74 名前:聖王医療院詰所にてPM22:30 (1/2) [] 投稿日:2009/08/11(火) 22:35:55 ID:XrczA5m.
75 名前:聖王医療院詰所にてPM22:30 (2/2) [] 投稿日:2009/08/11(火) 22:38:19 ID:XrczA5m.
ミッドチルダ、北部ベルカ自治州、聖王教会本部医療院、司祭詰所
夜間受付窓口の事務室である
「聖王が復活した〜?」
「ああ、あの聖王陛下がよみがえったんだとよ」
深夜、ポーカーに興じる司祭2名。
「マジかよ?」
「ああ、何でも本部の聖骸堂に安置してある遺体は真っ赤なニセモンで、本当はどっかへんぴなトコで眠ってたんだとさ」
カードを吟味しながら、適当に話をする司祭A
「・・・んで、どうした?」
そんな話を適当にを惰性で聞く司祭B
「早速、次元世界を一つ消し飛ばしちまったらしいぜ・・・」
「なんだそりゃ?」
「何でも『400年間眠っててナマってたカラダを軽くトレーニングしたいのよ〜♪』とか言ってよ」
「そいつはすげぇや」
「聖王陛下っていやぁ最凶最悪の騎士、歩いた後には崩壊した次元世界の砂粒か虚数空間しか残らないってわけさ・・・よっしゃ〜
レイズだ!」
「ちっ、どうせ明日のミサまでにはスッテンテンにしてやるぜ。んで?」
「何だよ?」
「今その聖王さんってどこにいんだよ?」
ドロップするカードを選びながら適当にこたえる。
「ん〜、実はここ、聖王医療院にいたりするんだな・・・」
「!?」
「患者の一人にまぎれて、この医療院で体力と魔力を回復させつつ、次元征服の計画を立ててるらしいぜ・・・」
「ほ〜ぉ、おっかねえ」
「最後の聖王さまってかなりの美人だったんだろ?だったらそんなベッピンさんだったら俺も直に会って、お近づきになりたい
もんだぜ。いつも美人なだけで気が強いシスター・シャッハ達尼さん相手にすんのも勘弁だしよ」
「確かにな・・・ダッハッハッハ!!」
「アッハッハッハ・・・ハァ・・・」
ため息をつく。
「聖王さまがこんなとこにいるわけねえだろ。もし俺達の近くにいたら、俺やお前みたいに勤務中に賭けポーカーやってる破戒僧は
一瞬で消し炭にされちまうぜ」
「あの・・・」
「「んあ?」」
2人の司祭の前にウサギのぬぐるみを持ったオッドアイの少女が現れた。
さっき想像していた美人とは違うが、かなりの美少女だ。
「おトイレ、どこ?起きたらママいなくて・・・」
少女は心細いのか泣きそうになっていた。
「お、おお。案内するな!ママ少し用事で出かけてるんだよ、そこのおじさんが案内してくれるから」
「この子は?」
「今日の夕方搬送されたんだ。何でも本局のエリート教導官さまのお嬢さんらしいぜ」
昼間に管理局の制服をきた2名の人間がシスター・シャッハと一緒に来てるのを思い出した。
相当な美人なので覚えていたのだ。
「そいつは丁重に案内しないとな。幻の聖王さんより、俺らに交付金の現ナマ恵んでくれる本局様々ってところだ」
「確かにな・・・すまねえこっちだ。付いてきな」
そうして司祭はオッドアイの少女を案内した。
平和な夜はこうしてふけていった。
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