第60回TREEセミナー(2012年11月22日)
最終更新：
treeseminar 2012年11月22日(木) 21:44:12履歴
第60回TREEセミナー予告 
11月22日 (木曜日) 17:00 〜 17:50
場所:東邦大学理学部5号館2階5207教室（東邦大学理学部へのアクセス）
場所:東邦大学理学部5号館2階5207教室（東邦大学理学部へのアクセス）
樹状ネットワークにおける絶滅危惧種カワシンジュガイのメタ個体群
照井 慧 Terui Akira
(東京大学大学院 農学生命科学研究科 生圏システム学専攻 保全生態学研究室 博士課程2年)
要旨
淡水生態系はもっとも人為的なインパクトを受けてきた生態系タイプのひとつとなっています。
生活史初期に魚類へ寄生するという特殊な繁殖生態をもつイシガイ類（Unionoida）は特に危機的な状況に直面しており、日本においても17種1亜種のうち75%を超える13種が環境省レッドリストに挙げられています。
カワシンジュガイ（および他のイシガイ類）は、貝礁（Mussel bed）と呼ばれる高密度の局所個体群を形成し、それらは宿主魚類による移動および宿主魚類から脱落後の水流による受動的な分散によって連結していると考えられます。
そのため、メタ個体群としての動態を理解することが、有効な保全を行っていくうえで重要な基礎的知見となると考えています。
本研究では、北海道朱太川水系におけるカワシンジュガイのメタ個体群構造を把握するため、�”玄浦栃甞諭δ蠱嵬屬鰺僂い申票腟�類による移動分散過程の把握、�⇔�域の分布データを用いた個体群密度に影響する要因の解析を行いました。
その結果、�―票腟�類による移動は上流へ偏っており、かつ支流への移動も頻繁に生じていること、�⊂緡�からの個体移入ポテンシャルの代替変数である“上流側河川長”および“上流側合流地点数”が個体群密度に影響する重要な要因であることが明らかとなりました。
これらの結果は、上流への移動・下流への受動的な分散という河川生態系に独特な移動分散プロセスが、イシガイ類のメタ個体群の維持において重要であることを示唆しています。
ポスター:第60回ポスター
尚、セミナー終了後に1時間ほど、懇親会もございますので、そちらにも是非ご参加下さい
(東京大学大学院 農学生命科学研究科 生圏システム学専攻 保全生態学研究室 博士課程2年)
要旨
淡水生態系はもっとも人為的なインパクトを受けてきた生態系タイプのひとつとなっています。
生活史初期に魚類へ寄生するという特殊な繁殖生態をもつイシガイ類（Unionoida）は特に危機的な状況に直面しており、日本においても17種1亜種のうち75%を超える13種が環境省レッドリストに挙げられています。
カワシンジュガイ（および他のイシガイ類）は、貝礁（Mussel bed）と呼ばれる高密度の局所個体群を形成し、それらは宿主魚類による移動および宿主魚類から脱落後の水流による受動的な分散によって連結していると考えられます。
そのため、メタ個体群としての動態を理解することが、有効な保全を行っていくうえで重要な基礎的知見となると考えています。
本研究では、北海道朱太川水系におけるカワシンジュガイのメタ個体群構造を把握するため、�”玄浦栃甞諭δ蠱嵬屬鰺僂い申票腟�類による移動分散過程の把握、�⇔�域の分布データを用いた個体群密度に影響する要因の解析を行いました。
その結果、�―票腟�類による移動は上流へ偏っており、かつ支流への移動も頻繁に生じていること、�⊂緡�からの個体移入ポテンシャルの代替変数である“上流側河川長”および“上流側合流地点数”が個体群密度に影響する重要な要因であることが明らかとなりました。
これらの結果は、上流への移動・下流への受動的な分散という河川生態系に独特な移動分散プロセスが、イシガイ類のメタ個体群の維持において重要であることを示唆しています。
ポスター:第60回ポスター
尚、セミナー終了後に1時間ほど、懇親会もございますので、そちらにも是非ご参加下さい
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