ここは某巨大掲示板のSS職人であるチョ ゲバラのエロSSの保管庫です。現在、君の名は、ソードアート・オンライン、ラブプラス、けいおん、とある魔術の禁書目録、ペルソナ4、To LOVEる とらぶるのエロ小説が保管されています。

「これよぉぉぉぉぉーーッ!!」
 深夜の常盤台中学女子寮に、御坂美琴の叫び声が木霊した。
 それは、勝利を確信した者だけが発する雄たけびのようだった。
「ど、どうされましたの、お姉さま……」
 安眠を妨害され目を覚ましたルームメイトの白井黒子が、眠気眼をゴシゴシしながら尋ねてきた。
「えええッ! ななな、何でもないから! ご、ごめん、起こしちゃった?」
「それは別に構いませんけども……こんな時間に一体何をしておりますの……?」 
「い、いや、何って……たっ、たいした事じゃないのよ。ちょっと、調べ物してただけだから」
 パソコンのモニターに噛り付いている美琴は、あたふたと動揺を隠せない様子で言い訳をする。
 その姿は明らかに怪しさ満点なのだが、珍しい事に白井はそれ以上は何も訊こうとはせずに、
「あまり夜更かしをされては、お肌に悪いですわよ……」 
 と、再び大人しく眠りについた。
「わかった、もうすぐ寝るから。ホントごめんね……」
 寝付きのいい白井の微かな寝息が聞こえてくる。
「…………黒子、寝た?」
 返事はない。
 どうやら白井はちゃんと眠ったと確認し、美琴はフーと大きく嘆息した。
(危ない危ない……。こんなの黒子にばれちゃったら、何言われるかわかったもんじゃないからね……)
 美琴はカチャカチャとマウスを動かし、咄嗟に隠したサイトに再びアクセス。モニターのライトに照らされた美しいと言ってもいい整った顔が、ニマーとだらしなく緩んだ。
(ふっふっふっ、これよこれッ! この最終兵器さえあれば、今度こそあのバカの方から頭を下げてお願いしてくるに決まってるんだから! 今まで私が受けた屈辱を思い知らしてやるわッ!)
 この言葉に言い表せない身体の震えは武者震いだろうか? いずれにせよ美琴の士気は昂揚し、週末のツンツン頭の男との約束が待ちきれない。
 だからだろうか――
「小悪魔ロリメイドですって……」
 白井に一瞬の不意を突かれる結果となってしまった。
「きゃぁぁッ!! アアア、アンタ、寝たんじゃなかったの!!」
 狸寝入りで油断させておいてから、白井は瞬間移動で美琴の背後を獲ったのだ。
「そんな事よりも、なっ、なっ、何ですの、この素晴らしいメイド服は!!」

『大好評につき早くも第四弾登場その新商品の名前は小悪魔ロリメイド! もう児童ポルノ法だの青少年健全育成条例だのそんなチャチなもんじゃ止められないぜ! 圧倒的な需要に答えて絶賛販売中!』

 と、やたらと胡散臭いサイトには書かれてあった。
「こらぁー、勝手に見るなーッ!」
「はっ! まさか、お、お姉さま! もしかしてこの小悪魔ロリメイドを内緒で購入されて、わたくしを悩殺するおつもりだったのでは!? ああああっ、いいぃぃ……ッ! いいぃぃ……ッ!」
 白井は、瞬時に妄想を膨らませトリップ。興奮のあまりツーと鼻血を垂らしながら身体をクネクネとくねらせる。
「ちっ、違うわよ! これはそんな買ったりとか着たりとか、そんな事する為に調べてたんじゃないんだから!」
「しかしお姉さま! こんなお召し物を着て頂かなくとも、黒子は身も心も既にお姉さまに捧げておりますのよ!」
 まったく話を訊かない白井の暴走は止まらない。どうやら子悪魔ロリメイドのメガトン級の衝撃に、頭の中のネジが緩んでしまったようだ。
 図らずも自分が選んだ決戦兵器の威力を、美琴はまざまざと見せ付けられるのだった。
「だぁー、もぅッ! だから、くっつくなって言ってんでしょうが!」
 不本意にも真夜中に白井と取っ組み合いを始めることになってしまった美琴は、仕方なく電撃で彼女を無力化させようとしたところで、
「うるさぁーーいッッ!! いったい今何時だと思っとるんだぁぁーッ!!」
 鬼の形相をした寮長がドアを蹴破って突入してきた。
「「ひいぃぃぃぃ!」」
 恐怖のあまり我に返った白井と美琴は、寒さで身を寄せ合う子猫のように抱き合って身体をガクガクと震わせた。
「これはこれは寮長殿。わたくしたち、別に好きで真夜中に騒いでいたのではありませんの。これには、ふかーいふかーい訳がありますのよ」
 汗だくになりながら、白井は懸命に釈明する。
「ほー、つまりよんどころない事情があるということか?」
「そっ、そうですのっ! やむにやまない事情がありますの!」
「だがな、白井よ。その事情のせいで、いちいち真夜中に起こされるこっちの身にもなって貰いたいものだな」
 ギランと寮長のメガネに光りが灯った瞬間、電光石火の早業で白井を絞め落とすのに約二秒。捕らえた獲物をゴミのようにぽいっと部屋の隅に放り投げると、半泣き状態の美琴の眼前に仁王立った。
「覚悟は出来てるんだろうな、御坂」
「はわわわわわ……」
 先に逝った戦友に哀悼を捧げる間もなく具現化した悪夢に対峙した美琴は、この瞬間、絶対的な死を知覚した。
(な、何でこうなるのよぉぉーーッッ!!)
