ほとけみづから諸龍を救済しましますに、余法なし、余術なし、ただ三帰をさづけまします。〈中略〉しるべし、三帰の功徳、それ最尊最上、甚深不可思議なりといふこと。世尊、すでに証明しまします、衆生、まさに信受すべし。十方の諸仏の名号を称念せしめましまさず、ただ三帰をさづけまします。仏意の甚深なる、たれかこれを測量せん。いまの衆生、いたづらに各各の一仏の名号を称念せんよりは、すみやかに三帰をうけたてまつるべし、愚闇にして、大功徳をむなしくすることなかれ。 「帰依仏法僧宝」巻