つらつら日暮らしWiki〈曹洞禅・仏教関連用語集〉 - 古教照心
【定義】

この用語の典拠は、僧肇『宝蔵論』であるとされる。古教は仏典祖録のこと。照心は自心に返照すること。仏祖の言葉を読み込むことで自らの心を反省して、修行の方向性を修正すること。類似語に「照古観今」など。
堂のうちにて、たとひ禅冊なりとも文字をみるべからず、堂にしては究理弁道すべし。明窓にむかふては古教照心すべし。寸陰すつることなかれ、専一に功夫すべし。 『重雲堂式

具体的には「衆寮」がその学びの場所といえる。
寮中、応に大乗経、並びに祖宗の語句を看て、自ら古教照心の家訓に合すべし。 『衆寮箴規

また、以下のようにいわれることもある。
たとひ、仮字書にても古賢の書を常によめば、をのづから我を教ふるなり。古教照心といへるは、この意なり。 面山瑞方禅師受食五観訓蒙』「二忖己徳行全欠応供」項