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【定義】

瑩山禅師法語の一。洞谷山は能登の永光寺山号であり、明水因とは、同寺の浴室のことである。瑩山禅師は、永光寺浴室の心得を法語にしたため、文保2年(1318)夏安居中に示衆された。なお、禅林寺本『瑩山清規』では『明水院垂誡』という。『曹洞宗全書』「宗源(下)」にて見ることが出来る。

 浴室の垂誡、牌書を作って之を上間の壁上に掛くべし。
叢林に浴室有り、誰か水因を明らめざらん
一に香水海に入り、潅沐す清浄の人
水、水を洗わざるが如し、身本より塵を帯びず
曽て染汚せざる処、浄洗して自ら天真
入浴せんとす諸の清衆、浴儀須らく如法なるべし
手巾を帯びて包み、威儀寂静なるべし
室内語るべからず、換衣の所当に閉じるべし
休息の所低声にし、堂内にて裸露すること莫れ
殺皷未だ打たざる前に、俗人入るべからず
殺皷已に響いた後、清衆入浴すること勿れ
浴室共語の輩、応に須らく罰浴すべし
当山の未来際、此の規矩破ること勿れ
  文保二年戊午夏安居日 紹瑾示
    禅林寺本『瑩山清規』所収本を訓読

ここから拝察されるに、道元禅師が『正法眼蔵』「洗面」「洗浄」巻で示された、不染汚の修証?に則った浴室修行が示され、浴室が「三黙道場」の一であることをもって締めくくっている。

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