shiryu 星 ( 星 子龍 ) の詩 詩ブログ W(wired)の庭〜♪ - 小鳥の庭
ドビュッシー-アラベスク第1番 Debussy:ARABESQUE No.1



小鳥の庭   -旅立ちの鳥の歌


shiryu 星

ある夜
庭に 小鳥がやってきた
 ムーランルージュの赤い薔薇 銜えて
 旅立ちの鳥の歌

  ページの端に ちいさな渦を巻いた


永遠は何処にある?
              記憶のなかのトロンプルイユ?
              回廊にのびる 光と影のなか?

永遠は何処にある?
              オルガン仕掛けの 涙の噴水?
              忘れられた ぐるぐるまきの地平線?


眼を閉じれば 風に吹かれてる
    永遠がお辞儀する
                魂の降りつもる庭で



夜の星々に 尋ねてる

ぐるぐるまきの問いに   ぐるぐるまきの答え
ぐるぐるまきの地平線に  ぐるぐるまきの永遠

窓ガラスに映る
  胡桃のなかの小鳥の
    やわらかな羽の下の   中庭の

      せせらぎのなかの   夜汽車の

  永遠がお辞儀する
                魂の降りつもる庭で


永遠の坩堝
青い青い夜の平原に
旅立ちの鳥の歌
            オリーブの樹々が揺れた

僕は僕で
 一本の煙草に 胡桃のなかの小鳥浮かべてる