つらつら日暮らしWiki〈曹洞禅・仏教関連用語集〉 - 神龍年中
【定義】

中国の元号で、唐の中宗の時代のもの。西暦では705〜707年。
旧訳あり、新訳ありといへども、疑著するところ、神龍年中の訳をうたがふなり。 『正法眼蔵』「転法輪」巻

なお、道元禅師が疑うというのは『首楞厳経』のことで、この場合「大唐神龍元年龍集乙巳五月己卯朔二十三日辛丑中天竺沙門般剌蜜帝於広州制止道場訳出」とされている『大仏頂如来密因修証了義諸菩薩万行首楞厳経』(『大正蔵』巻19所収)のことを指す。道元禅師は本師の天童如浄禅師とも議論し、同経について内容から偽経を疑っていることが知られている。