【定義】
「任せる」の意。『
正法眼蔵』最初の註釈書である『
正法眼蔵御抄』では、この一句を通常の人間の常識という意味で捉え、そのような凡夫の思考に任せてしまうことを批判するために使う言葉。そして、『御抄』はその解釈を通して『
正法眼蔵』の論理の特殊性を際立たせている。
迷いを大悟するを諸仏と云、悟に大迷なるを衆生と云ふ、是は打任て、凡夫等の思ならはしたる義に同じぬべし。但是は其義なるべからず。迷悟諸仏衆生但同事也。不可有差別故、悟上得悟迷中又迷と被結。只諸法仏法の時節の迷悟諸仏衆生等を入ちがへて被書たるなり。 『御抄』「現成公案」篇
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