【定義】
抽解とは、抽き解くこと、を意味し、久しく坐禅していて疲労したときなどに、袈裟を脱して休息することをいう。あるいは、僧堂(坐禅堂)を抜け出て、安息することを指すこともある。
曹洞宗では両祖の時代はこの語を用いておらず、基本は近世以降であったと思われるが、そのため、以下の批判が存在している。
なお、用語としては、坐禅中に抽解の機会を示す抽解鐘?も存在するが、これも名称として古規には遡れず、新しい。
抽解とは、抽き解くこと、を意味し、久しく坐禅していて疲労したときなどに、袈裟を脱して休息することをいう。あるいは、僧堂(坐禅堂)を抜け出て、安息することを指すこともある。
坐定久しきの僧衆、方に次第に起身して抽解すべし。 『勅修百丈清規』巻5「坐禅」項
曹洞宗では両祖の時代はこの語を用いておらず、基本は近世以降であったと思われるが、そのため、以下の批判が存在している。
禅林の古規、禅杖を載せず。蓋し以て僧堂の規則、連牀同坐の間、睡有る者は、猶お潜かに抽解し、廊廡にて経行するが故に禅杖を用いざるか。今時の禅堂、同一の坐禅、同一の経行なり。古規に同じからず、而も抽解、亦た名と実と乖離す。其の睡魔避け難きを以ての故に、乃ち警策の設有り。雖是れ禅杖の遺意なりと雖も、其の制度、如法に非ず。恰かも刑鞭馬策の類に似たり。然るに今、清規に因りて杖法を用いること無きなり。坐禅主と為る者、往々にして用いるに私意を逞しくす。其の弊、一生に到りて則ち尤も驚歎すべきもの有り。 面山瑞方禅師『建康普説』「第四・新製禅杖普説」
なお、用語としては、坐禅中に抽解の機会を示す抽解鐘?も存在するが、これも名称として古規には遡れず、新しい。
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