TREEセミナー＠東邦大学理学部

Marjolijn Tijdens
瀬戸内海区水産研究所（日本学術振興会外国人特別研究員）
Netherlands Institute of Ecology, Center for Limnology

Abstract:

Viruses occur in large numbers in aquatic environments and are considered animportant mortality source of aquatic bacterio- and phytoplankton. Duringthis seminar I would like to discuss how viral infection is thought toimpact the aquatic foodweb and community composition. Furthermore I wouldlike to present the results of my PhD research on the ecology of the viralcommunity in the eutrophic, shallow Lake Loosdrecht (the Netherlands).

During this study the population dynamics, diversity, impact andinteractions of the viral community were studied, applying a combination ofseasonal monitoring, lake water enclosure experiments and laboratory experiments.

Keywords:
virus, community composition, aquatic foodweb, cyanobacteria

2007年7月6日のポスターNo.1

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１６：００〜１７：００
場所：VI号館4260　（東邦大学理学部へのアクセス）

吉田丈人
東京大学・総合文化研究科・広域システム科学系

Abstract:
近年、様々な生物において生態学的に重要な形質が素早く進化する例が報告されている。形質の迅速な進化は、それらが関わる生物間相互作用に影響を与える可能性がある。このような迅速な進化が至るところで見られるなら、生態的現象の時間スケールと進化的現象のそれとは大きく異なるという、これまでの概念を見直さなければならない。これまで、進化速度の「速さ」は形質の進化速度そのものを用いて判断されてきた。しかし、生態学にとっては、進化速度の大小よりも、むしろ進化が生態学的現象に与える影響の大きさがより重要になるだろう。そこで、生態学的現象に少なからずの影響を与える遺伝的変化を「迅速な進化」と呼ぶことを提案する。

　進化的現象と生態的現象が緊密に関係している例として、ワムシと藻類からなる捕食者-被食者系を使った私達の研究を紹介する。様々な手法を用いた一連の研究により、室内実験で観測されたこの系の個体群動態（生態的現象）を説明するには、捕食-被食の関係や齢構造といった生態的メカニズムだけでなく、餌藻類の形質（捕食防衛と競争能力）における迅速な進化が重要なメカニズムとして働くことがわかった。進化的現象が生態的現象に影響を与えることを示した研究例を他にも紹介して、生態過程としての迅速な進化を説明したい。


2007年7月6日のポスターNo.2