【定義】
禅林の中で、
看経を行うための堂舎のこと。
また、僧のみづから発心して看経するあり。寺院もとより公界の看経堂あり。かの堂につきて看経するなり。その儀、いま清規のごとし。 『正法眼蔵』「看経」巻
道元禅師は「公界の看経堂」があるとされるが、ご自身が建立された
興聖寺・
永平寺にそれが存在したかどうかは確認出来ない。また、「その儀、いま清規のごとし」とされるが、「看経堂」での看経については、『
禅苑清規』巻3「
蔵主」項に、「看経堂首座」という配役を挙げ、
看経法を示していることを指すと思われる。なお、看経堂の具体的内容は示されていないが、「蔵主」項にあることに鑑れば、
経蔵付近に設置されていたものか。