 罰として一週間寮の掃除を命じられる美琴と白井だった。


「おじゃましまーす……」
 美琴は少しだけ緊張しながら、先日貰った合鍵を使って上条の部屋に入った。部屋の主は現在外出中。大量に買い込んだ食材の入った袋を台所まで運ぶと、素早く冷蔵庫にしまっていく。ふと時計を確認すると、午後五時が過ぎようとしていた。
「はぁー、疲れた……やっぱり遅くなっちゃったなー。ったく、黒子のせいでとんだとばっちりよ」
 本日は上条に手料理をご馳走する約束をしていたのだ。が、先日の夜の事件の罰として寮の掃除をしていたので、時間をかなりロスしてしまった。本来ならもっと早く来て下ごしらえの準備を始める予定だったに、と美琴は非常に悔やんだ。
「つーか、なんでアイツはいないのよ……」
 美琴は携帯を取り出し、上条にメールを送信する。
『今アンタの家に着いたんだけど、いったい何処ほっつき歩いてる訳?』
 暫くしてメールの返信が来た。
『すまん。ちょっと野暮用があって。もうすぐ帰るから待っててくれ。晩飯、期待してるよ』
「野暮用って何よ……?」
 そんな訳のわからない用を優先されるのは気に入らないが、自分も遅れてきたので文句も言いにくい。それに、貰った合鍵を初めて使用できたのが嬉しかったので、まぁ、これはこれでいいか、と美琴は納得する事にした。
 ポケットから大切そうに上条の部屋の鍵を取り出して眺めてみた。自然に笑みが零れてしまう。今では限定版ゲコ太ねんどろいどよりも大切な美琴の一番の宝物。お風呂に入る時以外は、常に肌身離さず持ち歩いているくらいなのだ。
「期待されてるんじゃー、しょうがないわね。見てなさいよ。絶対に美味しいって言わせてやるんだからっ」
 バシッと両手で頬を叩いて気合を入れる。
 と、その前に――
 さっそくだけど今のうちにアレに着替えておくかな? と美琴は逡巡した。
 アレとは、当日お急ぎ便で今朝届いたばかりの決戦兵器、『小悪魔ロリメイド』の事だ。
 もし小悪魔に変身して何も知らない上条を出迎えれば効果は倍増、いやキックの反動も加算され三倍増。場合によっては劣情を催した上条に、そのまま押し倒されてしまうかもしれない。
(そんないきなり押し倒すとか、ダメだっつーの! もーっ、まいっちゃうなー。エヘヘヘ……。いっとく? いっとくか!? こうなるとあのバカがいなかったのはかえって好都合、つーかむしろ千歳一隅の好機じゃん!)
 あーでもないこーでもない、と唸りながら更に深く逡巡する美琴さん。
 今更になってこんな事を言うのもあれだが、やはり子悪魔ロリメイドにメイクアップするのは少々ハードルが高い。心の何処かで、これはちょっと先走りすぎなんじゃねーの、と戒めのような幻聴が聞こえてくるのも事実。だがしかし、これまで上条に受けた非人道的な行為の数々が美琴の脳裏に走馬灯のように蘇り、腹の底から噴き上げてくる怒りがそんな貴重なアドバイスを蹴散らしていくだった。
(そ、そうよ! あんないやらしい台詞ばっかり女の子に無理矢理言わせて! 私がいつまでも言いなりになってると思ってたら大間違いなんだから!)
 美琴にとっては大変に不本意な話なのだが、いやらしい台詞でおねだりしなければエッチをして貰えない決まりが定着しつつあるのだ。しかも最近では、美琴が自作した恥ずかしい台詞を上条は要求してくるようになっており、結果、彼女は夜な夜なエロパロ職人のようにいやらしい台詞を創作する空しい作業をマメにしているのだった。
 これには美琴も参った。
 女の意地もプライドもズタズタにされた。
 だから、子悪魔ロリメイドなのだ。
 この最終兵器を持ってすれば、憎き上条に頭を下げさせ逆にお願いさせる事も可能。そんな大儀の為ならば、あらゆる手段も正当化されるはず。意地でもこの聖戦に勝たねばならない、と美琴は自分に言い聞かせ迷いを切り捨てた。
 彼女は手際よく常盤台中学の制服を脱ぎ捨てると、鞄の中から例の物を取り出し、高鳴る鼓動を抑えながらそれを身につけた。
 たった今ここに、小悪魔ロリメイドが誕生した瞬間だった。
 それは、ブラックとホワイトを基調としたセパレートで、要所要所がヒラヒラのレースで飾られておりお腹は丸出し状態。スカートはスーパーミニで、真っ白で美味しそうな太股とスケスケのニーソックスがスラリとした脚線美をそそらせる。背中に蝙蝠のような羽とお尻に先っぽが尖った尻尾が装着されており、一見して子悪魔をイメージさせるが、果してどの辺りがメイドなのかは謎に包まれていた。
(うわッ! こ、これって可愛いよね! いいんじゃないかしら!? これだったらアイツも鼻の下をびろーんって伸ばして、ハァハァ言いながら迫ってくるに違いないわ!)
 不自然に胸が強調されていないデザインが、美琴の最大のお気に入りだったりする。
(そうだ……。もうこうなったらついでだから、アレもやっちゃうか? やっちゃうか!?) 
 美琴はどこぞの令嬢のように礼儀正しく正座し三つ指を立て、
「お、おかえりなさいませご主人様。ご飯にします、お風呂にします、それとも、わ、た、し?」
 と、ニッコリとご主人様を笑顔でお出迎えの実技練習。
「だぁぁぁーッ! ヤバイヤバイ! これはヤバすぎるっつーのッ!」
 ゴロゴロゴロと床を転がり回る小悪魔。慣れない可愛い服を着て、相当テンションが上がってしまっているようだ。
(私がここまですればきっとあのバカは、こんな事を言ってくるに決まってるんだから!)
 そして、何やら一人芝居のようなものが開演された。
『上条さんは、もう美琴さんが欲しくて欲しくて我慢できませんです! どうかこの哀れな上条さんに、ご慈悲を! ご慈悲をぉぉーッ!』
『はぁ?? いつもは散々好き勝手な事をやってくれる癖に、何チョーシいい事言ってくれちゃってんのよ! そうね、まぁ、私の事を、あっ、あっ、愛してるって百回言えば、考えてあげなくもないわね……』
『うぉぉーッ! 神様仏様美琴様、愛してます愛してます愛してますーッ!』
 美琴はピョーンとベットにダイブし、自分の妄想の素敵さのあまり悶絶した。
(ナニコレナニコレ!? 完璧な作戦じゃないのよ! 今日という今日は目に物見せてやるんだから、覚悟しときなさいよねバカ当麻! ククク……)
 美琴は上条の枕に顔を埋めて暫くの間、両脚をバタバタとさせていたが、一通りはしゃいで流石に疲れたので大人しくなる。そのまま大好きな匂いをクンクンと嗅いでいると、なんだか妙な気分になってきてしまうのだった。
(ああ、いい匂い……この匂いを嗅いでると、エッチな気持ちになってきちゃう……って、ダメよッ! な、何考えてんの私!)
