平成21年1月1日
金持ちの仕事、旦那衆のまちづくり
ＲＡＣＤＡ会長 岡将男
元旦にあたり、私がまちづくりへ取り組んだきっかけについて書こうと思う。
昨年、２０１０年に新しい路面電車ＭＯＭＯを入れる事についての相談を、デザイナーの水戸岡鋭治さんとしていた時、「旦那衆まちづくり」の話になった。水戸岡さんは「岡山では、金持ちが金持ちの仕事をしていないから、まちづくりが進まない」という。平成６年に出た岡山商工会議所の都心１ｋｍスクエアー構想は、現在「コンパクトシティー」として国土交通省が推進するまちづくりプランの先駆けとなるものであったのだが、路面電車が１ｃｍも伸びていないのは、その象徴だというのである。
１． 岡山市岡町の由来
商売人の家に生まれた私は、小さい時から「岡金三のような立派な事業家になれ」と言われてきた。私の曽祖父、岡春太郎は明治の終りに倉敷市西阿知で醤油屋を興した人だが、その弟の岡杉松は岡山に出て玩具屋を、三男の岡金三も岡山に出てきて化粧品問屋を興した。そして岡山市岡町というのは、なぜか岡金三が住んでいたから名前がついたというのである。
岡金三は岡山電気軌道の創立にもかかわったとい。しかし子がなく、亡くなったあと奥さんがだまされて店はなくなったが、岡大医学部東にはなぜか「岡町」の町名が残った。天満屋ストアーの本部のあたりである。跡が絶えたのでお墓の位置もわからなくなり、２５年ほど前に親父が網の浜の墓地を発見して、お参りを始めた。
あるとき上之町の古本屋で岡山電気軌道７０年史を発見して立ち読みしていたら、岡電創立総会にて、岡某が発言したとの記述を発見した。あわてて購入してじっくり読んでみた。
日清日露戦争で鉄道輸送の重要性を認識した大日本帝国は、山陽鉄道などの国有化を図り、神戸の資本家を中心として建設された山陽鉄道が買収されたため、お金が戻ってきたのである。それで何か新規事業をやろうということになり、白羽の矢が立ったのが岡山の路面電車事業だった。
ところが岡山の金持ち８人が、「岡山の路面電車事業なら、我々も出資させてくれ」と申し出たというのだ。当時、鉄道敷設は町の旦那衆の仕事だったのである。
岡電はその後、大正時代に経営危機におちいり、番頭の石津氏が再建した。岡山市に買収されるという話も出たが、当時の市議会で否決。やがて松田一族が経営するようになった。モータリゼーションのさなか、廃止論も出たが、当時の松田荘三郎社長が頑としてはねつけたという。これが市営であったら、とっくに廃止されていたのではないか。おそらく町の資本家たちによって設立されたという思いが、松田氏を存続に向けたのであろう。
岡電の電車部の運賃収入は現在３億円程度、これに広告収入を入れてやっと黒字を維持しているが、これは収入に応じて給与や労働条件を抑えて経営しているからである。私鉄総連がストライキをバンバン打っていた最中でも、経営側は頑として抵抗していたから、「ストの岡電」とも言われていた。しかし今日、岡電が和歌山電鉄を経営するようになるのも、この時期の苦難のおかげといえよう。
さて私はこのストライキ頻発のころ、番町の松田堯社長の自宅のそばを毎日通って通勤していた。すると岡電の労働組合の車が毎朝止まっており、組合員が箒を持って自宅前の道を掃いているのである。私としては親族の大伯父が作った会社のこと、また東山の車庫は私の通った三勲学区にあり、附属中学へ通うのも車庫の脇を毎日翔って行くのであるから、岡電には親しみはある。おまけに岡電の経営する東山バッティングセンターの常連でもあった。経営的に大変な岡電の電車部を、なんとかしてあげたいという思いは常に持っていた。
