公共の交通ラクダ(RACDA) 事務局 - かわら版第45号
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道路特定財源と吉備線LRT化 文 = 岡将男

■今年になって、洞爺湖サミットが環文 境サミットになるというためか、新春のテレビ番組では地球温暖化問題がやたらと取り上げられたと思ったら、今度はガソリン国会ということで、道路特定財源について連日与野党の攻防が繰り広げられている。
■道路特定財源が余っているというのはこの十年、関係者には広く知られていた。余っているからといって、外には出さないぞと道路部局は抵抗しているが、その一方で道路財源のより効率的な使い方を模索していたのも事実である。実は富山港線LRT化も、連続立体交差事業の転用、すなわち道路財源が使われているし、吉備線LRT化も三門駅付近の高架化事業、すなわち道路建設をやめてLRT化しようというわけである。
■また岡山のMOMOの導入されたときに、道路構造令が改正されて、バリアフリーの電停ができたのも道路財源なのである。人のあまり利用しない道路建設をやめて、地方都市の路面電車の支援、LRT化にまわそうという発想は、そもそも地球温暖化対策、バリアフリー高齢化対策、地方都市再生というメリットをねらったものである。
■ガソリン税の暫定税率というのはおかしいとしても、消費者におもねってこうした未来に対する投資財源まで削ってしまうのもおかしい。ガソリンが高ければ自動的に公共交通にシフトし、それは結果として省エネ社会となる部分もあるのである。
■さて今回の福田首相の施政方針演説ではじめて路面電車が登場した。
(2 活力ある地方の創出)
地方の元気は日本の活力の源です。昨年11月に取りまとめた「地方再生戦略」に基づき、地方の創意工夫を活かした自主的な取組を、政府一体となって強力に後押ししてまいります。また、地方都市と周辺地域を含む圏域ごとに生活に必要な機能を確保し、人口の流出を食い止める方策を進めていきます。
それぞれの地方が取り組む事業について、その立ち上がりを「地方の元気再生事業」として国が全面的に応援します。地方の情報通信基盤の整備を行い、市街地の中心部に公共施設や居住施設を集中したり、路面電車を導入する取組などを支援します。地域の防犯や子育てなど様々な課題に積極的に取り組むNPOの活動を応援します。(引用おわり)
■吉備線のLRT化に向けて、岡山市では都市交通戦略会議を立ち上げたが、いよいよ5年以内の吉備線LRT化実現に向けて動き出した。RACDAも政令市にふさわしい都市交通構築をめざして、活動を活発化させていきたい。

多くのバスが集まる地 岡山駅バスターミナル

■岡山市内のほとんどの路線が乗入れている岡山駅バスターミナル。岡山駅改良工事にあわせて今の形となったが、工事前の頃と比べるとのりばの数は21→13と8つ減っている。乗車用のスペースしか用意されていないので、岡山駅止のバスは空いている適当なのりばでお客を降ろしている。本来なら降車専用のスペースがあっても良いだろう。
■バスに乗ろうとしているお客はまず、バスのりば案内図を見て乗るバスを探すが、大体の人が乗るバスを探し出すまでにかなり時間がかかっている。その理由は案内図が文字だけで表示されているからだろう。岡山の土地に馴染みのある人ならともかく、初めて岡山に来た人には全くわからないのではなかろうか。あと西口発着のバスが書かれていないことも気になる。
■またこの案内板が設置されている場所も人の動線にあっているのだろうか。東西連絡通路からエスカレータで広場へ出ると4番乗り場のあたりが広く空いている。このあたりに案内図があるほうが人目につき易いと思われる。
■バスのりばにいると向かい側ののりばへ横断している人をよく見かける。以前は横断歩道が設置されていたが、現在はなくなっている。この為今ではぐるっと大回りをするか地下を通らざるを得ない。ただ、地上と地下の位置関係を示した案内図は設置されておらず、これが地上を横断する理由の1つと考えられる。事故を減らす観点からも案内図を階段の地上側に設置してはどうだろうか。
■のりばの端(縁石との境)に置かれている柵があるが、前に寄っているためにバスが縁石近くまで寄せられない場合がある。停車しようとしている後ろにバスが停まっていなければ問題ないが、停まっていると1mほど外側に停車することがほとんどだ。バックして停め直せばよいということも言われるが、バックしたがために余計な事故を起こすとも限らない。のりばの設計次第で改良されると考える。
■誰もが使いやすいバスターミナルになるよう、各方面から意見を聞く必要もあるのかと考える次第である。(松田和也)

2月のできるバス・消えるバス

□オカデンエクスプレス(岡山ー神戸線)
 <運行会社変更>岡電バスにより運行されていましたが、2月1日から両備バスの運行に変わります。
  この変更により始発地が「岡山駅前」に変わります。運賃・運行本数に変更はありません。
□徳島岡山エクスプレス号(中国JRバス・徳島バス)
 <停留所新設>2月1日より 岡山放送前・高速三木・高速津田・高速引田 にも停車します。
□中鉄バス<停留所名変更>
 ・岡山営業所
  (旧)一宮中鉄観光前 ⇒ (新)五軒屋下
  (旧)JA上芳賀支所前 ⇒ (新)上芳賀中
  (旧)農協支所前 ⇒ (新)新本小学校入口
  (旧)紙工幼稚園前 ⇒ (新)久保上
  (旧)下土井農協支所前 ⇒ (新)下土井
  (旧)豊岡農協前 ⇒ (新)いきいきプラザ
 ・津山営業所内でも6停留所の名称が変わります。