鏡貼りのレストランのある庭で
最終更新：
shiryuhoshi 2011年12月13日(火) 15:55:05履歴
Liszt: Les jeux d'eaux à la Villa d'Este
鏡貼りのレストランのある庭で
☆
shiryu 星
風の噂にゃ 聴いてはいたが
オルフェウスみたいに いったり来たり そのうちに
頭ん中に小さな島を飼ったのさ
人工廃墟の オクタゴン城に
百噴水
カスケードの滝なぞつくり
鏡貼りのレストランで
煙草とカフェなぞ召し上がり
苔羊歯に濡れる カリアテイードの石柱に
愛しき人の顔を彫琢させるそうな その娘
ガランとしたマーマレードのカウンターで
中指欠けて泣いている
ベケットみたいに くるはずのない第３の男を待って
小さな島は湖に浮かび
湖は銀河を漂い
銀河は半切頭の輪に満ちて ポラポラポラと
見果てぬ夢を食んでいる
ペガサスの泉から
半円形の噴水テラスの絶壁から
緑 庭園
滴る水
金魚鉢の底の
アイスクリームケースの戸 開けてごらん
眼球のなかの しわくちゃ羽根トンボが 銀河落とした
青の洞窟みたいに
白砂に反射した光で 島が浮かび上がり
みないつか あの銀河鉄道の 車窓に見える一乗客になる
長い長い光の連続の
客人番号itpokopokotikyuujinn3196134020223814354
連続する 光の鎖の車窓から見える
客人みたいな存在に
暗闇の樹海で 男がゆっくり腰かけ
一本煙草を吸う
真夜中１２時０６分の
夜汽車の眠り
雨のなか突っ立ってるあの娘
時々 ここはいつか遠くの降り積もる
１００年前は あんなに美しかった
人工廃墟のオクタゴン城に 夢のしずく落とし
リュクサンブール公園へ 銀河を駆けぬけ
鏡貼りのレストランで
第３の男
煙草とカフェなぞ召し上がり
赤い薔薇もったピアノ調律師
ポロン
ポロン ポロン キーを叩く
タン タン タタタタタタン
半切頭の輪に満ちたカフェの漆黒に
中指突っこみかき混ぜた
さかさま鳥は数珠つなぎ 見果てぬ夢の庭に鳴き
オリーブの葉銜えて パラダイムがパラダイム食んでる
アイスクリームフロートの島
クルクルまわる
苔羊歯に濡れるカリアテイードの石柱に
愛しき人の顔を彫琢させるそうな
コメントをかく