基本発音 | (無声咽頭摩擦音の)フ[ħ] |
数価 | 8 |
属性 | 月文字 |
ユニコード | U+062D |
数値参照 | ح |
表示形(独立形) | U+FEA1 |
数値参照(独立形) | ﺡ |
表示形(語頭形) | U+FEA3 |
数値参照(語頭形) | ﺣ |
表示形(語中形) | U+FEA4 |
数値参照(語中形) | ﺤ |
表示形(語尾形) | U+FEA2 |
数値参照(語尾形) | ﺢ |
【発音が異なる言語】
発音
・Ḥ[ħ]
発音が異なる字母
・ウルドゥー他インド系[h]、オスマン・トルコ[h]、ガウリー[ts]、カザフ[χ]、キルギス[x]、ジャウィ[h]、中国(小児経)[x]、ベラルーシ[x]、ペルシア他イラン系[h]、ボスニア[x, h]、モサラベ/モリスコ[ゼロ]
【未使用言語】
・ウイグル
【解説】
アラビア文字第5字母。
無声咽頭摩擦音のフ[ħ]音(このIPAは、アラビア語の方言の一つである
マルタ語で《Ħ ħ》として正書法に採用されている)を示す字母。
当初は
ジームやクハーと同一の字母だった。
アラビア語と発音が共通なのは、クルド語とカバルダ語(1923年までの旧正書法)である。
アラビア語特有の発音のため、その発音の無い言語では[h]音(インド・イラン系やオスマン・トルコ語、ジャウィ文字など)あるいは[x〜χ]音(カザフ語・キルギス語・中国語小児経・ベラルーシ語)に置き換えられる。
ほとんどのアラビア文字使用言語では外来語用として使用されるが、カザフ語とキルギス語ではクハー《ﺥ》の簡略形として使用されている。
フォントによっては語中形と語尾形の連結位置が異なる。
【別系統文字】
・音声記号では算用数字の《2》を逆さにした字母が、現行IPAの[ħ]を示す字母として使われ、20世紀中頃にIPAに採用しようとする提案もあった。