月刊絵本あつまれ

うさぎたちといっしょにおどりたいこだぬきのポンちゃん。けれど、うさぎたちが仲間に入れてもらえるか心配でした。そこでポンちゃんは、うさぎに変身する練習をしました。

たぬきというと化けるお話がいろいろありますが、この絵本では化けるではなく、変身という言葉になっています。うさぎたちのダンスに入りたくて化ける…。なんて書いてあったら、うさぎたちをだましているみたい。やっぱり、この絵本では変身という方がしっくりきます。

ポンちゃん、変身でダンスの輪に入ったのはいいけれど…。ポンちゃんとうさぎたちとの会話はないですが、絵からは話し声が聞こえてきそう。絵本を読んだら、月をながめるように静かに絵本を閉じたいです。

月やうさぎが出ているから秋のお月見を想像しましたが、なんらかの輪に入ることが多い季節、春に読むのもいいかもしれませんね。

うさぎのダンス
作・絵：彩樹かれん（さいきかれん）
ひさかたチャイルド
ISBN：978-4-89325-600-3

• こだぬきポンちゃんシリーズ