つらつら日暮らしWiki〈曹洞禅・仏教関連用語集〉 - 拾勒
【定義】

75巻本『正法眼蔵』の巻頭を飾る「現成公案」巻の末尾にある言葉。
建長壬子拾勒。

これは、建長壬子(1252年)に、楊光秀に与えられていた「仮名法語」であった「現成公案」を、『正法眼蔵』に「収録」したという意味である。

しかし「拾勒」としている場合には、別の意味があるという。「勒はクツワの意から、本などを取り纏める意」、或いは「ひろいあつめて統べととのえる、きちんと整理して締め結ぶ意」があるとされており、これは『正法眼蔵』の編集論とも関わるが、ただ時間的な問題などから冒頭に入れたのではなくて、思想面を始め諸方面を勘案して、冒頭に収録したという意味になるであろう。或いは、本文にも手を入れたものか。