【定義】
� 崕�悪莫作・衆善奉行・自浄其意・是諸仏教」という『七仏通誡偈』の冒頭の句。
��道元禅師の『正法眼蔵』の巻名の一。95巻本では10巻、75巻本では31巻。延応2年（1240）8月15日、興聖寺にて学人に示衆された。
【内容】
道元禅師は、同巻の冒頭に『七仏通誡偈』を挙げて以下のように示されている。
そして、「悪」についての考察を進め、悪とは本質的に定められることではないため、まさに無自性不可得の事実であるとされて、仏法と同じように存在している悪を以下のように示された。
そして、通常であれば「諸悪莫作」は「諸悪作すこと莫れ」と防非止悪の意味だが、道元禅師は、諸悪こそ不可得の「莫作」であるとされている。
そして、この後、「衆善奉行」「自浄其意」に関する提唱をされて、最後には同語に関する鳥窠道林と白居易の問答を挙げている。仏法の大意は何かと問う白居易に対して、道林は「諸悪莫作・衆善奉行」であるとした。白居易は、対してそれは3歳の子供でも言えるではないか、と返すと道林は3歳の子供でも言えるが、80歳の老人でも行じるのは難しいと答えた。道元禅師は、この問答を未だ到らざるところがあると断じる一方で、自ら提唱して「正法眼蔵」の事実としてどのように理解すべきかを示している。
� 崕�悪莫作・衆善奉行・自浄其意・是諸仏教」という『七仏通誡偈』の冒頭の句。
��道元禅師の『正法眼蔵』の巻名の一。95巻本では10巻、75巻本では31巻。延応2年（1240）8月15日、興聖寺にて学人に示衆された。
【内容】
道元禅師は、同巻の冒頭に『七仏通誡偈』を挙げて以下のように示されている。
古仏云「諸悪作すこと莫れ、衆善奉行すべし、自ら其の意を浄む、是れ諸仏の教なり」。これ七仏祖宗の通戒として、前仏より後仏に正伝す、後仏は前仏に相嗣せり。ただ七仏のみにあらず、是諸仏教なり。
そして、「悪」についての考察を進め、悪とは本質的に定められることではないため、まさに無自性不可得の事実であるとされて、仏法と同じように存在している悪を以下のように示された。
善悪は時なり、時は善悪にあらず。善悪は法なり、法は善悪にあらず。法等・悪等なり、法等・善等なり。
そして、通常であれば「諸悪莫作」は「諸悪作すこと莫れ」と防非止悪の意味だが、道元禅師は、諸悪こそ不可得の「莫作」であるとされている。
諸悪すでにつくられずなりゆくところに、修行力たちまちに現成す。この現成は、尽地・尽界・尽時・尽法を量として現成するなり。その量は、莫作を量とせり。
そして、この後、「衆善奉行」「自浄其意」に関する提唱をされて、最後には同語に関する鳥窠道林と白居易の問答を挙げている。仏法の大意は何かと問う白居易に対して、道林は「諸悪莫作・衆善奉行」であるとした。白居易は、対してそれは3歳の子供でも言えるではないか、と返すと道林は3歳の子供でも言えるが、80歳の老人でも行じるのは難しいと答えた。道元禅師は、この問答を未だ到らざるところがあると断じる一方で、自ら提唱して「正法眼蔵」の事実としてどのように理解すべきかを示している。
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