【定義】
��不立文字・教外別伝・直指人心・見性成仏という四言四句の一。簡明直截に禅宗の宗義を示したものであり、達磨が唱えたものとされてきた。
��道元禅師の『道元禅師和歌集』には、教外別伝について詠んだ和歌が収められている。なお、これは通説として、北条時頼が和歌を所望したときに詠んだものとされており、『曹洞宗宗歌』の一節として引用された。
【内容】
教外別伝については、伝承として達磨が唱えたものとされてきたが、歴史的には疑問が残るとされている。実際のところは、達磨の後に禅宗の標識として掲げられ、唐宋時代に至って達磨に帰されたものとされている。禅宗の綱領は経典の文字の中にあるのではなくて、経典が指し示す精神、仏陀の心を直接、端的に捉えるのが重要だと説かれた。
これにより、様々な経論の中で、教相判釈を繰り返してきた中国教宗の思想的領域から、禅宗は離脱し、その優位性を主張するようになった。
なお、道元禅師は、このように教えの外に一心があるという発想を否定し、一心が文字通り正伝の真実であるとすれば、教えの外にあることはないとし、『正法眼蔵』「仏教」巻にて、「内外」についての探究を通して、この発想自体が自己矛盾しているとして批判する。
��不立文字・教外別伝・直指人心・見性成仏という四言四句の一。簡明直截に禅宗の宗義を示したものであり、達磨が唱えたものとされてきた。
��道元禅師の『道元禅師和歌集』には、教外別伝について詠んだ和歌が収められている。なお、これは通説として、北条時頼が和歌を所望したときに詠んだものとされており、『曹洞宗宗歌』の一節として引用された。
荒磯の 浪もえよせぬ 高岩に かきもつくべき 法ならばこそ
【内容】
教外別伝については、伝承として達磨が唱えたものとされてきたが、歴史的には疑問が残るとされている。実際のところは、達磨の後に禅宗の標識として掲げられ、唐宋時代に至って達磨に帰されたものとされている。禅宗の綱領は経典の文字の中にあるのではなくて、経典が指し示す精神、仏陀の心を直接、端的に捉えるのが重要だと説かれた。
これにより、様々な経論の中で、教相判釈を繰り返してきた中国教宗の思想的領域から、禅宗は離脱し、その優位性を主張するようになった。
ある漢いはく、釈迦老漢、かつて一代の教典を宣説するほかに、さらに上乗一心の法を摩訶迦葉に正伝す、嫡嫡相承しきたれり。しかあれば、教は赴機の戯論なり、心は理性の真実なり。この正伝せる一心を、教外別伝といふ。三乗十二分教の所談にひとしかるべきにあらず。一心上乗なるゆえに、直指人心、見性成仏なり、といふ。 『正法眼蔵』「仏教」巻
なお、道元禅師は、このように教えの外に一心があるという発想を否定し、一心が文字通り正伝の真実であるとすれば、教えの外にあることはないとし、『正法眼蔵』「仏教」巻にて、「内外」についての探究を通して、この発想自体が自己矛盾しているとして批判する。
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