考
  • 《8》が導入される前のエトルリア語やヴェネト語では〈𐌅𐌇〉で[f]音を示す。

ZE【𐌆】

ユニコードU+10306
文字参照𐌆
源流ギリシャ文字Ζ
使用言語
  • ウンブリア[z]、エトルリア[dz, ts]、オスク[dz]、クマエ、ファリスク[ts]、マルシリアーナ[dz]、メッサピア、ラテン[z]、ルガーノ[ts]

HE【𐌇】

ユニコードU+10307
文字参照𐌇
源流ギリシャ文字Η
使用言語
  • ウンブリア[h]、エトルリア[h]、オスク[h]、クマエ、ファリスク[h]、マルシリアーナ、南ピケーネ、メッサピア、ラテン[h]

THE【𐌈】

ユニコードU+10308
文字参照𐌈
源流ギリシャ文字Θ
使用言語
  • ヴェネト[tʰ, θ]、ウンブリア[tʰ]、エトルリア[tʰ]、北ピケーネ、クマエ、南ピケーネ、マルシリアーナ、メッサピア、ルガーノ[t]

I【𐌉】

ユニコードU+10309
文字参照𐌉
源流ギリシャ文字Ι
使用言語
  • ヴェネト[i]、ウンブリア[i]、エトルリア[i]、オスク[i]、北ピケーネ、クマエ、ファリスク[i]、マルシリアーナ、南ピケーネ、メッサピア、ラテン[i, j]、ルガーノ
備考
  • ヴェネト語では〈𐌉𐌉〉で[j]音を示す。

KA【𐌊】

ユニコードU+1030A
文字参照𐌊
源流ギリシャ文字Κ
使用言語
  • ヴェネト[k]、ウンブリア[k]、‡エトルリア[k]、北ピケーネ、クマエ、マルシリアーナ、南ピケーネ、メッサピア、ラテン[k]、ルガーノ[k, ɡ]

EL【𐌋】

ユニコードU+1030B
文字参照𐌋
源流ギリシャ文字Λ
使用言語
  • ヴェネト[l]、ウンブリア[l]、エトルリア[l]、オスク[l]、北ピケーネ、クマエ、ファリスク[l]、マルシリアーナ、南ピケーネ、メッサピア、ラテン[l]、ルガーノ

EM【𐌌】

ユニコードU+1030C
文字参照𐌌
源流ギリシャ文字Μ
使用言語
  • ヴェネト[m]、ウンブリア[m]、エトルリア[m]、オスク[m]、北ピケーネ、クマエ、ファリスク[m]、マルシリアーナ、南ピケーネ、メッサピア、ラテン[m]、ルガーノ

EN【𐌍】

ユニコードU+1030D
文字参照𐌍
源流ギリシャ文字Ν
使用言語
  • ヴェネト[n]、ウンブリア[n]、エトルリア[n]、オスク[n]、北ピケーネ、クマエ、ファリスク[n]、マルシリアーナ、南ピケーネ、メッサピア、ラテン[n]、ルガーノ

ESH【𐌎】

ユニコードU+1030E
文字参照𐌎
源流ギリシャ文字Ξ
使用言語
  • †エトルリア[s]、マルシリアーナ[ʃ]、メッサピア

O【𐌏】

ユニコードU+1030F
文字参照𐌏
源流ギリシャ文字Ο
使用言語
  • ヴェネト[o]、ウンブリア[o]、†エトルリア、北ピケーネ、クマエ、ファリスク[o]、マルシリアーナ、南ピケーネ、メッサピア、ラテン[o]、ルガーノ

PE【𐌐】

ユニコードU+10310
文字参照𐌐
源流ギリシャ文字Π
使用言語
  • ヴェネト[p]、ウンブリア[p]、エトルリア[p]、オスク[p]、北ピケーネ、クマエ、ファリスク[p]、マルシリアーナ、南ピケーネ、メッサピア、ラテン[p]、ルガーノ[p, b]
備考
  • カフカズ諸言語の1930年代ラテン文字では、この文字に似た字母が存在していた。

SHE【𐌑】

ユニコードU+10311
文字参照𐌑
源流ギリシャ文字Ϻ
使用言語
  • ヴェネト[ʃ]、エトルリア[ʃ]、オスク、北ピケーネ、クマエ、マルシリアーナ[ʃ]、メッサピア

KU/QU【𐌒】

ユニコードU+10312
文字参照𐌒
源流ギリシャ文字Ϙ
使用言語
  • ‡エトルリア[k]、クマエ、南ピケーネ、マルシリアーナ、メッサピア、ラテン[k, kw]

ER【𐌓】

ユニコードU+10313
文字参照𐌓
源流ギリシャ文字Ρ
使用言語
  • ヴェネト[r]、ウンブリア[r]、エトルリア[r]、オスク[r]、北ピケーネ、クマエ、ファリスク[r]、マルシリアーナ、南ピケーネ、メッサピア、ラテン[r]、ルガーノ

