【定義】
唐代の禅僧、石頭希遷禅師の著作で、五言・44句・220字からなる長篇の古詩・道詩、呼称は「さんどうかい」とする。曹洞宗では、宗要を説いた聖典として洞山良价禅師『宝鏡三昧』と並んで珍重し、「祖堂諷経」や、歴代の祖師方を顕彰し供養する場合などに読誦される。
【内容】
僧肇の『肇論』を見て思うところがあり作られたとされ、また流行していた魏の伯陽『参同契(さんどうけい)』を見ての述作ともいうが、後者とは内容が全く違い、思想的関連性はない。実際には、当時の中国禅が南北に分かれ争論していたことを嘆いての作であり、それを融和調停せんとして作られたのではないかという。
趣旨は、『参同契』という題号の通りで、差別の現象と、平等一如の理とが相即円融する様子を述べたものであり、禅宗の宇宙観を述べた物である。古来より多くの註釈書が書かれた。また、「光陰莫虚度」は古来より珍重された一句であり、多くの引用例がある。
【註釈書】
・法眼文益『参同契註』
・永覚元賢『洞上古轍?』
・天桂伝尊『報恩篇?』
・指月慧印『参同契・宝鏡三昧不能語?』
・面山瑞方『参同契吹唱』
他にも多数。
【参考書】
・大内青巒『禅学三要』
・『禅語録』(所収の『祖堂集』に訳文が載る)、中公バックス『世界の名著』シリーズ
他にも多数。
唐代の禅僧、石頭希遷禅師の著作で、五言・44句・220字からなる長篇の古詩・道詩、呼称は「さんどうかい」とする。曹洞宗では、宗要を説いた聖典として洞山良价禅師『宝鏡三昧』と並んで珍重し、「祖堂諷経」や、歴代の祖師方を顕彰し供養する場合などに読誦される。
遂に参同契を著はし。天下昌に伝ふ。実に霊智、既に六祖と斉しく青原と別なし、因て是の如し。 『伝光録』第35章
【内容】
僧肇の『肇論』を見て思うところがあり作られたとされ、また流行していた魏の伯陽『参同契(さんどうけい)』を見ての述作ともいうが、後者とは内容が全く違い、思想的関連性はない。実際には、当時の中国禅が南北に分かれ争論していたことを嘆いての作であり、それを融和調停せんとして作られたのではないかという。
趣旨は、『参同契』という題号の通りで、差別の現象と、平等一如の理とが相即円融する様子を述べたものであり、禅宗の宇宙観を述べた物である。古来より多くの註釈書が書かれた。また、「光陰莫虚度」は古来より珍重された一句であり、多くの引用例がある。
【註釈書】
・法眼文益『参同契註』
・永覚元賢『洞上古轍?』
・天桂伝尊『報恩篇?』
・指月慧印『参同契・宝鏡三昧不能語?』
・面山瑞方『参同契吹唱』
他にも多数。
【参考書】
・大内青巒『禅学三要』
・『禅語録』(所収の『祖堂集』に訳文が載る)、中公バックス『世界の名著』シリーズ
他にも多数。
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