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【定義】

道元禅師作と伝えられる法語。長野県中野市の大徳寺に所蔵されている。『永平高祖発願文』に並んで鎌倉行化中の法語と見られており、さらに『和論語』という江戸時代に流行した法語集にも収録された。春秋社本『道元禅師全集』第7巻に収録されている。

【内容】

内容は、悟りというのは一時的な体験を指すのではなくて、戒法に従った生き方そのものにこそ現れるのであり、戒行に従った生き方がない者は、俗人にも劣る世迷い事を言っているに過ぎないと喝破されるものである。そして、仏の道理をわきまえ向上の大事を歩めと指示されるのである。
さとりと云は、別事にあらず、形式戒法立てのちの事なり。今時の僧、みだりに祖師の語を見て、思量し分別して、戒行不足にしてさとれりといへども、是末世法をみだり、人をまどはす大罪人なり。

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