 危うくスイッチが入ってしまう寸前で、美琴はがばっと跳ね起きた。上条の匂いが染みついた枕や布団などは、彼女にとってはとんでもない危険物なのだ。
(ふー、トンデモないブービートラップがあったもんね、まったく……んっ!? あ、あれは……?」
 気を落ち着かせ周囲を見渡してみると、何やら怪しげな本を発見してしまった。美琴はよくコンビニに立ち読みに行くので、この手の本の存在をよく理解している。
(まさか……これってエロ漫画かしら……??)
 どうやら上条が隠し忘れたアーティファクトの一つのようだ。
(アイツもこんなの持ってたんだ。まぁ、男の子だったらみんな持ってるらしいしけど……。でも、ちゃんとした恋人がいるのに、こういう本を読むのはどうなのかしらね……)
 視線だけで自然発火させそうなほどエロ漫画を見詰める美琴。上条の隠された性癖には興味がある。が、表紙に描かれたありえないほど大きな胸をした女の子の絵と、タイトルの『淫乳妻の館』がもろ過ぎて、手に取って中身を確かめてみる勇気が湧いてこない。
(別に躊躇う事なんかないじゃない。アイツの好みをちょっと確かめてみるだけなんだから……。だっ、だいたいこんなのたかが二次元じゃないの。三次元の私のほうが圧倒的に有利なんだから。こんなエロ漫画の内容ごときを気にするほど、私はそんな器量の小さな女じゃないわよ。私は大人の女なんだから、ハハハ……)
 美琴は恐る恐る『淫乳妻の館』を手に取り、パラパラとページをめくっていく。
 そして、激怒した。
「なんなんだコレはぁぁーッ! 全部、巨乳ばっかじゃないのよぉぉーーッッ!!」
 タイトル通り、淫乳と人妻で溢れている内容だった。
「あのバカッ! あれほど私の掌サイズの胸が好きだって言ってた癖に、なんなのこの仕打ちはぁぁーッ! しかも熟女はないだろ熟女は! 人妻かッ!? そんなに人妻の母性の塊の中で甘えたいのか!!」
 そう言えばあのバカは、いつしか母にちょっかい出してた事もあったな、と美琴は思い出し、怒りはジェットコースターのように加速していく。完璧に盲点だった。これでは小悪魔ロリメイドは、まったくの逆効果になってしまうではないか。
 そして、決断した。
「これは、ガサ入れが必要のようね……」
 この手の本がこれ一冊だけのはずがない。『淫乳妻の館』はただの斥侯部隊で、必ず本隊がこの部屋の何処かに潜んでいるに違いない。それを上条がいない間に狩り出そうというのだ。実に不穏極まりないアグレッシブな行動だが、恋する乙女にはあらゆる行為が正当化されるものなのだ。
 で、上条の部屋を舞台に埋蔵金探しが始まって約三十分。美琴は、押入れからどす黒いオーラを放つダンボール箱を不幸にも発見してしまった。
(つーか、重っ! こ、こんなにも……いったいどんだけお宝貯め込んでんのよ、あのバカッ!)
 美琴は、ゴクリと生唾を飲んだ。
 果してこのパンドラの箱を開けてしまって本当にいいのだろか? もし藪を突いて自分では対処できない大蛇でも現れたりすれば? そんな不安感が胸の内に押し寄せる。
「ええーい、ままよ!」
 もはや成り行きに任せるしかない! とばかりに美琴は決断し、パンドラの箱を勢いよく開けた。
 飛び出してきた魔物は、大蛇ではなくヤマタノオロチだった。
「これもッ! これもッ! こっ、これまでもッッ! ぜぜぜ、全部、巨乳じゃないのよぉぉーッ!!」
 『舞フォーエバー』『ブロンドハニー』『舞姫 淫獄の檻』『トリプルアナル』『巨乳天国』などなど……。開陳されてしまった上条のエロ漫画コレクションは多岐にわたる。
 訳がわからなかった。あれも巨乳、これも巨乳、人間ではありえないような胸の大きさの女の子まで登場したりする。いったい何なのだ? もしもこれが男のロマンだとするならば、美琴はたった今から男性不信になってしまうかもしれなかった。
 だが、彼女はそんな絶望の中でも検欄を止めようとはしなかった。
 一冊だけでいい。
 たった一冊だけでよかったのだ。
 貧乳物はないのか?
 だが、藁にも縋る思いでダンボールが空になるまで検欄を続けた結果、そこに希望の光りは存在していなかった。
 もはや認めざるを得なかった。
 自分の恋人は、おっぱい星人だったという事を……。
「胸なんてただの脂肪の塊でしょうがぁぁッ! 何で男はそんな簡単な事に気付かないんだゴラァァーッ!」
 地球上のあらゆる雄に不満をぶつける美琴。自分のいつまでたっても成長しない双丘に手を添えてみる。ハァーと諦念が混じった嘆息。急に全てが空しくなってしまった。小悪魔ロリメイドに変身した自分が滑稽でしかなかった。
 しかし、ここでガサ入れを止める訳にはいかなかった。巨乳エロ漫画群以外にも、まだ一つだけ看過できない物がここにはあった。それは、表面に何も書かれていない無地のDVDの束。このDVDの妖しさときたらエロ漫画の比ではない。発する瘴気で部屋が腐海に沈みそうな勢いだった。
 もはや毒を食らう事を覚悟した美琴は、そのDVDをプレイヤーにセットし、リモコンの再生ボタンを押した。これがもし二次元だったならば、必殺技で綺麗さっぱりテレビごとぶっ壊そうと思っていたが、どうやら三次元のようだ。個人撮影というやつなのだろうか? 画質はそんなによくはない。ただ液晶画面に映った女性は、非常に美人で胸が馬鹿みたいに大きかった。
「やっぱり三次でも巨乳がいい訳ね……。フフフ……」
 美琴は、乾いた微笑を漏らす。
 テレビの中の女性は長い黒髪をポニーテールにしており、一見すると十八歳のようにも適齢期のようにも見える。異質なのがその姿だった。太股やおっぱいがムチムチでエロくてアレなメイド服で、背中に羽と頭に天使の輪がくっついている。黒髪の美女のそんな艶姿を見ていると、何故だかわからないが美琴は親近感が沸いてくるのだった。
 黒髪の美女は頬を染め、撮影者に言われるままに分娩台に座る。
 分娩台とは、出産の時に妊婦が両脚をガバッと拡げて座る恥ずかしい台の事だ。
「ええっ! そ、そんな格好で座っちゃったら……」
 もちろんスカートの中身の丸見えだ。おまけに撮影者らしきマスケラを付けた男が、黒髪の美女をロープで分娩台に拘束していく。
「ちょっ、マ、マジでッ! 女の子にこんな酷い事して一体何が楽しいのよ!」
