【定義】
戒会・
尸羅会・
開戒会・
禅戒会などともいう。近代以降は、
戒師・
教授師・
引請師の三師を始め、僧侶がそれぞれの配役に当たり、一寺に集会し、
戒弟に対して仏の
戒法を授けて仏位に入らしめ、
仏祖正伝の『
血脈』を授与する儀式である。基本、現在の『行持軌範』が定める中では、最大の儀礼といっても良い。
【内容】
戒を授けるための
法会には、その日にちの長さで、
加行の日程が変わり、
因脈会?・
法脈会?・授戒会などの違いがあるが、授戒会は一週間にわたり、毎日
坐禅や
礼仏などを
修行し、
説戒・説教を聞き、5日目に懺悔道場を行って
懺悔・
捨身供養をし、6日目に
教授道場?・
正授道場?を経て仏祖が正伝してきた
戒法を受けて
登壇し、仏位に入る証明を得て、『
血脈』・
戒名の授与を受ける。
なお、
授戒による教化は、鎌倉時代の
両祖以降行われてきたが、江戸時代に入ってから伝来した黄檗宗の方法なども取り入れられて、加賀
大乗寺26世・
月舟宗胡
禅師が再興し、それから月舟禅師やその
法嗣である
卍山道白禅師、及び卍山禅師の門下などが大々的に行うになったという。