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【定義】

日本曹洞宗系統に伝わる切紙の一。明庵栄西禅師が記録し、門人である明全和尚に授与したものがその原型であるという。

【内容】

内容は前後二段となっており、前段は、栄西禅師(1141〜1215)が記録し、門人である明全和尚(1184〜1225)に授与されたものという。更に明全和尚は、これを大宋の宝慶元年(1225)5月24日、道元禅師に授与した旨が識語に見える。栄西が記録したのは、入竺を志して2度目の入宋を行ったものの、願いを達し得ず、臨済宗の宗旨を受けて帰国し、建仁寺・聖福寺・寿福寺の3ヵ寺を建立したものの、それらは顕密の修行が混じったものであり、栄西多生の願念は、「始終、まさに禅宗一門に帰すべし」というものであった。

後段だが、正和4年(1315)8月7日、瑩山禅師が本書を書写した際の記録である。道元禅師は、この文書を『血脈』と共に袋に入れていたが、瑩山禅師は、永平寺四世・義演禅師の遺物として、授与された旨記録している。現在では「常済大師法語集」などで見ることが出来る。

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