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霊媒師について


霊媒師 ネクロマンサー Necromancer 上級職 魔術師系 物理威力UP 中南米全般 
屍術師。パーティ内の仲間が死んでも一人だけに限り自由に行動させることができる職業。
これによりこのネクロマンサーがいる場合は死体を連れているパーティ編成になる可能性が高い。
エクストラスキルの死体投げと歌関連(癒しの歌・破壊の歌・護りの歌・希望の歌)は選択制自動オートで行われる。


ブードゥー教


「ブードゥー(あるいは「ヴードゥー」)」という呼び方は英語で、
ハイチや西アフリカではヴォドゥン(Vodun)と呼び習わされている。
ヴォドゥンとは西アフリカのフォン語(Fon)で「精霊」の意味。ヴォドゥンはベナンなどの西アフリカで広く信じられており、
ベナンの国教となっている。ブードゥーは植民地時代の奴隷貿易でカリブ海地域へ強制連行されたダホメ王国(現在のベナン)
のフォン人の間における伝承・信仰がキリスト教(カトリック)と習合した事によって成立した。
したがってブードゥーの中には聖母マリアなどキリスト教の聖人も登場する(イエスはあまり登場しない)。

しかし、あくまでも白人による弾圧を逃れるためにアフリカの民間信仰の文脈の中に表面上、
キリスト教の聖人信仰が組み込まれただけなので、信仰の骨子はアフリカ時代とほとんど同じである。
(厳密にはアイルランド起源のドルイド教の影響も大きいとみられる。
後述するバロン・サムディという神格やフェッテ・ゲデという行事には、ドルイド教の影響が見られる。
またカトリックと切り分けのむずかしい「民衆キリスト教」の影響も無視しがたい)

ブードゥーの基礎は、ハイチで発展した。ハイチで奴隷化されたフォン人たちはマルーン(逃亡奴隷)となって山間に潜み、
逃亡奴隷たちの指導者マカンダル(Mackandal)がブードゥーを発展させた。
一方、カトリック教会は植民地時代からブードゥーを「奴隷の邪教」として徹底弾圧し続けた。
伝道者の逃亡奴隷マカンダルも火焙りにされている。20世紀に入ってもブードゥーは非合法化されたままで、
信者やオウンガン(神官)は逮捕・投獄された。やがてブードゥー教徒たちは、
「キリスト教を隠れ蓑にして白人の目をごまかす(土着キリスト教)」という手段によって、
この弾圧を逃れることとなった。これは、ブードゥーのオウンガンの夢に現れたマカンダルのお告げによると伝えられる。

その後、奴隷解放による農民の土地所有により、土地と結びついた祖先崇拝色を獲得したり、
コンゴやインド、中国などからの低賃金労働者の移入により、さらなる信仰の混交がすすんだりと、
その成立・発展は複雑である。現在ではブードゥーをはじめ、
サンテリアやカンドンブレなど「ブラック・マジック」いわゆる黒魔術と称される信仰は、主にラテンアメリカに広まっている。

ゾンビ


ゾンビは「生ける死体」として知られているが、元来は「お化け」や「妖怪」など『視認できる物の怪全般』を指す。
ヴードゥー教のルーツであるヴォドゥンを信仰するアフリカ人は霊魂の存在を信じているが、
こちらについては「目に見えないもの」として捉えている。
「ゾンビ」は、元はコンゴで信仰されている神「ンザンビ(Nzambi)」に由来する。
「不思議な力を持つもの」はンザンビと呼ばれており、その対象は人や動物、物などにも及ぶ。
これがコンゴ出身の奴隷達によって中米・西インド諸島に伝わる過程で「ゾンビ」へ変化し、
対象も「不思議なもの」から「妖怪」へと変わっていった。

この術はヴードゥーの司祭の一つであるボコにより行われる。ボコの生業は依頼を受けて人を貶める事である。
ボコは死体が腐り始める前に墓から掘り出し、幾度も死体の名前を呼び続ける。やがて死体が墓から起き上がったところを、
両手を縛り、使用人として農園に売り出す。死体の魂は壷の中に封じ込まれ、以後ゾンビは永劫に奴隷として働き続ける。

死人の家族は死人をゾンビにさせまいと、埋葬後36時間見張る、死体に毒薬を施す、死体を切り裂くなどの方策を採る。
死体に刃物を握らせ、死体が起き出したらボコを一刺しできるようにする場合もあるという。

しかし、名前を呼ばれた程度で死体が蘇るはずもなく、農民達による言い伝えに過ぎない。
現在でも、ヴードゥーを信仰しているハイチなどでは、未だに「マーケットでゾンビを見た」などの話が多い。
また、知的・精神的障害者の様子がたまたま死者に似ていたケースを取り上げ、
「死亡した人がゾンビ化される事例がある」などとされることもある。