 そして、黒髪の美女の巨大すぎる双子の乳房が曝け出され、下着も剥ぎ取られ、女の子の一番大切な部分がどアップに。個人撮影物なので、もちろんノーカットなのだ。
「うわッ! うわッ!! こ、こんな形してるんだ……これって、私と全然違うんじゃない……?」
 あろう事か黒髪の美女は、そのまま大切な部分の毛を剃毛されてしまうのであった。
「そ、そんな恥ずかしい事は絶対にムリよ!」
 パイパンの美琴には、確かに無理な話だろう。
 テレビの中の仮面の男は、先の丸い部分がウィィーンと振動して唸る機械を持ち出してきた。
 電動按摩の登場だ。
 その振動する部分が、拘束されて身動き取れない黒髪の美女の秘部に容赦なく押し付けられれた。
『ひゃぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!』
 スピーカーから黒髪の美女の悲鳴のような嬌声が流れてくる。
「ちょっ、な、何これ……うわぁぁ……き、気持ちいいの……」 
 もうこんな物は観たくない! と思っても、美琴はどうしてもテレビから視線を逸らす事ができなかった。
 ドッキンドッキンと心臓が急加速し、ジンジンと子宮が疼き始める。
 カチッ、とスイッチの入る音が、頭の何処かで確かに鳴り響いた。
(う、うそ……こんなの観て……、うわっ! も、もう、こんなに濡れちゃってる……)
 滾るように熱い粘液が身体の奥底から垂れ落ち、美琴のショーツが薄っすらと滲んでくる。
 それは、紛れもない興奮の証。
 美琴はショーツの中に手を差し入れ、直接に気持ちのいい部分に触れてみる。鋭い快感が背筋を駆けた。次の瞬間、ぶわっと堰を切ったように柔膣から愛蜜が溢れた。
(あ……っ、こ、こんなの、ダメなのに……ゆ、指が止まらない……ううっ! き、気持ちい……)
 一度スイッチが入ってしまえば、上条によって開発された健康で若い肢体は、貪欲に快感を求め貪ってしまう。美琴はふらつきながらベットに這い上がると、枕に顔を埋めて本格的にオナニーを始めるしか術がなかった。
(ど、どうしよう……ショーツが汚れちゃう……)
 どうせすぐに脱がされるとわかってはいても、折角一時間もかけて選んだショーツなのだ。やはり綺麗なままで上条に見て貰いたかった。なので美琴は、ショーツを太股の中間くらいまでずり下ろし、ベットの上で愛らしいヒップを曝け出してオナニーを続けた。
(ああっ……あの女の人、す、すごい事されちゃってる! こ、こんな事をもし私もされちゃったら……はうっっ! い、いくら当麻にだってこんな変態プレイ、絶対にさせてあげないんだから!)
 液晶画面の黒髪の美女は、マスケラの男にあらゆる道具を使って散々に攻め立てられていた。何度も潮を吹いては絶頂を繰り返し、『もう許してくださいぃぃっ!』と懇願しながら悶え悦んでいた。
 美琴は、そんな彼女と自分とをリンクさせる。身動きが取れないあんな恥ずかしい格好で、あの物凄いブツブツが付いてニョキニョキと蠢くペニスに似た機械を突っ込まれて弄ばれる自分の姿を妄想し、刺すように膣奥を痺れさせた。
「はぁあああぁぁぁっっ!!」
 感極まった嬌声を上条の枕にぶつける美琴。
 グチュグチュと淫猥な水音が部屋に木霊し、エッチな匂いが充満していく。
(そんな事したらダメなんだから……あああっ! と、とうまっ、とうまぁぁ……ゆ、許してぇ……お願いだから、もう許してぇぇ……)
 そして、お尻丸出しの小悪魔ロリメイドが、このまま一気にエクスタシーに向けて突っ走ろうとした時だった。
「あの……お取り込みの最中に大変恐縮なんですが、御坂さんは何をやってらっしゃるんでしょうか?」
 聞き慣れた声が耳朶を霞め、美琴は驚愕のあまり身体をビックゥ!! と弾けさせる。
恐る恐る枕から顔を上げ声がした方向を確認してみると、あまりの出来事に茫然自失とした上条当麻と、常盤台中学の制服を着て物騒な軍用ゴーグルを頭に付け、自分とまったく同じ外見をしたクローン、御坂妹がそこにいた。
「…………ッ!?」
 生き別れになった親子が三十年ぶりにご対面した以上の衝撃だった。
「まぁ、そ、その、なんだ……とりあえず、パンツ穿こうな……」
 上条に指摘され慌ててショーツを穿く美琴さん。
「こここ、これは、そういうんじゃ全然ないんだから! アンタがおかしな本隠し持ってるから仕方なく、ししっ、調べてたら、ちょっとだけ眠くなっちゃったから、それでそれでちょっとだけ転寝してただけなんだから!」
 とりあえずそんな苦し紛れの言い訳をしてはみたが、部屋一杯に散らばったエロ漫画、テレビから再生されるエロDVD、そして小悪魔ロリメイド。そんな世紀末のような惨状を目の当たりにし、美琴は改めて愕然とした。
 そして悟る、これは無理だと……。
「だだだっ、だいたい、何でアンタがここにいるのよ!」
 美琴は更に苦し紛れに御坂妹に指を突きさし、唾を飛ばしながら轟々と非難した。
「御坂妹とは街で偶然に会ったんだよ。それで、今日はお前とご飯を食べる約束をしてたから、たまには三人で一緒もいいかな、と思って連れてきたんだけど。まさか、こんな事になってるとは思わなかったけどな……」
 御坂妹の代わりに上条が答えた。
 そこで、今までいつものポーカーフェイスで沈黙していた御坂妹が初めて口を開いた。
「ご安心くださいお姉さま、とミサカは第一声を放ちます。今日ここでミサカが見た事は絶対に他言したりいたしません、とミサカはお姉さまの弱みを握ってやったと内心ほくそ笑みながら述べてみます」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
 美琴は音速でベランダに飛び出ると、そこから紐なしバンジージャンプを敢行しようと手すりに足を掛けた。
「はやまるな御坂! 話せばわかる!」
「問答無用! もうひと思いにこのまま死なせてぇぇーッ!!」
「待てッ! そんな格好で死んだら、末代までの恥だぞ!」
 飛び降りる寸前の美琴を、上条は羽交い絞めにして止める。
 小悪魔ロリメイドの飛び降り自殺というセンセーショナルな事件ならば、明日の朝刊の一面は間違いなかっただろう。
(わーん! もぉーッ! 何でこんな事になるのよぉぉーッ!!)
