ラテン文字などの拡張補助文字や人工文字、ユニコード絵文字など特殊文字に関するウィキです。

拡張ラテン文字辞典 - 拡張ラテンP】カテゴリです。
ここでは、ラテン文字ストローク付きP LATIN LETTER P WITH STROKE を取り上げます。

LATIN CAPITAL/SMALL LETTER P WITH STROKE - ストローク付きP大・小文字【Ᵽ ᵽ】

文字名称不明
大文字
小文字
文字部首P部
ユニコード(大)U+2C63、(小)U+1D7D
文字参照(大)Ᵽ、(小)ɕ
仮名転写フ[ɸ]

由来

ラテン小文字《p》のボウル部分に摩擦音化を示す横線加えたもの。

解説

1947年のパイク式アメリカ音声字母のひとつ。日本語ローマ字《F》の音を示す。
現行アメリカ音声記号のギリシャ文字そのままの形状の《φ》に対応し、ストローク付きPも許容字形として使用されることがある。
他のパイク式アメリカ音声字母の大半は本来の字形ではなく、字母のステム部分に横棒を加えたものと統合された中、この字母はパイク K.L. Pike著『Phonemics』本来の字形に忠実である。
タイプライターで重ね打ちしやすく、摩擦音を示す横線を加えている。
南米コロンビアのレトゥアマ語 Letuama language と タニムカ語 Tanimuka language の正書法では、1987年から採用されている。

小文字はユニコード4.1、大文字はユニコード5.0で採用された。
今までのユニコードでは、ボウル部分に付加されたものと字母のステム部分に付加されたものは統合されてきたが、横線付き《p》の系統はユニコード5.1で下ストローク付きPが採用された後、異体字と共に共に使うことができるようになった。

使用言語・文字

言語

・タニムカ、レトゥアマ

特殊文字

・アメリカ音声学[ɸ]

異体字

・《p》の下部に横線が付いた下ストローク付きP《Ꝑ ꝑ》。
・大文字Pのボウル部分の中に横線が入っているもの。

備考

・『言語学大辞典(2)』(三省堂)の【トラパネック語】の項目で、この字母が音韻表記で使用されている。

関連項目

親字

ストローク付き子音字母

参考HP

【LATIN CAPITAL LETTER P WITH STROKE - fileformat.info】
http://www.fileformat.info/info/unicode/char/2c63/...
・【LATIN SMALL LETTER P WITH STROKE - fileformat.info】
http://www.fileformat.info/info/unicode/char/1d7d/...
【P with stroke - Wikipedia】
http://en.wikipedia.org/wiki/P_with_stroke
【N2740 - Proposal to add additional phonetic characters to the UCS】
http://std.dkuug.dk/jtc1/sc2/wg2/docs/n2740.pdf
・【N2847 - Revised Proposal to Encode Additional Latin Orthographic Characters】
http://std.dkuug.dk/jtc1/sc2/wg2/docs/n2847.pdf

参考資料

『音声学〈岩波全書131〉』(1951・岩波書店)
・著者: 服部四郎

Wiki内検索

メニューバーA

記号説明

  • [ ]…IPA発音表記及びフリガナ/意味
  • 【 】…特殊文字見出し
  • 《 》…特殊文字
  • 〈 〉…連字
  • 『 』…作品名
  • 〓…ユニコード未登録の字母
  • †…廃字, 携帯電話絵文字の代替テキスト
    • ‡…特殊な字母, 代用表記, 異体字


【略称】
  • IPA…国際音声記号
  • キルシェン…キルシェンバウム音声記号
  • i.t.a.…イニシャル・ティーチング・アルファベット
  • 大…大文字/小…小文字
  • 半…半角形/全…全角形

管理人/副管理人のみ編集できます