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拡張ラテン文字辞典 - 拡張ラテンA】カテゴリです。
ここでは、ラテン文字AE LATIN LETTER AE を取り上げます。

LATIN CAPITAL/SMALL LETTER AE - AE大・小文字【Æ æ】

文字名称アェ / AE (ユニコード) ; アッシュ / ASH (IPA, PSG式), AESC (古英語), エイン / AIN (i.t.a.) ; エー-イー・リガチャ / A-E LIGATURE (IPA)
大文字Æ
小文字æ
文字部首A部
IPANo.325 非円唇前舌狭めの広母音
IPA英意味NEAR-OPEN FRONT UNROUNDED VOWEL
ユニコード(大)U+00C6、(小)U+00E6
文字参照(大)Æ、(小)æ
(大)&#AElig;、(小)&#aelig;
LaTeX(大)\AE、(小)\ae
JIS X 0213(大)1-9-29、(小)1-9-60
代替字形AE, Ae, ae
仮名転写アエ[ae]、ア/イャ[æ]、エ[ɛ]、(英語の)エ[e]
点字DOTS-345《⠜》(U+281C)
IPA点字DOTS-146《⠩》(U+2829)
ASCII翻字X-SAMPA《{》/キルシェン《&》/
ワールドベット《@》/青空文庫《AE& ae&》

LATIN LETTER SMALL CAPITAL AE - スモールキャピタルAE【ᴁ】

スモールキャップ
ユニコードU+1D01
文字参照ᴁ

その他

上付き大文字
ユニコード(大)U+1D2D
文字参照(大)ᴭ

由来

AEのリガチャ。

解説

ラテン語の二重母音〈AE〉のリガチャとして使用される字母。
古英語の字母名は アッシュ ÆSC であり、IPAにも名称が受け継がれている。
アイスランド語、デンマーク語、ノルウェー語、フェロー語といった北欧諸言語の基本字母のひとつとなっていて、IPAのルーツも北欧諸語のこの字母である。
英語とフランス語ではラテン語及びギリシャ語由来の外来語に使用されているが、英語の場合は〈AE〉あるいは〈E〉に置換されている。
活字によく採用されていることから、IPAを始めとする特殊音声記号の字母にも使用されている。
音声記号としての歴史は、IPA以前のパレオタイプがIPAの発音のルーツとなっている。
IPAの仮名文字転写の場合、ク音の[k]やグ音の[ɡ]が前に付くと、キャ[kæ]・ギャ[ɡæ]と書かれる。

スモールキャピタル

スモールキャピタル体は、ウラル音声学記号に見られ、無声化した[æ]を示す。

点字

ラテン文字の点字はドイツ語《Ä》と同じもので、アイスランド語やラテン語などの点字表記に使用される。
しかし、IPAのものは標準ラテン点字のものと大幅に異なっている。

使用言語・文字

言語

  • アイスランド[æ]、イヤック[ɛ]、†イングーシ[æ]、†ウデヘ、‡英語[e]、†オセット[æ]、カウェスカル[æ]、クリーク、グリーンランド[æ]、ケルト・ブリテン、古英語[æ]、古ノルド[æ]、サーミ(ノルウェー・ルレ/南)[ɛ]、サイシャット[æ]、ジェノバ[ɛ]、スカンドロマニ、スライアモン[æ]、ティカル[æ]、デンマーク[æ]、ドニ[a]、‡ナシカ[æ]、†西フリジア、ノーン[æ]、ノルウェー[æ]、‡フランス[e]、ボーンホルム[ɛ]、†マルタ(ヴァサッリ)[a, e]、†ミャオ、無活用ラテン[e]、ヤーガン[æ]、ヤムトランド[æ]、ラテン[ae]

特殊文字

  • IPA、アメリカ音声学[æ]、i.t.a.[e]、インド系転写(ISO 15919)[æ]、ヴィラル[eɪ]、ウラル音声学、ウルドゥー転写(ローマン・ウルドゥー)[aː]、CanIPA、キリル翻字(ISO 9)[æ]、ゲルマン語学[æ]、ケルト語学、新ピットマン[eɪ]、スウェーデン方言字母[ɛ̝]、タイ翻字(ISO 11940)[ɛ]、パジグラフィー[eɪ]、パレオタイプ[æ]、汎ヨーロッパ[æ]、ピットマン(1845年版)[eɪ]、分析的正書法[aɪ]、ラオ転写(ALA-LC)[ɛ]、ローミック
スモールキャピタル
  • ウラル音声学[æ̥]、CanIPA