昭和６１年、仲間と岡山未来デザイン委員会をつくり、まちづくり運動に参加した。このとき仲間に、「岡電７０年史には明治時代に路面電車の環状化と大元駅へ伸ばす計画がある」と話しをした。昭和４７年、岡山に新幹線がついたときにも、岡南方面に新交通システムが計画され、この時にも都心の環状化が検討されているが、都心の路面電車環状化は現代でも意味があるとの議論をしたのである。この話が昭和６２年の交通シンポジウムで議論され、やがて福武總一郎ベネッセ会長によって「都心１ｋｍスクエアー構想と路面電車環状化」としてオーソライズされていく。ＲＡＣＤＡもその過程で設立され、私自身も大きくかかわっていくことになる。
ところでＭＯＭＯを導入することになり、ＲＡＣＤＡが当時岡山であまり知られていなかった水戸岡氏にデザインを依頼することになった。水戸岡氏はまちづくりについての考え方が基本的に我々と共通のものがあり、意気投合してボランティアでデザインを引き受けてくれたのである。ＭＯＭＯ導入記念でＭＯＭＯ展を開催したとき、岡電の倉庫からかつての路面電車延伸プランがいくつも出てきた。そして岡金三が出資した書類も出てきた。私はまちづくりへの旦那衆の貢献について実感することができた。
そしてさらに驚いたのは、一昨年亡くなった倉敷の長兄から親父が聞いてきた話である。「岡金三は岡山大学医学部（当時の医学専門学校）ができるとき、蓮畑であった土地を全部寄付した」というのである。我々は路面電車の環状化の第一弾として、岡山駅から市役所、大学病院まで延伸するとの計画を練っていたのである。交通実験までしてまだ１ｃｍも伸びていないけれど。私は親戚の大伯父が寄付した土地に、路面電車を伸ばそうとしていたとは、背中に大伯父の遺志さえ感じるのである。岡町という名前はそれで命名されたらしい。
２． 大原孫三郎の業績
私の家は倉敷の出である。祖母は倉敷の大橋家の出とも聞いている。私が小さい時、祖父は私に一枚の馬屋を描いた絵画をくれていた。私が午年生まれだかららしい。１０歳くらいのとき、親父がその絵画の裏を見たら、大原美術館の署名があるという。鑑定してもらったら、児島虎次郎が訪欧中に描いた船の中の馬屋の絵だとわかった。それで私はなんとなく虎次郎を知り、大学時代に虎次郎のパトロン、大原孫三郎の業績について興味を持つようになる。
倉敷の今日あるは、まさに旦那衆としての孫三郎の業績と言っても過言ではない。倉敷紡績はやがてクラレを生んだのだから、事業家としてはもちろんのこと、虎次郎を通じて収集したコレクションをもとに大原美術館ができている。これがなければ、倉敷の観光は成り立たない。
また私が平成元年に「岡山の内田百�痢廖焚�山文庫１３６）を執筆した時には、岡山市東山に石井十次が岡山孤児院を設立したことを知り、そして石井十次のパトロンは大原孫三郎であったことも知った。当時大原家では、「男が女に惚れたなら大したことはないが、男が男に惚れたらお金かいくらあっても足りない」と心配したそうである。
孫三郎は労働者のために労働研究所をつくり「労働者饅頭・ロウマン」まで編み出した。あれはおいしかったよなあ。今でも松山で作っているという。さらに農業研究所を設立、これが岡山大学農学部の前身だ。全国的に有名な倉敷中央だって孫三郎が作った。
単に倉敷のためというわけでなく、日本の将来を見据えた事業を商売だけでなくあらゆる部門で仕掛けている。これはもうまちづくりそのものではないか。我々は岡山未来デザイン委員会を設立したとき、みんなで大原孫三郎に負けない仕事をしようと話合ったのである。
３． 現代の旦那衆とは
私の身近な岡金三にしろ、大原孫三郎にしろ、明治大正の事業家たちは、現代の事業家たちとちょっと違うように思う。まちを自らの資本と力と構想で作っていたのではないだろうか。それが現代ではどうだろう。グローバリズムに恐れおおのき、飲みこまれ、数字に振り回されて、本当に大事な自分の住む「わが町」を見失っていないだろうか。