 現実の厳しさを果てしなく実感する美琴だった。


 そんなこんなで三人の食事会は無事に終了した。
「大変に美味しい料理でした、とミサカは両手を合わせてごちそうさまをします」
「いやー、ホントに美味かったよ……つーか御坂さん、そろそろ機嫌直しませんか?」
 上条の必死の説得で紐なしバンジージャンプを思いとどまった美琴は、不貞腐れた態度でお茶を啜っていた。このままやけ食いで窒息死しようと試みていたので、お腹はかなり膨らんでいる。
「うっさいッ……だいたい、何で私がこんな格好でアンタ達のご飯を作らなきゃいけない訳?」
 美琴は、今現在も小悪魔ロリメイドだった。
「今日は御坂がご飯作ってくれる約束だったじゃないか。それに、その服だってお前が勝手に用意したもんだし……」 
「だ、だからって! こここ、この子を呼ぶなんて言ってなかったじゃないのよ!!」
「だから、偶然会ったって言ってるじゃないですか……」
「夫婦喧嘩は犬も食わぬとは申しますが、どうかお二人とも喧嘩はおやめください、とミサカはやや辟易しながらお二人の仲裁をしてみます」
「うるさいッ! 元はと言えば全部アンタのせいでしょうが!!」
 食事の支度をするにあたり、断固として小悪魔ロリメイドを着替えようとしていた美琴を止めたのは、他でもない御坂妹だった。
『せっかくですからお姉さまはその格好で料理をしてください、とミサカは素敵な提案をしてみます』
『何でだゴラァァーッ!!』
『その可愛らしい服はお姉さまにとてもよく似合っておりますので、そちらの方が大変に喜びます、とミサカはさりげなく気を利かせてみます』
『べ、別に、この服は、こんな奴の為に用意したんじゃないんだから!』
『そんな憎まれ口を叩いていても、お姉さまはミサカの提案を快く聞き入れて下さると信じています、とミサカは大船に乗ったつもりで返答します。もしお姉さまがミサカの提案を聞き入れてくれない場合は、ミサカはミサカネットワークで本日の出来事を誤って口走ってしまうかもしれません、とミサカは暗に言う通りにした方が得だと仄めかしてみます』
 美琴のクローン体である妹達は、電気操作能力を利用して脳波がリンクされており、言葉だけでなく視聴覚などあらゆる情報を瞬時に送り、記憶を共有する事が可能なのだ。
『グギギギギ……わ、わかったわよ! この格好で料理すればいいんでしょ! やってやるわよ!!』 
 一万人の妹達に本日の失態を言いふらすと脅迫されてしまっては、美琴に選択の余地はなかったのだった。
 閑話休題。
「先ほども申しましたが、その可愛い服はお姉さまに大変よく似合っておりますので、『こんな格好』などと自分の事を卑下する必要はまったくありません、とミサカはプッと笑いを堪えながら傷心のお姉さまを慰めてみます」
「アンタさっきからずっと私の事バカにしてるでしょ? ねぇ、バカにしてるんでしょ!?」
「しかし、お前らホント仲いいよな」
「何処がよッ!!」
 実に不本意な言われように、美琴はバンバンとテーブルを叩いて怒声を放つ。
「そんな事はさておき、とミサカは軽く話を流します。お二人はいつからこのような関係になったのですか、とミサカは情報収集を開始します」
「そんな事って何よ……」
「えーっと……いつからだっけか?」
 いちいちからかわれて納得いかない美琴に、上条が話を振ってきた。
「つーか、アンタそんな事も覚えてない訳?」
 やや呆れ気味で美琴も思い出そうとするが、上条と同じで記憶は曖昧だった。
「確か、御坂の方から告白してきたんだっけ?」
「はぁ!? 何言ってんのよアンタ! 私からはそんな事しないわよ。アンタの方からでしょ!」
「お二人とも記憶が曖昧なのですか、とミサカはやれやれと溜息を吐きます」
 確かに曖昧だった。初体験の日は間違いなく覚えているのに、その前になるとよく思い出せない。告白した覚えはないけど、よく考えると告白された覚えもないような気がする。いったいどういう事なのだろうか? 理解に苦しむ展開だった。    
(そう言えば、初体験は痛かったけど……すっごい嬉しかったな……フフフ……)
「お姉さま、お顔が紅いですが大丈夫ですか、とミサカはまたエロい事考えてるんじゃねーのかよと勘ぐってみます」
「そ、そんな事考えてないわよッ!」
 御坂妹の勘の鋭さに、美琴は背筋に冷たい物を感じながら声を荒げた。
「だいだい、『また』ってどういう意味よ……」
「そうだ思い出した。つーか、どっちからも告白とかはしてなかったんだよ」
「あっ!」
 そうだったのだ。お互いにはっきりと意思表示をした訳ではなく、いつの間にか一緒にいる時間が増え、いつの間にか付き合ってるような関係になり、あれよあれよという間に初体験を済ませてしまったのだった。
(でも、それってあんまりロマンチックじゃないわよね……。そういう事になると、付き合い始めたのは初体験の日って事になるのかな? ……痛かったけど、すっごく幸せだったもんね……エヘヘ……)
「お姉さま、お顔が紅いですが――」
「考えてないわよッ!」
 美琴は、御坂妹の機先を制して反論する。
「そうなりますとお二人は、まだ正式には交際していない、という事になりませんか、とミサカは情報分析を開始します」
「「えっ!?……そうなるの?」」
 仮面カップルの二人は、発覚した意外な真実に驚く。
(えっ? えっ? そういう事になっちゃう訳? ち、違うでしょ、エッチだってもういっぱいしちゃってんだから……告白とか、そう言うのはなくても、別に……)
「いやいや、俺達は一緒にいるんだし、正式にも何もちゃんと付き合ってるんだって」
 上条は、嫌な汗をかきながら答えた。
「ですが、お姉さまはどう思っているのかわかりませんよ、とミサカはお姉さまに視線を移します」
「えっ!? な、何なのいったい……そりゃー、付き合ってるに決まってんじゃないの」
(エッチだっていっぱいしてるんだから!)
