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【定義】

禅林祖師垂示普説などは、普通の俗語で宗旨を説くけれども、侍者随身の者はそれをそのままの文体で筆記した。そして、その語を集録した物を語録(祖録)という。

【内容】

語録にもその編集方法が様々あって、特定の祖師の語全てを広範に集めた物を「広録」といい、逆に一部を摘記した物を「略録」或いは「語要」などという。百丈懐海禅師の塔銘に依れば、当初は「語本」と呼ばれたとされる。語録という言葉そのものは『宋高僧伝』に収められた「慧義寺神清」章の中の『北山参玄語録』というのが見えるようだが、いわゆる「禅語録」としては、馬祖道一禅師及びその会下から始まり、黄檗希運『伝心法要』や、臨済義玄『臨済録』などの多くが作られた。

このような語録の編集は、禅仏教以外にも広がり、儒教などでも採用されたという。
また云く、学道の人、教家の書籍及び外典等学すべからず。見るべき語録等を見るべし。その余は且く是れを置くべし。 『正法眼蔵随聞記』巻3-6

日本の禅僧としては、道元禅師の『永平広録』を語録の嚆矢とする。

【『曹洞宗全書』『続曹洞宗全書』所収の「語録」各巻】

◎『曹洞宗全書』
「語録一」巻
・『義雲和尚語録』2巻
・『峨山和尚山雲海月』3巻
・『通幻禅師語録』1巻
・『補陀開山月泉禅師語録』1巻
・『実峯良秀禅師語録』1巻
・『普済禅師語録』3巻
・『瑞巌禅師語録』1巻
・『太容和尚語録』1巻
・『補陀開山無極禅師語録』1巻
・『龍淵清順旗雲惟通語録竝行状』1巻
・『器之為璠禅師語録外集』1巻
・『川僧禅師語録』3巻
・『春日山林泉開山曇英禅師語録』1巻
・『円通松堂禅師語録』5巻
・『菊隠和尚下語』1巻
・『経山独菴叟護法集』14巻
・『経山独菴続護法集』2巻
「語録二」巻
・『帰蔵稿』1巻
・『月舟和尚遺録』2巻
・『夢窩梅峯禅師語録』5巻
・『興聖梅峯禅師贅録』5巻
・『鷹峯卍山和尚広録』49巻
「語録三」巻
・『徳翁高禅師語録』2巻
・『大光禅師語録』2巻
・『無得悟禅師語録』6巻
・『無隠禅師語録』6巻
・『妙玄白龍和尚語録』10巻
・『永福面山和尚広録』26巻
・『明菴了禅師語録』1巻
「語録四」巻
・『千光光澄禅師語録』1巻
・『広厳大通禅師譫語集』8巻
・『黙子和尚語録』1巻
・『玉林白獃和尚語録』2巻
・『雷洲惟黙禅師四会録』3巻
・『宝寿大梅禅師語録』2巻
・『長福曹海和尚語録』6巻
・『慈麟玄趾和尚語録』12巻
・『大乗祖俊開堂語録』1巻
・『大光慈舟易贐録』1巻
・『良寛道人遺稿』1巻
「語録五」巻
・『泰運了啓禅師語録』4巻
・『千丈巌和尚語録』3巻
・『洞水和尚語録』15巻
・『大乗愚禅和尚語録』3巻

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