つらつら日暮らしWiki〈曹洞禅・仏教関連用語集〉 - 諸仏
【定義】

諸々の仏のこと。最高の智慧を知覚し、理解する人々のこと。なお、特に曹洞宗ではこの智慧は常に行を以て体得し、道得(表現)される。
諸仏かならず威儀を行足す、これ行仏なり。 『正法眼蔵』「行仏威儀」巻

なお、諸仏とは三世十方に在すという。
いま三世諸仏といふは、一切諸仏なり。行仏はすなはち三世諸仏なり。十方諸仏、ともに三世にあらざるなし。 「行仏威儀」巻

特に、道元禅師は、諸仏が成仏するということは、釈迦牟尼仏に見え、釈迦牟尼仏に成ることに他ならないとの見解をみせる。
おほよそ一切諸仏は、見釈迦牟尼仏、成釈迦牟尼仏するを、成道作仏といふなり。 『正法眼蔵』「見仏」巻

そして、諸仏が諸仏として仏になる時は、必ず釈迦牟尼仏になるという。
いはゆる諸仏とは、釈迦牟尼仏なり。釈迦牟尼仏、これ即心是仏なり。過去・現在・未来の諸仏、ともにほとけとなるときは、かならず釈迦牟尼仏となるなり。これ即心是仏なり。 『正法眼蔵』「即心是仏」巻