「ですがお姉さまは、こちらの人にちゃんとした告白をされてみたいとは思いませんか、とミサカは核心をついてみます」
「……」
 告白されたくないと言えば嘘になる。しかし、今更そんな事を言われるのも照れ臭過ぎる。そもそも男の子に告白された経験がない美琴には、告白がどんなものなのかいまいちピンとこない。なので、試しに上条から告白されている様子を想像してみた。
『美琴、好きだぁぁ! 愛してるッッ! 俺と結婚してくれーーッ!!』
(って、こ、これじゃープロポーズじゃないのよ!? 何考えてんのよまったく、もう、エヘヘ……)
「お姉さま、お顔が紅――」
「う、うっさいッ! 今のはホントに違うんだから!」
 噛み付きそうな勢いで怒鳴る美琴さん。
「つーかさ、何でこんな話になってるんでせうか?」
「む、こんな話などと軽く考えているのは理解できません、とミサカは反論してみます。お姉さまにとっては、とても大切な事なのです、とミサカはあなたの甲斐性なしぶりを嘆きます」
「うっ……。そんな事言われても、じゃーどうすれば……」
「フー、とミサカは心底呆れながら嘆息します。これからあなたが正式にお姉さまに告白すればよいのです、とミサカは素晴らしい提案をしてみます」
「「ええっ!!」」
 見事にユニゾンする美琴と上条。
 事態は予期せぬ方角に向かって歩き始めていた。
「あの……今すぐそんな恥ずかしい事をしないといけませんでしょうか?」
「そんな無茶な事は申しません、とミサカは空気を読んで返答します。ミサカはそろそろお暇しようと思いますので、その後にでもゆっくりどうぞ、とミサカは帰り支度を始めます」
「えっ! か、帰っちゃうのか……?」
「それにこれ以上お二人の邪魔をしてしまっては、本当にお姉さまに嫌われてしまいます、とミサカは売られていく子牛のような視線をお姉さまに送ってみます」
「べ、別に……私は、そんな事言ってないじゃないの……」
 決して本気で邪魔者扱いしたつもりはなかったのだが、多少の罪悪感を感じる美琴。
「まぁ、また遊びに来ればいいよ。三人で飯食うの楽しかったしな」
「本日はお招き頂きありがとございました、とミサカは礼儀正しく頭をペコリと下げます」
 そのまま玄関に移動する御坂妹を、美琴と上条はお見送りする。
「もう外は暗いし、何だったら家まで送ろうか?」
「その必要はありません、とミサカはその好意だけありがたく頂戴します。あなたはお姉さまの側にいてあげてください、とミサカは好印象を与えるような発言をしてみます」
「そ、そうか……、じゃー、気を付けて帰れよな」
「はい、とミサカは肯定の返事をします。ところでお姉さま、とミサカは最後にお姉さまに上目遣いで語りかけます」
「……な、何よ?」
「お姉さまは素直になれたのですね……」
「ちょっ、ア、アンタ、何バカな事を……」
「……と、ミサカは色ボケも大概にしておかななければ、そちらの人に愛想をつかされますよ、と客観的な判断をします」
「だぁぁぁーッ! もーっ、さっさと帰れェェーーッ!!」
 先ほど感じた罪悪感は綺麗さっぱり掻き消え、美琴はバチバチと高圧電流を散らしながら怒り狂った。
 そんな彼女を一瞥した御坂妹は、流れ星のような微笑みの残照を残して玄関から出ていった。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
 肩をワナワナと震わせ怒り心頭の美琴の頭上に、上条の右手が優しく添えられた。電撃使いである彼女に気安くこんな事をするのは、本来ならば非常に危険な行為であるのだが、上条の右手はあらゆる異能を無効にできる神の力、幻想殺しを宿しているため、彼女の前髪から帯電していた危険な電撃は打ち砕かれ、逆立った髪の毛が元に戻っていく。
「そんなに怒んなって、御坂妹もあれで俺達の事を祝福してくれてんだよ」
 それは、わからなくもない。かと言って、散々からかわれた恨みが簡単に消失するはずもなかった。もっとも全て自業自得なのではあるが。
「どうだかッ! 私には楽しんでるようにしか見えなかったけど!」
「でも、まぁ、あれだぞ。アイツが言ってた通り、その格好、ホントによく似合ってるぞ」
「えっ!?」
 漸く上条と二人っきりになった事に気付いた美琴は途端にこっぱずかしくなり、瞬間湯沸かし器のごとく頬を薔薇色に彩らせた。
(あ、あの子が変な事言うから、気まずいじゃないのよ……もーっ!)
「それでなんだけどさー、告白……やっぱりちゃんとした方がいいか……?」
「そそそっ、そんな事! 私は……別に……ア、アンタが勝手に決めればいいわよ!」
「そっか……」
 うーん、と唸りながら上条は考え込んで、
「んじゃー、近いうちにきちんとするから、もう少しだけ待っててくれるか? 上条さんは、急だから何も思い付きませんです」
 と、意外な結論が導き出された。
(うそ……ちゃんと告白してくれるんだ……うわっ、うわっ、ど、ど、どうしよう……)
 予想外の展開にもうまともに上条の顔を直視することができなくなり、美琴はキョロキョロと視線を彷徨わせ完全に挙動不審な状態。もしこんなところを警察官に見つかれば、即職務質問だろう。
 まぁ、何にせよ。色々と核クラス級の自爆があったりもしたのだが、この棚ぼた的展開に歓喜する美琴さん。そして、ふとある事に思い当たる。
(まさかあの子……さっきの自爆の事で私と当麻が気まずくならないように、あんな事を言ってくれてたんじゃ……?)
『色ボケも大概にしておかなければ、そちらの人に愛想をつかされますよ……』
 同時に自分のクローンの憎まれ口の数々が蘇ってくる。
(いやいや、それはない……絶対に……)
 こめかみに血管を浮き立たせながら、そんな思いつきを完全否定する美琴だった。
「おーい、御坂さん。大丈夫ですかー?」
「ひゃいぃッ!!」
 不意に火照った顔を上条に覗き込まれ、美琴のメダパニ状態は加速する。
(ヤ、ヤバイ……これはヤバイ……このままだと私……恥ずかしすぎて死ぬ。絶対に死んじゃう……)
「だだだ、大丈夫だから! ああ、あの……そ、そうだ! よ、用事思い出しちゃったから、私も帰る!」
 これほどのステータス異常を受けてしまっては、もはや戦略的撤退しか道はないと決断し、美琴は驚く事に小悪魔ロリメイドのまま玄関から飛び出そうとした。が、その前に上条に後ろから拘束されるように抱きしめられてしまった。
「美琴さんは、いったい何をおっしゃってるんですか! 上条さんをこんなに生殺しにしておいて、いまさら帰れると思ったら大間違いですよ!」
「きゃあッ! ちょ、な、なに!?」
「今日は、もう泊まってけばいいじゃん」
「と、泊まるッ!? そ、そんな……寮の門限だってあるし……」
 上条の素敵過ぎる申し出に、美琴の慎ましい胸の奥にズッキューンとハートの矢が突き刺さる。
(泊まるって! このまま夜もずっと一緒で、お風呂も一緒に入って、一緒のベットで寝て、それからそれから、いいい、一緒に朝起きてモーニングコーヒー飲んじゃうって事!?)
