銭湯wiki - 銭湯遺跡 その九
【コラム】銭湯の遺跡(9)

今回は神奈川県三浦郡葉山町にある「富の湯」の銭湯跡です。

昨年に昭和44年全国公衆浴場一覧という古本を入手して見ていると、やはり全国的に銭湯が多い、スゴイ数の風呂屋が営業していました。
やはり都市部に集中しているのですが、今見てもこんなところにも有ったのかと驚くようなところにもお風呂屋さんは営業していました。
色々見ていると面白い、たとえば私の住んでいる神奈川県中西部、たとえば当時、藤沢には銭湯は17軒、今は亀の湯のみが残る厚木にも4軒、今は銭湯の無い伊勢原に2軒、秦野に4軒、松田町に1軒、二宮に2軒、大磯には漁港のある関係か6軒もの銭湯がありました。
さらに見てみると三浦郡葉山町にも1軒「富の湯」という銭湯が記載されています。
ネットで色々調べると森戸海岸の狭いバス通りから少し入った所にあったようです。
当時入浴した人の話も載っていて、なんでも閉店30分前になると料金が100円になったんだとか。

その後、たまたま仕事で葉山に行く用事があるときに人の運転で助手席に乗っていたらちょうどその「富の湯」のところを通る。
見ているとちゃんと建物があり、その銭湯らしきところから人が出てくるところに遭遇しました。
いかんせん他人の運転てせ仕事中、まさか銭湯跡を撮影したいから止まってくれとも言えずそのまま通過してしまいました。
かなり前に廃業したようなのですがしっかり建物が残っている、気になっていましたが再度行く用事が出来たので寄り道して撮影してきました。

●富の湯跡



それにしてもかなり前に廃業した銭湯のわりにはよく残っているようです。
見えている入口の右手にもうひとつ入口があり、男湯女湯になっていたようです。
入口上には木製の女湯?の表示もかかったままになっているのが見えますね。
まさに銭湯遺跡です。

しかしこの前の道路は狭くて車が止まるのもたいへん、窓を開けておいて瞬時に停車して撮影でしたのでイマイチの写真になってしまいました(言い訳)
御用邸に近い地域でパトカーの巡回も頻繁にあり、悠長に写真を撮っていられない感じでした(^_^;)



平成20年2月19日撮影