ES【𐌔】

ユニコードU+10314
文字参照𐌔
源流ギリシャ文字Σ
使用言語
  • ヴェネト[s]、ウンブリア[s]、エトルリア[s]、オスク[s]、北ピケーネ、クマエ、ファリスク[s]、マルシリアーナ、南ピケーネ、メッサピア、ラテン[s]、ルガーノ

TE【𐌕】

ユニコードU+10315
文字参照𐌕
源流ギリシャ文字Τ
使用言語
  • ヴェネト[t]、ウンブリア[t]、エトルリア[t]、オスク[t]、北ピケーネ、クマエ、ファリスク[t]、マルシリアーナ、南ピケーネ、メッサピア、ラテン[t]、ルガーノ[t, d]

U【𐌖】

ユニコードU+10316
文字参照𐌖
源流ギリシャ文字Υ
使用言語
  • ヴェネト[u]、ウンブリア[u]、エトルリア[u]、オスク[u]、クマエ、ファリスク[u]、マルシリアーナ、南ピケーネ、ラテン[u, w]、ルガーノ[u]

EKS【𐌗】

ユニコードU+10317
文字参照𐌗
源流ギリシャ文字Χ
使用言語
  • †エトルリア[s]、クマエ、ファリスク[ks]、マルシリアーナ[ks]、メッサピア[kʰ]、ラテン[ks]、ルガーノ[ɡ]

PHE【𐌘】

ユニコードU+10318
文字参照𐌘
源流ギリシャ文字Φ
使用言語
  • ヴェネト[b]、エトルリア[pʰ]、クマエ、マルシリアーナ

KHE【𐌙】

ユニコードU+10319
文字参照𐌙
源流ギリシャ文字Ψ
使用言語
  • ヴェネト[ɡ]、エトルリア[kʰ]、クマエ、マルシリアーナ

EF【𐌚】

ユニコードU+1031A
文字参照𐌚
使用言語
  • ヴェネト[b]、ウンブリア[f]、エトルリア[f]、オスク[f]、南ピケーネ

ERS【𐌛】

ユニコードU+1031B
文字参照𐌛
使用言語
  • ウンブリア[rs]

CHE【𐌜】

ユニコードU+1031C
文字参照𐌜
使用言語
  • ウンブリア[ks]

II【𐌝】

ユニコードU+1031D
文字参照𐌝
使用言語
  • オスク[iː]、南ピケーネ

UU【𐌞】

ユニコードU+1031E
文字参照𐌞
使用言語
  • オスク[uː]、北ピケーネ、南ピケーネ

TA【-】

使用言語
  • メッサピア
備考
  • N2276でUCS登録申請されたが未採用。

古イタリア数字

100、500、1000を示す古イタリア数字があり、N2012にUCS登録申請されたがユニコード未登録。

ONE - 1【𐌠】

ユニコードU+10320
文字参照𐌠

FIVE - 5【𐌡】

ユニコードU+10321
文字参照𐌡

TEN - 10【𐌢】

ユニコードU+10322
文字参照𐌢

FIFTY - 50【𐌣】

ユニコードU+10323
文字参照𐌣
使用言語
  • ファリスク[v]

ONE HUNDRED - 100【-】

備考
  • 《*》に似た形状。

ALTERNATE ONE HUNDRED - 別字形の100【-】

備考
  • 《⊖》に似た形状。

ONE THOUSAND - 1000【-】

備考
  • ALTERNATE ONE HUNDREDを90度回転した形状。

ONE THOUSAND OR ONE THOUSAND - 100あるいは1000【-】

備考
  • 《○》に十字状に並べた《・》を加えた形状。

ONE THOUSAND OR TEN THOUSAND - 1000あるいは1万【-】

備考
  • UFOに似た形状。上下に縦線が付いた平べったい楕円に《…》を加えた形状。

参考HP

【The Mysterious Etruscans - Pre-Roman Civilisation in Italy】
http://www.mysteriousetruscans.com/
【Italic and Etruscan Alphabets】
http://indoeuro.bizland.com/project/script/itali.h...
  • ヴェネト語アルファベット表がある。
【Etruscan and Early Italic Fonts】
https://webspace.utexas.edu/jp9334/www/fonts.html

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記号説明

  • [ ]…IPA発音表記及びフリガナ/意味
  • 【 】…特殊文字見出し
  • 《 》…特殊文字
  • 〈 〉…連字
  • 『 』…作品名
  • 〓…ユニコード未登録の字母
  • †…廃字, 携帯電話絵文字の代替テキスト
    • ‡…特殊な字母, 代用表記, 異体字


【略称】
  • IPA…国際音声記号
  • キルシェン…キルシェンバウム音声記号
  • i.t.a.…イニシャル・ティーチング・アルファベット
  • 大…大文字/小…小文字
  • 半…半角形/全…全角形

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