 夢にまで見た妄想の羅列が、美琴の脳内を闇雲に圧迫していく。
「門限なんかどうにでもなるって言ってたじゃないか。今日は、美琴とずっと一緒にいたいんだよ。なっ、いいだろ?」
 美琴は、即答で「はい!!」と答えたいところを耐えに耐え、わざと不機嫌そうに唇を尖らせながら、
「まぁ、アンタがどうしてもって言うんだったら、とっ、泊まってあげなくもないけど……」
「どうしてもですよ! それではお泊り決定という事で、美琴センセー! 上条さんは、もう我慢なりませんですッ!!」
「こ、こらぁッ! またこんな所で、こんなのダメなんだから!」
 ぺろーんと上着がブラジャーごとずらされ、薄桃色の頂を持った二つの乳房がささやかに飛び出した。
「だから揉むなっての! いやぁ……っ、あっあっ、ん……ッ! つ、摘むのもなしなんだからッ!」
「うーん、やっぱり美琴さんのおっぱいは柔らかくて最高の揉み心地だなー」
「いやぁ……あんッ! つ、つーかアンタ……ホントは大きい方が好きなんじゃないの……?」
 おっぱいで嫌な事を思い出し、美琴はこの際だからガサ入れで発覚した疑惑をぶつけてみる。
「…………」
「アンタ……」
 やはりおっぱい星人だったか! と美琴はおっぱいを揉まれながら結構なショックを受ける。
「違う違う、あんな物はただの飾りだ! 偉い人にはそれがわからないんだよ!」
「……だったらあの悪夢のようなコレクションは、全部処分してくれるんでしょうね?」
「……そ、そんな事より美琴さん! その格好めちゃくちゃ似合ってますよ!」
「アンタ、バ、バカじゃないの! ん……ッ! いやぁ……むちゅっ、ちゅっちゅっ、んん……ッ!!」
 美琴は後ろから顔を振り向かされ、強引に上条に唇を奪われてしまった。これ以上は喋らせないとばかりに、荒々しく吸引。首を振って逃れようとしても、頭を押さえ込まれているので抵抗できない。
「やんっ! ちゅっ、ぬりゅっぴちゅ、ふぁぁ……こ、こんな事で……誤魔化されないんだから……ちゅっちゅっ、むちゅぴちゅ……」
 唇がこじ開けられ、口内に生温かい軟体動物が侵入。こうなってしまっては、もう美琴の敗北は確定だった。大好きな上条の唾液の味に惑溺し、自分では気付かぬうちに舌を絡ませてしまっている。そのまま次々と送り込まれてくる甘い粘液を飲まされ続けていると、重なった唇が離れた頃には、発情してもう何も考えられない従順な小悪魔のできあがりだった。
「はぁッ、はぁはぁ……、アンタ……こんなのずるいわよ……」
「はて? 何がずるいのか上条さんはまったく理解できませんねー。さぁーて、それではそろそろ本番いってみましょうか。センセーのだらしない所はどうなっているのか楽しみですねー」
「そっちは、ダ、ダメ……」
 すでにダメージが膝にきてしまっている美琴は、おっぱい丸出しで背中を壁にもたれさせる。上条はすかさず対面に移動して腰を下ろし、素早くミニスカートを掴んで捲り上げてきた。
「勝手に見るな……ああぁぁ……」
 さて本日の美琴センセーの勝負パンツは、小悪魔ロリメイドとコラボさせたブラックのストライプ。脚刳りと中央部にヒラヒラのフリルが飾られ、上部に小さいピンクのリボンがワンポイントされている。しかも両サイドはなんと紐で、可愛らしさとセクシーさを兼ね備えたセンセー自慢の一品だった。
「うぉぉっ! さっきチラ見したから楽しみにしてたんだけど、このパンツ、マジで可愛いいじゃないですか!」
「ううぅぅ……バ、バカ……」
「美琴センセーったら、こんなに可愛いパンツ穿いてきたら脱がすのもったいないだろ。もーっ、しょうがないなー、スカート自分で持ってみなさい」
「えっ!? ちょっ、こ、こんなの恥ずかしい……」
 恥ずかしいとか言いながらも、素直に上条の言う事に従う美琴。図らずも自分でスカートを捲ってパンツを見せつけている状態。
(ヤダッ、こんないやらしい事して……何でこんなにドキドキしちゃうの……」
 多分にM属性を保有する美琴は、エッチな事を無理矢理やらされているといったシチュにからっきし弱い。それだけで下半身の蛇口はユルユルになり、乾いた膣道がほっかほっかに潤い出してしまうのだ。
「名残惜しいけど、そろそろこれも脱いじゃいましょうかねー」
 上条は、まず右サイドの紐をゆっくりと解いた。黒の縞々がはらりと捲れ、中身のふっくらと肉が付いた柔らかそうな禁断の土手が半分だけ露出される。
(ああっ、み、見られちゃう……大切なところ見られちゃうよ……)
 美琴は羞恥のあまり顔を紅潮させ、キュッと下唇を甘く噛む。スーカートを持つ手がプルプルと震えたが、決して大切な場所を隠そうとはしなかった。
「いいんですか? こっちの紐も解いちゃったら、恥ずかしい所が丸見えになっちゃいますよ。センセー、それでホントにいいんですかー?」
「ア、アンタねぇ……私が何言っても、ど、どうせ脱がすつもりなんでしょッ! だったらもうさっさと脱がしなさいよ!」
「そっか、それではお言葉に甘えまして……とりゃぁッ!」
 上条はニヤニヤしながら残された紐を解き、フリフリの縞々を美琴の下腹部から剥ぎ取った。
「あらぁー、いつ見てもセンセーのココは子供みたいで可愛いなー」
 無毛症の美琴のビーナスの丘はツルツルのプニプニで、はっきりと肉割れが確認できてしまう。そこは、未成熟で背徳的な美しさに満ち溢れていた。
(ああっ、恥ずかしいところ見られちゃってる……つーか見すぎだっつーのッ!)
