羅睺羅尊者は、菩薩の子なり、浄飯王のむまごなり。帝位をゆづらんとす。しかあれども、世尊あながちに出家せしめまします。しるべし、出家の法、最尊なり、と。密行第一の弟子として、いまにいたりて、いまだ涅槃にいりましまさず。衆生の福田として、世間に現住しまします。 『正法眼蔵』「出家功徳」巻