Ubuntu7.04はじめの一歩

Viva! Ubuntuマガジン Vol.3
待望のUbuntu7.04が予定どおり4月19日にリリースされました。続いて、日本語ローカライズ版が20日にリリースされています。
この7.04は、2007年4月のリリースを意味しています。その愛称は「Feisty Fawn」すなわち勇敢な仔鹿。
次期バージョンは「Gutsy Gibbon」(ガッツのある手長猿)。半年後の10月にリリースされる予定です。
それまでの半年間は、勇敢な子鹿ちゃんが毎日のようにアップデートを繰り返し、成長していく事になります。
「Feisty」には怒りっぽいという意味もあるのですが、あまりイライラしないで逞しく育っていって欲しいものであります。
今回のViva Ubuntuマガジンは、この7.04のリリースを機に、Windows環境からUbuntu環境へ移行する方を対象に、まずは新バージョンのインストール、初期の設定について特集します。
続いて、Windows環境の資産の継承、すなわち過去のデータをUbuntuに移行する方法について、さらにはWindows環境との共存について特集してまいります。
それでは、早速、インストールしてまいりましょう! Viva! Ubuntu!!
■特集:Ubuntu始めの一歩・・・7.04をインストールする
(1)「Ubuntu 7.04 日本語ローカライズ版Desktop CD」をダウンロードし、CDから起動する
「Ubuntu 7.04 日本語ローカライズ版Desktop CD」は、Ubuntu Japanのページからダウンロードすることができます。
Ubuntu JapanホームページURL
http://www.ubuntulinux.jp/
ちなみに、本家のサイトからダウンロードできるオリジナル版には、日本語サポートパッケージが最低限のものしか含まれていません。日本語ローカライズ版の場合、あらかじめ日本語サポートパッケージならば全て含まれています。
オリジナル版でインストールしたとしても、「ubuntu-desktop-ja」というパッケージを後で追加でインストールする事で同じ環境を得る事ができます。
詳細は、こちらの記事をご参照ください。
「Ubuntu 7.04 日本語ローカライズ版Desktop CD」(Viva! Ubuntu)
日本語ローカライズ版ダウンロードのページからは、「ubuntu-ja-7.04-desktop-i386.iso」「ubuntu-ja-7.04-desktop-i386.iso.torrent」がダウンロード可能です。(2007年4月21日現在)
前者はCDのイメージファイルをまるごとダウンロードします。ファイル容量は700MB近くあり、サーバへのアクセス状況によってはかなり時間がかかります。
後者はTorrent形式のメタファイルとなり、BitTorrentによるファイル共有をする事で高速にダウンロードすることができます。
いずれかの方法でマシンにイメージファイルをダウンロードした後、ファイルをCD-Rに焼きます。
この時に注意すべきは、単なるデータ形式で焼くのではなく、イメージ形式で焼く必要がある点です。
完成したCDからマシンを起動します。マシンによっては、CDを優先して起動する設定になっていない場合がありますので、BIOSの設定で、起動優先順位を変更し、CDを1番目にする必要があります。
(2)まずはLiveCDでUbuntu7.04を体験してみる
うまくCDから起動でき、しばらく待って、次のような画面が表れたら成功です。

<画像1:ライブCDの起動後の画面>
その際に、起動音が鳴れば、サウンドのデバイスもきちんと認識された事になります。
実は、このCD、LiveCDと呼ばれるもので、1枚のCDの中に、インターネット、オフィスアプリ、ゲームなどが入っています。
CDからの起動ということで、かなり動作は遅いですが、Ubuntuの世界を実際に体験する事ができます。これにより、Windowsマシンから立ち上げたとしても、Windowsのディスク領域に一切の変更を加える事はありません。
ここで、WebブラウザであるFirefoxを立ち上げてみて、Webサイトにつながれば、ネットワークカードも正しく認識されている事になります。
また、7.04からネットワーク機能がさらに強化されています。パネルのプルダウンメニューの「場所」-「ネットワーク」で現れる「ファイル・ブラウザ」で、Windowsネットワーク上のマシンの共有フォルダを参照する事も可能です。
LiveCDで作成したデータは、そのままでは、再起動すると全て消えてしまいます。
<画像1>の左上の方に「disk」というアイコンがありますが、USBメモリを差した状態です。
このようにUSBメモリなどを接続することで、データを保存する事ができます。
(3)実際にハードディスクにインストールする
さて、それでは実際にハードディスクにインストールしてみましょう。
しかしその前に、大切な事は、事前にデータのバックアップをしておく事です。
また、ここに書いている事は、私のマシンで実際に試した事を書いてはいますが、環境によっては、うまく行かない事もあるかも知れません。あくまでも自己責任ということでお願いいたします。
<画像1>の左上部分に、「インストール」のアイコンがあります。
これをダブルクリックすれば、実際のインストールが始まります。

