いはんやいまの道は、本覚を前途にもとむるにあらず、始覚を証中に拈来するにあらず。おほよそ、本覚等を現成せしむるは仏祖の功徳なりといへども、始覚・本覚等の諸覚を仏祖とせるにはあらざるなり。 『正法眼蔵』「海印三昧」巻