スティッフパーソン症候群と類型の病気は、症状により主に3つに分類される。
スティッフパーソン症候群(stiff-person syndrome, SPS)、古典的SPS
- 主に体幹の筋肉(腰や腹部)が硬直し、全身に広がる。近位の四肢、特に近位下肢(太ももなど、腰から膝までの部位)の併発が多い。
- 数年で症状が慢性的に進行する。
四肢硬直症候群(stiff-limb syndrome, stiff-leg syndrome, SLS)
- 四肢(腕部、脚部)の筋肉が硬直する。遠位の腕(肘から手首までの部位)や脚部(ふくらはぎなど、膝から足首までの部位)に発症することが多い。
- 肩や首のみに症状が現れることもある。
- 主に腫瘍随伴性症候群(PNS)の場合で、症状が全身に広がらず、一つの四肢にのみ症状が留まることもある。
PER(筋硬直を伴う進行性脳脊髄炎)(
progressive encephalomyelitis with rigidity)
または
PERM(筋硬直とミオクローヌスを伴う進行性脳脊髄炎)(progressive encephalomyelitis with rigidity and myoclonus)
- 一部もしくは全身の筋肉が硬直し、脳幹、長経路症状を併発する。
- 急激(数日〜数週間)に症状が進行する。ただし、一度に悪化するのではなく増悪と寛解を繰り返す場合もある。
このほか、PERMのように脳幹、長経路症状を伴うが、慢性進行のSPSを
筋反射性SMS"jerking SMS"として別に分類する場合もある。
古典的SPSの範囲を超えた病気(PER、Jerking SMS、SLS)の範囲を示すものとして、SPSプラス(SPS plus)という考えが記述された。
ただし、下記症状の併発をSPSプラスとする文献もある。SPS症状には含まれないが多くの併発例がある。
(
合併症のページも参照。)
- 小脳性運動失調(小脳失調)
- てんかん
- 眼球運動の異常
- 不安や恐怖などの心理症状