【定義】
釈尊の
成道を祝して行われる
法会のこと。
日本曹洞宗では、
釈尊の
成道を12月8日であるとし、それまで
臘八摂心を行って、当日には
三仏忌の
差定にしたがった
法要が行われる。
【内容】
なお、この日に成道会を行うようになったのは、宋代の中国
禅宗からだとされている(
清規では『
入衆須知』から立項)が、日本に
将来したのは
永平寺にいた
道元禅師であると、自身で述べる。
日本国先代、曾て仏生会・仏涅槃会を伝う。然而ども、未だ曾て仏成道会を伝え行わず。永平、始めて伝えて已に二十年。自今已後、尽未来際、伝えて行うべし。 『永平広録』巻5-406上堂
本上堂は建長2年(1250)だと推定されているが、以上の引用文中からは、すでに20年前に成道会を伝えたことが明らかになる。そして、この御垂示にしたがって、現代に到るまで成道会は弛まず行われている。
なお、最近の研究によれば、『延喜式(平安時代中期に編纂された文献)』巻21「雅楽寮」にて、「凡西大寺三月十五日成道会」とあって、禅宗伝来以前の記録が確認できると指摘されているが、主要寺院で積極的に継続されていた形跡もないとされている(尾崎正善師「三仏忌について」、『宗学研究』46・2004年)。