チボリ公園についても、誘致そのものは旦那衆の仕事としては一定の評価ができるものの、所詮はまねごと、本物ではないという点で無理があったのも事実である。
もちろん明治大正と現代とでは税法の違いもある。収益の半分ももっていかれたのでは、何もできないという意見も多い。社会の余剰金の半分は公的機関が使うのだから。そしてその税金の使い道を決めるのは、市においては市長や市議会議員である。
最近私は市議会の傍聴に行くことが多いが、確かに熱心に議論はされているとは思う。しかし所詮他人が苦労して集めたお金をどう使うかの議論は、自分が稼いだお金をどう使うかの議論とは、真剣さが違うように思うのである。それは市長だって、市の職員だって同じで、他人のお金なのである。
２０年まえ、両備ＨＤの小嶋社長に初めて会った時、こう言われたのを忘れられない。「岡君、まちづくりは自分のお金でやるものだよ」とね。その言葉があったから、ＭＯＭＯを購入するとき、お手伝いをしようと思った。
先週、岡山財界で福武總一郎さんのインタビューを読んだ。福武さんのお父さんは大原孫三郎さんの長男、總一郎さんに因んで命名したのだという。なるほど現在の福武さんの直島などの仕事は、やはり大原家の旦那の仕事が投影されているのだと納得した。そして「自分のお金」をどう生かして使うか、というところからさらには「自分が社会のおかげて稼がせてもらったお金を、社会のためにどう使うか」という命題にも挑戦しているようにも思われる。
私自身は町の旦那衆になろうとしてなれず、まちづくりと称して、結局遊んでいただけなのかもしれない。だが町の旦那衆の心意気だけは失わずに、これからの人生をまちづくりに賭けていこうと思う。
金持ちの仕事、旦那衆のまちづくり
ＲＡＣＤＡ会長 岡将男
元旦にあたり、私がまちづくりへ取り組んだきっかけについて書こうと思う。
昨年、２０１０年に新しい路面電車ＭＯＭＯを入れる事についての相談を、デザイナーの水戸岡鋭治さんとしていた時、「旦那衆まちづくり」の話になった。水戸岡さんは「岡山では、金持ちが金持ちの仕事をしていないから、まちづくりが進まない」という。平成６年に出た岡山商工会議所の都心１ｋｍスクエアー構想は、現在「コンパクトシティー」として国土交通省が推進するまちづくりプランの先駆けとなるものであったのだが、路面電車が１ｃｍも伸びていないのは、その象徴だというのである。
１． 岡山市岡町の由来
商売人の家に生まれた私は、小さい時から「岡金三のような立派な事業家になれ」と言われてきた。私の曽祖父、岡春太郎は明治の終りに倉敷市西阿知で醤油屋を興した人だが、その弟の岡杉松は岡山に出て玩具屋を、三男の岡金三も岡山に出てきて化粧品問屋を興した。そして岡山市岡町というのは、なぜか岡金三が住んでいたから名前がついたというのである。
岡金三は岡山電気軌道の創立にもかかわったとい。しかし子がなく、亡くなったあと奥さんがだまされて店はなくなったが、岡大医学部東にはなぜか「岡町」の町名が残った。天満屋ストアーの本部のあたりである。跡が絶えたのでお墓の位置もわからなくなり、２５年ほど前に親父が網の浜の墓地を発見して、お参りを始めた。
あるとき上之町の古本屋で岡山電気軌道７０年史を発見して立ち読みしていたら、岡電創立総会にて、岡某が発言したとの記述を発見した。あわてて購入してじっくり読んでみた。
日清日露戦争で鉄道輸送の重要性を認識した大日本帝国は、山陽鉄道などの国有化を図り、神戸の資本家を中心として建設された山陽鉄道が買収されたため、お金が戻ってきたのである。それで何か新規事業をやろうということになり、白羽の矢が立ったのが岡山の路面電車事業だった。
