世界の特殊文字ウィキ - 拡張ラテン化された別系統文字の字母
【
拡張ラテン文字辞典
】カテゴリです。
拡張ラテン文字
となった別系統の字母を取り上げます。
原則的にギリシャ文字・キリル文字などラテン文字と調和できる文字は、ABC順のページに含めております。
ヘブライ文字
ヘブライ文字はそのままの字形で数学記号に採用されている。
ALEF SYMBOL【ℵ】
使用言語・文字
数学記号
BET SYMBOL【ℶ】
使用言語・文字
数学記号
GIMEL SYMBOL【ℷ】
使用言語・文字
数学記号
DALET SYMBOL【ℸ】
使用言語・文字
数学記号
アラビア文字
アラビア文字はマルタ語で正書法が制定される以前に、マルタ語の拡張ラテン文字として使用する提案があった。
18〜19世紀のマルタ語ラテン文字
を参照のこと。
ARABIC LETTER AIN【ﻉ】
【使用言語・文字】
アラビア方言学[ʕ]、音声記号[ʕ]、セム語学[ʕ]、ソビエト言語学[ʕ]
【参考リンク】
http://www.ori.uni-heidelberg.de/sem/seeger/englis...
(ラテン化したAINの大文字・小文字が含まれる転写用フォントのHP)
【備考】
拡張ラテン文字
EZH REVERSED
《Ƹ ƹ》およびベルベル諸語ラテン文字《Ɛ ɛ》の由来となっている。
アラビア文字ほぼそのままの形として、発音記号として使用する例が多い。
『Phonetic Symbol Guide』(1996)ではラテン化AINのタイムズ体の字形が確認できる(但し、和訳版『世界音声記号辞典』では通常のアラビア文字の字形になっている)。
上記URLのセム諸語転写用ラテン文字フリーフォント・Galil, Nebe等では、ラテン化した“AIN”を大文字・小文字として取り入れている。
ARABIC LETTER HAMZA【ﺀ】
使用言語・文字
ソビエト言語学[ʔ]
デーヴァナーガリー文字
DEVANAGARI SIGN AVAGRAHA【ऽ】
【使用言語・文字】
サンスクリット翻字(19世紀ドイツ式)
【出典】
『
Kurze Sanskrit-Grammatik zum Gebrauch für Anfänger
』(1855年/著者: テオドール・ベンファイ Theodor Benfey)
【解説】
19世紀のドイツ語圏におけるサンスクリット語のラテン文字翻字では、デーヴァナーガリー文字を借用した翻字が見られる。
このアヴァグラハという連声による母音省略記号も、そのままの字形でラテン文字のサイズに合わせた拡張ラテン文字として採用されている。
DEVANAGARI SIGN CANDRABINDU【〓】
【使用言語・文字】
サンスクリット翻字(19世紀ドイツ式)
【出典】
『
Kurze Sanskrit-Grammatik zum Gebrauch für Anfänger
』(1855年/著者: テオドール・ベンファイ Theodor Benfey)
【解説】
19世紀のドイツ語圏におけるデーヴァナーガリー文字由来のサンスクリット語のラテン文字翻字のひとつ。
チャンドラビンドゥはラテン文字では合成可能ダイアクリティカルマークとしてユニコードに採用されているが、チャンドラビンドゥをラテン小文字のサイズに合わせた拡張ラテン文字も19世紀のサンスクリット語学書に見られた。
この名称はチャンドラビンドゥの別名である
アヌナーシカ ANUNASIKA
と呼ばれる。
デーヴァナーガリー文字
チャンドラビンドゥ・ヴィラーマ CANDRABINDU VIRAMA
の翻字に使用される。
DEVANAGARI LETTER KA【क】
【使用言語・文字】
プラブパーダ式表記[k]
【参考リンク】
http://www.prabhupada.name/
http://d.hatena.ne.jp/naotoj/20080902/1220424829
【解説】
2008年ごろから、インドの聖者A.C.バクティヴェーダンタ・スワミ・プラブパーダ師(1896〜1977)の信奉者が、ラテン文字《K》の字母を“死”に関する不吉な印象を与える字母として、デーヴァナーガリーの子音字《KA》に変更する提案及びラテン化した“KA”の字母をユニコードに追加する提案を行なっている。
タイ文字
THAI CHARACTER SARA A【ะ】
【使用言語・文字】
シャン転写[第6声調]
【参考HP】
http://www.shaninform.org/Learning_Tai/tones.php
【備考】
シャン文字の第6声調記号がタイ文字Aの母音記号と同型のため、上記HPでラテン文字転写に使用されている。
ビルマ文字
MYANMAR SIGN VISARGA【း】
【使用言語・文字】
レプシウス
【備考】
レプシウス式音声記号で、インド系文字の転写用の文字としてビルマ文字のヴィサルガを採用した。
モンゴル文字
MONGOLIAN LETTER A MEDIAL FORM【〓】
【出典】
『日本語と蒙古語』(1920年/著者: 大薮鉦太郎/発売元: 満洲日日新聞社)
【解説】
『日本語と蒙古語』では、モンゴル文字A《ᠠ》或いは E《ᠡ》の語中形を、ゼロ音価を表す子音発音記号として蒙古語ラテン文字表記に追加したもの。
レプチャ文字
LEPCHA SIGN RAN【〓】
【出典】
『言語学大辞典別巻 世界文字辞典』(三省堂)
【解説】
〈レプチャ文字〉の項目で、この字母をラテン文字のダイアクリティカルマークとして使用した翻字が見られる。