<画像2:インストール、ようこそ画面>
最初の画面では、自動的に日本語表示が選択されます。「進む(F)」をクリックしてスタートです。

<画像3:地域の選択>
自動的に日本が選択されますので、「進む(F)」をクリック。

<画像3:キーボードの選択>
日本語レイアウトのキーボードであれば、そのまま「進む(F)」をクリック。
英語レイアウトの場合には、Englishを選択し、一応、レイアウトのテスト欄で実際に記号などを打ち込んでテストをした方がいいでしょう。よければ「進む(F)」をクリック。

<画像4:ディスクの準備>
(A)WindowsとUbuntuを一つのディスクで共存させる、すなわちデュアルブートで用いる場合には、一番上の「マスタパーティションをリサイズして空き領域を使う」を選ぶことになります。デフォルトでは、ディスクサイズの半分のサイズになっています。マウスで調整してサイズを調整できます。
(B)Ubuntu専用機にする場合には、「ガイド・ディスク全体を使う」を選択することで、ディスク全体をUbuntuの領域として使用することができます。
これにより、ディスク全体をフォーマットすることになります。
ここで、注意が1点。メーカー製のパソコンの一部には、リカバリーCDが付いていないものがあります。
このマシンの場合、ハードディスクの一部にリカバリーの領域が作られています。
ディスク全体をフォーマットしてしまうと、このリカバリー領域も消えてしまいます。
いつかはWindowsに戻すかも知れない場合には、ご注意ください。

<画像4:Windowsからの移行アシスタント>
この項目は、ハードディスク上のWindows領域からUbuntuにデータをコピーする機能です。上記(A)のデュアルブート環境でインストールする場合に、コピーできる項目が表示されます。必要に応じて選択し、「進む(F)」をクリック。
コピーできるデータは、InternetExplorerやFirefoxのブックマーク、インスタントメッセンジャー(AOL IMとYahoo! IM)のコンタクトリスト、デスクトップの壁紙、マイドキュメント、マイピクチャ、マイミュージックの各フォルダのデータです。
何もインポートする必要がない場合、インポートする項目が現れない場合には、スルーして「進む(F)」をクリック。

<画像5:アカウントの設定>
- 名前の項目は、アルファベットで入力します
- ユーザ名は、ログインに使用したいユーザ名を入力します。
- パスワードは、ログイン時、設定変更の際に用います。
パスワードは絶対に忘れないようにしましょう。
- コンピュータの名前には、アルファベットの大文字&小文字、数字と記号が使えます。

<画像6:インストールの準備完了画面>
この先、「Install」ボタンをクリックするともう後戻りはできません。
必ず設定項目の一覧を確認しましょう。
間違った項目、訂正したい項目があれば、戻るボタンで、修正しましょう。
よければ、「Install」ボタンをクリック!

<画像6:インストールの際にWebを見る>
環境にもよりますが、インストールには40分程度かかります。その間にWebを見たりすることも可能です。
また、途中、追加のファイルのダウンロードがありますので、ネットワークにつないでおいた方がいいでしょう。
(ネットワークにつないでいない場合には、更新はスキップされます)
インストールが完了すると、完了を知らせるダイアログがでます。
「すぐに再起動する」をクリックすると、CD-ROMが排出されて、分かりにくい青文字での小さい表示なのですが、英語でEnterを押すように促されるので、CD-ROMを取り出しEnterキーを押して再起動させます。
Ubuntu専用機としてインストールした場合には、そのままで立ち上がります。
デュアルブート環境でインストールした場合、マシンの起動時に、ブートローダー(GRUB)が現れ、起動するOSを選んで立ち上げる事になります。
ここでWindowsを選んだ場合、初回には、パーティションがリサイズされた為に、ハードディスクをチェックするプログラムが起動します。スキャン終了後に再起動をすることで使用可能になります。
さぁ、インストールが完了したら、いくつか設定をして、自分なりに使いやすい環境にしていきましょう。
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2007年04月22日(日) 14:05:25 Modified by ubun2
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