つらつら日暮らしWiki〈曹洞禅・仏教関連用語集〉 - 開遮持犯
【定義】

持犯開遮とも。開は、ゆるすこと。遮は、さえぎること。持は、たもつこと。犯は、おかすこと。大乗戒では、あくまでも度衆生慈悲行に生きる菩薩を理想としているため、戒の真実の精神を活かすために、戒法を犯すことをゆるし、たもつことを止めることもある。このような自由な持戒の精神を開遮持犯の自由という。一方で、声聞戒(小乗戒)は、戒法が厳しく、いかなる場合もその条文を護持しなくてはならない。そのため、慈悲に基づく活動ができない場合がある。
禅苑清規に云く、大乗梵網経、十重四十八軽、並びに須く読誦通利して、善く持犯開遮を知るべし。 『正法眼蔵』「洗面」巻