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【定義】

訓ずれば「悟らず」となる。道元禅師が、『正法眼蔵』の中で、数箇所「不悟」の語句を用いる。
大悟をまつことなかれ、大悟は家常茶飯なり。不悟をねかふことなかれ、不悟は髻中の宝珠なり。 『正法眼蔵』「行持(上)」巻

【内容】

意味については、『正法眼蔵』「大悟」巻の一節から読み解いてみたい。
仏仏の大道、つたはれて綿密なり、祖祖の功業、あらはれて平展なり。このゆえに、大悟現成し、不悟至道し、省悟弄悟し、失悟放行す。これ仏祖家常なり。 「大悟」巻

この一節について、道元禅師の直弟子達は以下のように註釈している。
是は大悟の上の不悟・省悟・弄悟・失悟放行なり、大悟不悟は会不会なるべし、打任ては失悟はあしき詞ときこゆ、大悟の上の失悟、善悪にかかはるべからざる歟。 『正法眼蔵抄』「大悟」篇

この通り、「不悟」とは「不会」と同じ意味だとされるが、『正法眼蔵』の文脈では、既に会すべき道理も無い状態を「不会」というため、この場合は悟るべき全てが無いことを「不悟」と述べていると思われる。

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