 上条はただ黙ってジーっと肉割れを視姦するだけで、触ろうとも舐めようともしてこない。おかしい。いつもなら欠食児童のようにしゃぶりついてくるのに、と美琴はいぶかしむ。もどかしかった。胎内の温度が急速に上昇していく。このままただ黙って見られているだけなど、到底我慢できるはずもなかった。
「アンタ……だ、黙ったまま……何やってんのよ……」
 黙って見てないでさっさと舐めなさいよ! と美琴は、もう少しで見も蓋もない発言が出てしまうところを危うく堪えた。
「いやぁー、センセーのココがあまりに可愛すぎて、上条さんは見蕩れてしまっているのですよ」
 そう言って上条は、フッーと恥丘に息を吹きかけてくる。
「ひゃぁぁッ!」 
 美琴は愛らしい嬌声を発し、肢体をビクッと震わせた。たったそれだけで感じてしまうほど、彼女の感度は良好になってしまっているのだ。
 そして上条は、再び視姦。
 この男がスカートの中でニヤニヤしているんだと思うと、ふつふつと怒りが込み上げてくる美琴。
(見るだけで何もしないなんて、そんなの有りなの!? こんなのもうほとんど拷問じゃないのッ!)
 それは、紛れもない放置プレイだった。
 切ない。切な過ぎる。乱暴者に鷲掴みにされたかのように、幼い子宮がキューッときつく締め付けられる感覚。何と言う修羅の道だろうか。これ以上このプレイに耐えうる自信は、とてもじゃないが美琴には皆無だった。
 そして、潤った柔膣から甘酸っぱい芳香を放つ粘液が、一滴、二滴と床に滴り落ちた。
「センセー報告します! 上条さんはただ見てるだけなのに、全然触ってもないのに、御坂さんはもうお漏らししちゃってます!」
 いちいち余計な報告をしてくる上条に、美琴の怒りは爆発した。
「ウガァァーッ! アンタいいかげんにしときなさいよ! お漏らしなんかしてないわよ! 頭おかしいんじゃないの!!」
「何を言ってるんですか御坂さん? ちゃんと床見てくださいよ、もう水溜りができちゃってますよ」
「うるさいうるさいッ! そっ、そんな事よりもアンタ、ただ見てるだけでいったい何が楽しい訳! ちゃっ、ちゃんとしたらどうなのッ!」
 エッチな水溜りは紛れもなくできてしまっているので、美琴は逆ギレするしかなかった。
「ちゃんとって、いったい何をして欲しいんですか? 言ってくれないと、上条さんはわかりませんよ?」
「――ッッ!!」
 射殺すような視線を上条に向ける美琴。
「ふふ、冗談ですよ、冗談。わかってるって。んじゃー、『美琴の汚れたオマンコをご主人様のお口で綺麗にしてください!』っておねだりしてみな? そしたらいっぱいしてあげますよ」
「なッッ!!」
 美琴は屈辱のあまりワナワナと身体を震わせ、自分のスカートを力強く握り締めた。
(舐めてんのかゴラァァーッ! そんないやらしい事を、私が言うわけないでしょ! ふざけてんじゃないわよ! そんな事……そんな事……)
 だが、継続される視姦の猛攻に圧され、エッチな水溜りはその領土を着実に拡げていく。
(お、お腹が熱い……もう我慢できない……い、言わない! 絶対に言わないんだから! ……ダ、ダメよ美琴、言いなりになったら絶対にダメなんだから……)
「センセー報告します! 御坂さんのお漏らしが全然止まりません! 御坂さんは早く素直になって楽になった方がいいと思います!」
 スカートの中に頭を突っ込んだ上条が、追い討ちをかけるように言葉攻めをしてくる。
 その瞬間、美琴の幼い子宮がドクンと脈動し、劣情の獣が目を覚ました。
「いやぁぁーッ! もうムリーッ! もう我慢できない! どうにでもしてェェーッ!」
「だったら早くおねだりしてみなさい」
 役所の人みたいに冷静な対応してくる上条に怒り心頭だったが、もうそれどころではない美琴は、掠れるような声で恥ずかしい台詞を口に出し始めた。
「も、もう言うから……はぁはぁ……、み、美琴の……き、汚い、オマンコ……を、ご主人様のお口で……綺麗にしてください……」
「そんな小さい声じゃー、上条さんには全然聞こえないですよ」
「だぁぁぁーッ! わかったわよ!!」
 美琴はすぅっと肺いっぱいに息を吸い込むと、やぶれかぶれになって滅びのマントラを叫んだ。
 そして、悲劇が起きた。
「美琴の汚いオマンコをご主人様のお口で綺麗にしてくださいぃぃッ!!」
 美琴の恥ずかしい台詞が部屋に響き渡ったのと同時に、ガチャリと玄関のドアが開き御坂妹が入室してきたのだ。
 突然の自分のクローンの再出現に、おっぱい丸出しでスカートを捲り上げたまま唖然として硬直する美琴さん。
「うわっ! み、御坂妹!?」
 もちろん上条も、ツルツルの恥丘とにらめっこしながら驚愕する。
「忘れ物をしたので戻ってまいりました、とミサカは勝手にスタスタと部屋の中に入っていきます」
 御坂妹を見送った直後にこんな事になっているのがバレバレの状況なので、心の底から気まずい美琴と上条。
 そんな二人を尻目にまったく何事もなかった様子で部屋の中に入り、置き忘れた軍用ゴーグルを手に持って玄関に戻ってくる御坂妹。
「これがないと私はお姉さまと見分けがつかないので大変に困るのです、とミサカは自分の不注意を恥じます。それではお取り込み中のところ大変失礼しました、とミサカは再び玄関から出て行きます」
 そして御坂妹は、ドアを開け外に出ようとしたところで美琴に振り返って言い放った。
「ところでお姉さまのソコがそんなに不潔だったとは知りませんでした、とミサカは、自分のソコは大丈夫かよ! と真剣に心配になります。そちらの人の口で綺麗にするよりも、ちゃんとお風呂に入って清潔にした方がいいですよ、とミサカは率直に進言します」
 そんなとどめの一撃を残して、今度こそ本当に御坂妹は帰るのだった。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
「お、落ち着け、美琴!」
 その夜、上条の部屋から少女のすすり泣く声が、一時間に渡って聞こえたという。

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