【定義】
「
月分行持」の一。望晦略布薩のことで、毎月15日・30日(31日)の両日、略式の
布薩会を行うこと。
【内容】
瑩山禅師編『
瑩山清規』にも、「月中行事」に望晦布薩が見えるが、現代では「大布薩」に当たる
差定となっている。現在のような「略布薩」が
曹洞宗の
清規に取り入れられたのは、江戸時代の『
椙樹林清規(上)』「月中行事」(ただし、14日と晦日である)からであり、それに続いて『
僧堂清規』巻2「月分行法」にも入った(こちらは、15日と晦日)。
面山は『
考訂別録』巻3で「略布薩作法」として、日付の問題や
作法の詳細についても考訂しており、そちらでは『十善戒経』や『梵網経』を引きながら
布薩作法を示し、特に『梵網経』を重んじている。また『
永平小清規』にも取り入れてある。
現状の略布薩作法は、『椙樹林清規』を元にしながら、他の
清規を折中してできたものであるとされ(『洞上行持軌範』参照)、現行『
行持軌範』に依れば、以下の
差定となっている。
・請戒師
・懺悔
・唱礼?
・四弘誓願
・戒師陞座
・順逆洒水?
・誦戒経
・三帰礼
・回向