ところが岡山の金持ち８人が、「岡山の路面電車事業なら、我々も出資させてくれ」と申し出たというのだ。当時、鉄道敷設は町の旦那衆の仕事だったのである。
岡電はその後、大正時代に経営危機におちいり、番頭の石津氏が再建した。岡山市に買収されるという話も出たが、当時の市議会で否決。やがて松田一族が経営するようになった。モータリゼーションのさなか、廃止論も出たが、当時の松田荘三郎社長が頑としてはねつけたという。これが市営であったら、とっくに廃止されていたのではないか。おそらく町の資本家たちによって設立されたという思いが、松田氏を存続に向けたのであろう。
岡電の電車部の運賃収入は現在３億円程度、これに広告収入を入れてやっと黒字を維持しているが、これは収入に応じて給与や労働条件を抑えて経営しているからである。私鉄総連がストライキをバンバン打っていた最中でも、経営側は頑として抵抗していたから、「ストの岡電」とも言われていた。しかし今日、岡電が和歌山電鉄を経営するようになるのも、この時期の苦難のおかげといえよう。
さて私はこのストライキ頻発のころ、番町の松田堯社長の自宅のそばを毎日通って通勤していた。すると岡電の労働組合の車が毎朝止まっており、組合員が箒を持って自宅前の道を掃いているのである。私としては親族の大伯父が作った会社のこと、また東山の車庫は私の通った三勲学区にあり、附属中学へ通うのも車庫の脇を毎日翔って行くのであるから、岡電には親しみはある。おまけに岡電の経営する東山バッティングセンターの常連でもあった。経営的に大変な岡電の電車部を、なんとかしてあげたいという思いは常に持っていた。
昭和６１年、仲間と岡山未来デザイン委員会をつくり、まちづくり運動に参加した。このとき仲間に、「岡電７０年史には明治時代に路面電車の環状化と大元駅へ伸ばす計画がある」と話しをした。昭和４７年、岡山に新幹線がついたときにも、岡南方面に新交通システムが計画され、この時にも都心の環状化が検討されているが、都心の路面電車環状化は現代でも意味があるとの議論をしたのである。この話が昭和６２年の交通シンポジウムで議論され、やがて福武總一郎ベネッセ会長によって「都心１ｋｍスクエアー構想と路面電車環状化」としてオーソライズされていく。ＲＡＣＤＡもその過程で設立され、私自身も大きくかかわっていくことになる。
ところでＭＯＭＯを導入することになり、ＲＡＣＤＡが当時岡山であまり知られていなかった水戸岡氏にデザインを依頼することになった。水戸岡氏はまちづくりについての考え方が基本的に我々と共通のものがあり、意気投合してボランティアでデザインを引き受けてくれたのである。ＭＯＭＯ導入記念でＭＯＭＯ展を開催したとき、岡電の倉庫からかつての路面電車延伸プランがいくつも出てきた。そして岡金三が出資した書類も出てきた。私はまちづくりへの旦那衆の貢献について実感することができた。
そしてさらに驚いたのは、一昨年亡くなった倉敷の長兄から親父が聞いてきた話である。「岡金三は岡山大学医学部（当時の医学専門学校）ができるとき、蓮畑であった土地を全部寄付した」というのである。我々は路面電車の環状化の第一弾として、岡山駅から市役所、大学病院まで延伸するとの計画を練っていたのである。交通実験までしてまだ１ｃｍも伸びていないけれど。私は親戚の大伯父が寄付した土地に、路面電車を伸ばそうとしていたとは、背中に大伯父の遺志さえ感じるのである。岡町という名前はそれで命名されたらしい。
２． 大原孫三郎の業績