実際にゾンビを作るにあたってゾンビ・パウダーというものが使用される。
ゾンビ・パウダーの起源はナイジェリアの少数民族であるエフェク人やカラバル人にあるとされる。
西アフリカ社会では伝統的な刑法としてこの毒が用いられており、これが奴隷達により西インド諸島に持ち込まれた。
一般に『ゾンビ・パウダーにはテトロドトキシンが含まれている』と言われている。
この毒素を対象者の傷口から浸透させる事により仮死状態を作り出し、
パウダー全量に対する毒素の濃度が丁度よければ薬と施術により蘇生し、濃度が高ければ死に至り、
仮死状態にある脳(前頭葉)は酸欠によりダメージを負うため、自発的意思のない人間=ゾンビを作り出すことが出来る。
ゾンビと化した人間は、言い成りに動く奴隷として農園などで使役され続けた。

グール


グール(アラビア語:غول)は、アラブ人の伝承に登場する怪物の一種である。
ゴール、ゴリなどとも呼ばれる。英語のghoul はアラビア語のal ghûl に由来。また、女性のグールはグーラと呼ぶ。

日本ではゲームや小説漫画などではアンデッドモンスターとして扱われているが、アラブの伝承では下記のように生物である。

伝承によると、砂漠に住み、体色と姿を変えられる悪魔であり、特にハイエナを装う。
墓をあさって人間の死体を食べたり、小さな子供を食べたりする。
また旅行者を砂漠の奥まで誘い込み、彼らを殺して食べたりもする。死体を食べることから
日本では屍食鬼(ししょくき)、あるいは食屍鬼(しょくしき)または死食鬼(ししょくき)と訳されることが多い。
また、ロールプレイングゲーム等ではゾンビなどと類似の存在として登場することが多い。

イスラム教社会ではハディースの伝承にも登場する有名な怪物である。
イスラム教誕生以前の時代からジンなどと並びアラビア半島社会に伝承されていた存在である。
特に二代目カリフはグールを倒したとされている。グールの変身能力は体色を自在に変える保護色と、
姿かたちを自在に変えてあらゆる人間に化ける能力があり、アラビア語には「グールのように色を変える」
「グールが色を変えるように気まぐれ」など諺にも登場する。また、異常行動を取る相手に対して
「あいつはグールが化けている」「本物の奴はグールに食べられてしまった」
と言われ魔女狩りのような差別や殺害の対象になることもある。

民話ではグールが集団の誰かに化けていてこっそりと人間を食べるという話がある。
女のグーラは美女に化けて、その性的魅力によって魅了した男を食べると言われる。
グールには雌雄があり、卵から生まれ、雌は子供に授乳して育てる。
人間がグーラの乳を吸うと乳兄弟になってグールと仲間になれる。
アラブの民話では人間と会話が出来る知能や社会性をもった存在として描かれており、
民話にはグールとの会話も頻繁に登場する。

イスラム社会では実在の存在として恐れられることが多く、グール避けの伝承も数多くある。
預言者ムハマンドはグールから逃れるにはアザーンを繰り返し唱えると良いと述べたとハディースに記されている。
また、鉄を恐れるとも言われているため常に鉄剣を帯びていれば良いとされる。

アラブ社会におけるグールはいわば犯罪者を怪物化した物であり、旅人を襲う盗賊、
他人になりすます詐欺師、墓泥棒などの行為をモチーフとしている。
このため、現代のイスラム社会のウラマーの見解ではグールは存在しないとする意見も多く、
二代目カリフが倒したグールとは盗賊の比喩であったとされる意見がある。

アステカ文明


アステカ(Azteca、ナワトル語:Aztēcah)とは1428年頃から1521年まで
北米のメキシコ中央部に栄えたメソアメリカ文明の王国。
自らをメシーカ(ナワトル語:mēxihcah)と称した。言語はナワトル語。

アステカ社会を語る上で特筆すべきことは人身御供の神事である。人身御供は世界各地で普遍的に存在した儀式であるが、
アステカのそれは他と比べて特異であった。メソアメリカでは太陽は消滅するという終末信仰が普及していて、
人間の新鮮な心臓を神に奉げることで太陽の消滅を先延ばしすることが可能になると信じられていた。
そのため人々は日常的に人身御供を行い生贄になった者の心臓を神に捧げた。
また人々は神々に雨乞いや豊穣を祈願する際にも、人身御供の神事を行った。
アステカは多くの生贄を必要としたので、生贄を確保するために戦争することもあった。



一般的に生贄になった者は祭壇に据えられた石のテーブルの上に仰向けにされ、
神官達がその四肢を抑えて黒曜石のナイフで生きたまま胸を切り裂き心臓を摘出した。
人身御供の神事は目的に応じて様々な形態があり、神官が生贄から剥ぎ取った生皮を着て踊り狂ったり、
生贄を火中に放り込むこともあった。

現代人から見れば残酷極まりない儀式であったが、生贄にされることは本人にとって名誉なことでもあった。
通常、戦争捕虜や買い取られた奴隷の中から、健康で見た目も高潔な者が生贄に選ばれ、
人身御供の神事の日まで丁重に世話された。神事によっては貴人や若い男女さらには幼い小児が生贄にされることもあった。