【定義】
�ー�木を仏陀の真理と見なし、それにまとわりつく葛や藤を言葉と見なして無駄な物として表現する語句。
��道元禅師の『正法眼蔵』の巻名の一。95巻本では46巻、75巻本・60巻本では38巻。寛元元年（1243）7月7日、興聖寺にて学人に示された。
【内容】
��道元禅師は、「葛藤」について、そもそも無駄なものとして却けようとする見解を否定する。それは、葛藤＝言語を無駄なものと見なす見解について、道元禅師は他の巻でも批判しているけれども、本巻に於いても同様で、むしろ、葛藤とは仏法が仏法にまとわりつくこととし、それが仏道の正伝に必須だとされる。
その上で、道元禅師は仏法の正伝の具体相として、達磨尊者が4人の弟子に対してその境涯を尋ねた皮肉骨髄の故事をもって葛藤の真実義を示した。その際、基本としたのは天童如浄禅師の「葫蘆藤種纏葫蘆」という語句であった。また、達磨の述べた「皮肉骨髄」は「髄」のみを強調する見解もあったが、道元禅師はそれぞれが仏法の道取そのものであるとする。
なお、同巻に於いて道元禅師は、達磨に関する伝記の一部について、従来の説を批判している。
�ー�木を仏陀の真理と見なし、それにまとわりつく葛や藤を言葉と見なして無駄な物として表現する語句。
��道元禅師の『正法眼蔵』の巻名の一。95巻本では46巻、75巻本・60巻本では38巻。寛元元年（1243）7月7日、興聖寺にて学人に示された。
【内容】
��道元禅師は、「葛藤」について、そもそも無駄なものとして却けようとする見解を否定する。それは、葛藤＝言語を無駄なものと見なす見解について、道元禅師は他の巻でも批判しているけれども、本巻に於いても同様で、むしろ、葛藤とは仏法が仏法にまとわりつくこととし、それが仏道の正伝に必須だとされる。
おほよそ諸聖ともに、葛藤の根源を截断する参学に趣向すといへども、葛藤をもて葛藤をきるを截断といふ、と参学せず、葛藤をもて葛藤をまつふ、としらず、いかにいはんや葛藤をもて葛藤に嗣続することをしらんや。嗣法これ葛藤としれるまれなり、きけるものなし。
その上で、道元禅師は仏法の正伝の具体相として、達磨尊者が4人の弟子に対してその境涯を尋ねた皮肉骨髄の故事をもって葛藤の真実義を示した。その際、基本としたのは天童如浄禅師の「葫蘆藤種纏葫蘆」という語句であった。また、達磨の述べた「皮肉骨髄」は「髄」のみを強調する見解もあったが、道元禅師はそれぞれが仏法の道取そのものであるとする。
しるべし、祖道の皮肉骨髄は、浅深にあらざるなり。たとひ見解に殊劣ありとも、祖道は得吾なるのみなり。その宗旨は、得吾髄の為示、ならびに得吾骨の為示、ともに為人接人、拈草落草に足不足あらず。たとへば拈華のごとし、たとへば伝衣のごとし。四員のために道著するところ、はじめより一等なり。祖道は一等なりといへども、四解かならずしも一等なるべきにあらず。四解たとひ片片なりとも、祖道はただ祖道なり。
なお、同巻に於いて道元禅師は、達磨に関する伝記の一部について、従来の説を批判している。
また、初祖は西帰するといふ、これ非なりと参学するなり。宋雲が所見、かならずしも実なるべからず。宋雲、いかでか祖師の去就をみん。ただ、祖師帰寂ののち、熊耳山にをさめたてまつりぬるとならひしるを、正学とするなり。
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