【定義】
仏教の僧団で、個人の所有を許された3種類の衣服(
袈裟)のこと。大きさの違いから、
大衣・
七条衣?・
五条衣?がある。
十八種物、
比丘六物に含まれる。
【内容】
・大衣は
僧伽梨衣といい、正装に当たる。町に
托鉢に出たり、王宮に招かれた際に着る衣。九条衣ともいい、現在
曹洞宗で
授戒を行う場合の
戒師は、これを着けなくてはならない。
・七条衣は
鬱多羅僧?といい、入衆衣とも呼ばれ、
礼拝や聴講、
布薩などの時に用いられ、七条衣ともいう。
・五条衣は
安陀会といい、日常の作業や就寝の時に用いる衣服のこと。
作務衣、
打眠衣にも同じ。
袈裟の色は、鮮やかな正色ではならず、濁った壊色でなくてはならないいため、この
壊色を意味する語の音写で袈裟と呼ばれるようになった。中国や日本では、これら三衣の理念だけが残り、形式化した種々の袈裟(
絡子・
掛絡など)が作られた。