備考

  • イタリック体は左部分が大文字《a》のローマン体そのままの字形か、ALPHA《ɑ》の字形の2種類の字形があるが、スウェーデン方言字母では別字扱い。

ダイアクリティカルマーク付きラテン字母

AE WITH MACRON - マクロン付きAE【Ǣ ǣ】

ユニコード(大)U+01E2、(小)U+01E3
文字参照(大)Ǣ、(小)ǣ
使用言語
  • 古英語[æː]、古ノルド
特殊文字
  • IPA、インド系転写(ISO 15919)[æː]、タイ転写(ALA-LC)[ɛː]、ラオ転写(ALA-LC)[ɛː]

AE WITH ACUTE - アキュートアクセント付きAE【Ǽ ǽ】

ユニコード(大)U+01FD、(小)U+01FE
文字参照(大)Ǽ、(小)ǽ
JIS X 0213(小)1-11-37
使用言語
  • 古ノルド[æː]
特殊文字
  • IPA、日本(JIS X 0213)

AE WITH GRAVE - グレーブアクセント付きAE【æ̀】

ユニコード(合成)U+00E6,U+0300
文字参照æ̀
JIS X 0213(小)1-11-36
特殊文字
  • IPA、日本(JIS X 0213)
備考
  • N2094で、JIS X 0213との互換用字母として採用するよう申請されたが、合成扱いとなった。

キリル文字

CYRILLIC CAPITAL/SMALL LIGATURE A IE - キリールリガチャA-IE大・小文字【Ӕ ӕ】

文字名称アー・イェー / A IE
大文字Ӕ
小文字ӕ
文字部首А部
ユニコード(大)U+04D4、(小)U+04D5
文字参照(大)Ӕ、(小)ӕ
仮名転写ア/イャ[æ]

使用言語・文字

言語
  • オセット[æ]、†ダルグヮ、†レズギ

由来

  • キリル文字【А】とキリル文字【Е】のリガチャ。

解説

オセット語 Ossetic language で唯一採用されている拡張キリル文字。
1840年代にオセット語のキリル文字表記法ができたときから存在している。
現行正書法のものは旧ソ連時代のラテン文字正書法から発音とともに引き継がれている。
かつては19世紀のダルグヮ語やレズギ語にも採用されていた。

関連項目

派生字

同系統のリガチャ

参考HP

ラテン文字

【LATIN CAPITAL LETTER AE - fileformat.info】
http://www.fileformat.info/info/unicode/char/00c6/... 【LATIN CAPITAL LETTER AE - decodeunicode.org】
http://www.decodeunicode.org/en/u+00c6/properties 【ScriptSource - LATIN SMALL LETTER AE】
http://scriptsource.org/cms/scripts/page.php?item_...
【Æ - Wikipedia】
http://en.wikipedia.org/wiki/%C3%86 【Near-open front unrounded vowel - Wikipedia】
http://en.wikipedia.org/wiki/Near-open_front_unrou...

キリル文字

【CYRILLIC CAPITAL LIGATURE A IE - fileformat.info】
http://www.fileformat.info/info/unicode/char/04d4/...
  • 【CYRILLIC SMALL LIGATURE A IE - fileformat.info】
http://www.fileformat.info/info/unicode/char/04d5/...
【CYRILLIC CAPITAL LIGATURE A IE - decodeunicode.org】
http://www.decodeunicode.org/en/u+04d4/properties 【Ae (Cyrillic) - Wikipedia】
http://en.wikipedia.org/wiki/Ae_%28Cyrillic%29

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記号説明

  • [ ]…IPA発音表記及びフリガナ/意味
  • 【 】…特殊文字見出し
  • 《 》…特殊文字
  • 〈 〉…連字
  • 『 』…作品名
  • 〓…ユニコード未登録の字母
  • †…廃字, 携帯電話絵文字の代替テキスト
    • ‡…特殊な字母, 代用表記, 異体字


【略称】
  • IPA…国際音声記号
  • キルシェン…キルシェンバウム音声記号
  • i.t.a.…イニシャル・ティーチング・アルファベット
  • 大…大文字/小…小文字
  • 半…半角形/全…全角形

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