私の家は倉敷の出である。祖母は倉敷の大橋家の出とも聞いている。私が小さい時、祖父は私に一枚の馬屋を描いた絵画をくれていた。私が午年生まれだかららしい。１０歳くらいのとき、親父がその絵画の裏を見たら、大原美術館の署名があるという。鑑定してもらったら、児島虎次郎が訪欧中に描いた船の中の馬屋の絵だとわかった。それで私はなんとなく虎次郎を知り、大学時代に虎次郎のパトロン、大原孫三郎の業績について興味を持つようになる。
倉敷の今日あるは、まさに旦那衆としての孫三郎の業績と言っても過言ではない。倉敷紡績はやがてクラレを生んだのだから、事業家としてはもちろんのこと、虎次郎を通じて収集したコレクションをもとに大原美術館ができている。これがなければ、倉敷の観光は成り立たない。
また私が平成元年に「岡山の内田百�痢廖焚�山文庫１３６）を執筆した時には、岡山市東山に石井十次が岡山孤児院を設立したことを知り、そして石井十次のパトロンは大原孫三郎であったことも知った。当時大原家では、「男が女に惚れたなら大したことはないが、男が男に惚れたらお金かいくらあっても足りない」と心配したそうである。
孫三郎は労働者のために労働研究所をつくり「労働者饅頭・ロウマン」まで編み出した。あれはおいしかったよなあ。今でも松山で作っているという。さらに農業研究所を設立、これが岡山大学農学部の前身だ。全国的に有名な倉敷中央だって孫三郎が作った。
単に倉敷のためというわけでなく、日本の将来を見据えた事業を商売だけでなくあらゆる部門で仕掛けている。これはもうまちづくりそのものではないか。我々は岡山未来デザイン委員会を設立したとき、みんなで大原孫三郎に負けない仕事をしようと話合ったのである。
３． 現代の旦那衆とは
私の身近な岡金三にしろ、大原孫三郎にしろ、明治大正の事業家たちは、現代の事業家たちとちょっと違うように思う。まちを自らの資本と力と構想で作っていたのではないだろうか。それが現代ではどうだろう。グローバリズムに恐れおおのき、飲みこまれ、数字に振り回されて、本当に大事な自分の住む「わが町」を見失っていないだろうか。
チボリ公園についても、誘致そのものは旦那衆の仕事としては一定の評価ができるものの、所詮はまねごと、本物ではないという点で無理があったのも事実である。
もちろん明治大正と現代とでは税法の違いもある。収益の半分ももっていかれたのでは、何もできないという意見も多い。社会の余剰金の半分は公的機関が使うのだから。そしてその税金の使い道を決めるのは、市においては市長や市議会議員である。
最近私は市議会の傍聴に行くことが多いが、確かに熱心に議論はされているとは思う。しかし所詮他人が苦労して集めたお金をどう使うかの議論は、自分が稼いだお金をどう使うかの議論とは、真剣さが違うように思うのである。それは市長だって、市の職員だって同じで、他人のお金なのである。
２０年まえ、両備ＨＤの小嶋社長に初めて会った時、こう言われたのを忘れられない。「岡君、まちづくりは自分のお金でやるものだよ」とね。その言葉があったから、ＭＯＭＯを購入するとき、お手伝いをしようと思った。
先週、岡山財界で福武總一郎さんのインタビューを読んだ。福武さんのお父さんは大原孫三郎さんの長男、總一郎さんに因んで命名したのだという。なるほど現在の福武さんの直島などの仕事は、やはり大原家の旦那の仕事が投影されているのだと納得した。そして「自分のお金」をどう生かして使うか、というところからさらには「自分が社会のおかげて稼がせてもらったお金を、社会のためにどう使うか」という命題にも挑戦しているようにも思われる。
私自身は町の旦那衆になろうとしてなれず、まちづくりと称して、結局遊んでいただけなのかもしれない。だが町の旦那衆の心意気だけは失わずに、これからの人生をまちづくりに賭けていこうと思う。
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