【定義】
読み方は「あんげしょ」。単に下処ともいう。賓客や新命住職が泊まる、臨時の宿所をいう、安下所。
旦過寮や宿坊なども、これに当たる。
【内容】
禅宗では、新命住職就任の
晋山式を行うときに、
塔頭や
檀信徒の家を、あらかじめ安下処に定め、そこで支度を調えた新命は、
行列?を組んで
晋山する。なお、檀信徒の家を安下処にする場合などは、そこで
諷経回向を行い、また安下処に定められた檀信徒は、安下処に来た住職やその
侍者などに茶や膳などを振る舞い供することとなっている。
また、
僧堂修行などに入る場合にも、いきなり来山して入れてもらえるわけではなく、まずは安下処に入り、法に依って定められた身支度を調えて上山することになる。