■今年になって、洞爺湖サミットが環文 境サミットになるというためか、新春のテレビ番組では地球温暖化問題がやたらと取り上げられたと思ったら、今度はガソリン国会ということで、道路特定財源について連日与野党の攻防が繰り広げられている。
■道路特定財源が余っているというのはこの十年、関係者には広く知られていた。余っているからといって、外には出さないぞと道路部局は抵抗しているが、その一方で道路財源のより効率的な使い方を模索していたのも事実である。実は富山港線LRT化も、連続立体交差事業の転用、すなわち道路財源が使われているし、吉備線LRT化も三門駅付近の高架化事業、すなわち道路建設をやめてLRT化しようというわけである。
■また岡山のMOMOの導入されたときに、道路構造令が改正されて、バリアフリーの電停ができたのも道路財源なのである。人のあまり利用しない道路建設をやめて、地方都市の路面電車の支援、LRT化にまわそうという発想は、そもそも地球温暖化対策、バリアフリー高齢化対策、地方都市再生というメリットをねらったものである。
■ガソリン税の暫定税率というのはおかしいとしても、消費者におもねってこうした未来に対する投資財源まで削ってしまうのもおかしい。ガソリンが高ければ自動的に公共交通にシフトし、それは結果として省エネ社会となる部分もあるのである。
■さて今回の福田首相の施政方針演説ではじめて路面電車が登場した。
(2 活力ある地方の創出) 地方の元気は日本の活力の源です。昨年11月に取りまとめた「地方再生戦略」に基づき、地方の創意工夫を活かした自主的な取組を、政府一体となって強力に後押ししてまいります。また、地方都市と周辺地域を含む圏域ごとに生活に必要な機能を確保し、人口の流出を食い止める方策を進めていきます。 それぞれの地方が取り組む事業について、その立ち上がりを「地方の元気再生事業」として国が全面的に応援します。地方の情報通信基盤の整備を行い、市街地の中心部に公共施設や居住施設を集中したり、路面電車を導入する取組などを支援します。地域の防犯や子育てなど様々な課題に積極的に取り組むNPOの活動を応援します。(引用おわり) |
■吉備線のLRT化に向けて、岡山市では都市交通戦略会議を立ち上げたが、いよいよ5年以内の吉備線LRT化実現に向けて動き出した。RACDAも政令市にふさわしい都市交通構築をめざして、活動を活発化させていきたい。